望遠鏡の製作記録 2024年2月8日
 1.望遠鏡の復活記録    2、1990年頃 当時の様子
3.購入後は撮影に専念 4.愛機との再会
5.斜鏡の清掃 6.鏡筒外部と内部のサビ落としと塗装
7.「接眼鏡等のクリーニング」 8.「鏡筒バンドの製作」
  9.「架台の格納箱の改造と製作」     10.「三脚収納のケースを作成」
 11.「ファインダーのクリーニング」    12.「電池ボックスの断線修理
  13.「三脚取り付けネジの改造」    14.「主鏡の清掃」
  15.「主鏡のセルの部品交換」     16.「光軸修正」
  17.「主鏡のセルの再塗装」    18.「接眼鏡ケースの作成」
 19.「ファインダーキャップの作成」    20.「鏡筒バンドの再作成」
 21.「単眼鏡マウントの作成」    22.「5cm屈折望遠鏡の鏡筒バンド作成」
 23.「鏡筒格納箱の再製作」    24.「ファミスコの活用
 25.「単眼鏡マウントの改造 1台目    26.「5cm屈折のマウントの製作
 27.「単眼鏡マウントの改造 2台目   28.「単眼鏡マウントの改造 3台目
  29.「6cm屈折マウントの製作    30.「格納スペースの確保
 31.「鏡筒蓋の製作     32.20cmカセグレン鏡の復活
33 .カメラアダプターの製作   34.極軸望遠鏡 暗視野照明装置の修理
35. 単眼鏡マウントの改造4台目   36.踏み台の製作
 37。単眼鏡の運搬容器の作成
   38. 接眼鏡の収納容器の作成
 40。金星観測用治具の作成 記録    41.自作の高さ測定治具の作成記
     
     
     
     
     
     



ウェブ アニメータ 自作の高さ測定治具の作成 記録この項目に関しては時系列の順とし、最新情報は下の段に随時追加で加筆。

   1.目的

 金星作成治具を9月から11月にかけて作成した。治具を作成するに当たり、関連する原理なども合わせて調査した。治具はバックスタッフの一種になる。また、その前にはフロントスタッフ(ヤコブの棒もそのひとつ)があることを知った。フロント・スタッフから、高さや幅が遠距離から測定できる。
 特に高さについては、最近はスマホのアプリをダウンロードすれば、スマホのジャイロの機構などを使用して距離や高さが分かる。しかしその原理の一つは、フロント・スタッフにも関連する。高さを測定したい場合、日本を含めて昔から色々と開発されていた。MISTEEの身近な物を使って高さを測定できる治具の製作を通して、来年度のワークショップの企画を思いついた。
(タグとて2023年11月25日とする)  

 まずは、フロント・スタッフでもある、ヤコブの棒を作成してみた。主軸の長さは1200mm、
横軸の長さを200o。主軸は、ヒノキの角材と厚さ5mmの貼れパネを貼り付けた。ヒノキだけだとたわみやすいため、補強用に貼れパネを使用した。左側は実際のもの。右側は小さいサイズ。簡易的に高さを測定する場合は、立てて(地面に対して垂直)使用することになる。

(タグとて2023年11月26日とする)  
 

写真1 クリックで画像が拡大
 自作の高さ測定治具の作成記録 2

 ヤコブの棒を立てて使用する場合、地面と垂直に使用する。高さを測定するときに、たとえば高い木の高さを測定する場合、観察者と地面の傾きなども考える必要がある。観察する基準の高さも、木の底辺が観察者の 目の高さを水平の位置から決める必要がある。測量や六分儀などの天体観測も水平と垂直を基準に決めてある。
(タグとて2023年11月27日とする)  
 
写真2 工作画用紙による型紙取り 
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写真3 移動式ガイド窓の部分 1 
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  水平と垂直を正確に決めるには、水準器などを利用すれば簡単にできる。水準器の一つに液泡式がある。しかしネットで少し調べてみたら、小型の液泡式の自作の例がなかった。とりあえず、液泡式の自作の方法は後日の検討とした。高さ専用に測定できる治具について、検討した。
 ヒノキの角材は9o角が手持ちにあった。しかし近年の物価高もあるのか、900oでも2本で100円と以外に高い。ヒノキは工作用として流通しているが意外に高い。手持ちに長さ900oの貼れパネがあった。これを15mm幅にカットし、3枚に貼り付けた。副軸用(観察用のフライド式窓)は、工作画用紙で加工した。副軸から対象物が見えるように、パンチで穴を一部あけた。写真は試作品の様子。この時点では水平に使用して幅も測定できるタイプ。水平、垂直を決める治具はまだ作成していない。
(タグとて2023年11月28日とする)  
 
写真4 移動式ガイド窓の部分 組立図
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写真5 移動式ガイド窓の部分 途中の工程
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自作の高さ測定治具の作成記録 3

副軸の側面に重りをたらし、垂直方向が分かるように追加した。この時点で重りは手持ちのワッシャーを使用した。
 副軸を主軸の固定方法が不十分。工作画用紙のみの支えであるので改良が必要となる。
(タグとて2023年11月29日とする)  





 主軸の長さを直角に正確に切断するのは意外に難しい。カッターの使い方と切断方向のズレにより幅や角度が微妙に変わる。目盛りのついた読み取り窓のサイズを最初に決める。手持ちのパネルや型紙を厚紙にコピーして貼り付ける作業が見込まれる。A3サイズ以上のコピーは簡単にはできない。最大の長さがA3サイズ以内とした。一応、読み取り窓を含む、高さを325oとした。325oのうち約75oは主軸の補強スペースとなる。主軸と読み取り窓の間に補強用のレールを取り付けた。レールの幅は15oとした2枚合わせ。単に2枚だけ合わせると主軸と平行になり難しい。厚紙で補強用紙を取り付けることにした。

 貼れパネの型紙をまずは決める。その後コピーを取る。これをパネルに張り付ける。パネルは、幅がやや狭いサイズが入手できる見込み。幅が狭いながらもA3サイズで印刷した型紙を製作した。

 
写真6 試作品 1  完成図
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側面図写真7 試作品 1  完成図 
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 自作の高さ測定治具の作成記録 4

工作画用紙のみで副軸を支えるのは難しい。5mm厚の貼れパネを利用して、貼れパネを片側左側面に張り付けた。貼れパネの側面には、主軸と副軸とが、できるだけ支えやすいように補強用の貼れパネを2枚張り付けた。
 主軸は当初は20oの幅で3枚とした。その後、幅15mmの2枚でもある程度、強度がある見込みがついた。主軸の幅は15mmとした。また補強材や観測用の窓の設置なども見越して、貼れパネの構成部品は、15mmの貼れパネを中心に作るように変更した。
(タグとて2023年11月30日とする)
  側面図写真8 試作品 2  スライド窓 その1 正面

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側面図写真9
 試作品 2   
スライド窓 その1 背面
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 1.目的

 金星作成治具を9月から11月にかけて作成した。治具を作成するに当たり、関連する原理なども合わせて調査した。治具はバックスタッフの一種になる。また、その前にはフロントスタッフ(ヤコブの棒もそのひとつ)があることを知った。フロント・スタッフから、高さや幅が遠距離から測定できる。
 特に高さについては、最近はスマホのアプリをダウンロードすれば、スマホのジャイロの機構などを使用して距離や高さが分かる。しかしその原理の一つは、フロント・スタッフにも関連する。高さを測定したい場合、日本を含めて昔から色々と開発されていた。MISTEEの身近な物を使って高さを測定できる治具の製作を通して、来年度のワークショップの企画を思いついた。

 
写真1  ヤコブの棒 1 正面図1
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写真2  ヤコブの棒 2 正面図1
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 まずは、フロント・スタッフでもある、ヤコブの棒を作成してみた。主軸の長さは1200mm、横軸の長さを200o。主軸は、ヒノキの角材と厚さ5mmの貼れパネを貼り付けた。ヒノキだけだとたわみやすいため、補強用に貼れパネを使用した。左側は実際のもの。右側は小さいサイズ。簡易的に高さを測定する場合は、立てて(地面に対して垂直)使用することになる。

 ヤコブの棒を立てて使用する場合、地面と垂直に使用する。高さを測定するときに、たとえば高い木の高さを測定する場合、観察者と地面の傾きなども考える必要がある。観察する基準の高さも、木の底辺が観察者の 目の高さを水平の位置から決める必要がある。測量や六分儀などの天体観測も水平と垂直を基準に決めてある。
   
 

水平と垂直を正確に決めるには、水準器などを利用すれば簡単にできる。水準器の一つに気泡式がある。しかしネットで少し調べてみたら、小型の気泡式の自作の例がなかった。とりあえず液泡式の自作の方法は後日の検討とした。高さ専用に測定できる治具について検討した。
 ヒノキの角材は9o角が手持ちにあった。しかし近年の物価高もあるのか、900oでも2本で100円と以外に高い。ヒノキは工作用として流通しているが。手持ちに長さ900oの貼れパネがあった。これを15mm幅にカットし3枚に貼り付けた。副軸用(観察用のフライド式窓)は、工作画用紙で加工した。副軸から対象物が見えるように、パンチで穴を一部あけた。写真は試作品の様子。この時点では水平に使用して幅も測定できるタイプ。水平、垂直を決める治具はまだ作成していない。

   

副軸の側面に重りをたらし、垂直方向が分かるように追加した。この時点で重りは手持ちのワッシャーを使用した。
 副軸を主軸の固定方法が不十分。工作画用紙のみの支えであるので改良が必要となる。
   
 厚さ5oのハレパネを組み合わせて試作品を製作していく。主軸は幅15o×長さ 約600oのものを取りあえず2枚、貼り合わせた。1枚のみでは強度が不足。幅が20o×長さが600o×2枚では自重が重いためか、たわみが発生。幅20o×長さ600o×3枚では強度は十分。保持部分の断面が正方形に近い。スライド用の窓の部分との接触面積が十分かどうか不安。さらに幅30o×長さ600o×2枚も試作した。主軸としては十分な強度ではある。しかし持ち運びなどを考えて最終的には当初の15o×2枚に帰着した。

   
  主軸の長さを直角に正確に切断するのは意外に難しい。カッターの使い方と切断方向のズレにより幅や角度が微妙に変わる。目盛りのついた読み取り窓のサイズを最初に決める。手持ちのパネルや型紙を厚紙にコピーして貼り付ける作業が見込まれる。A3サイズ以上のコピーは簡単にはできない。最大の長さがA3サイズ以内とした。一応、読み取り窓を含む、高さを325oとした。325oのうち約75oは主軸の補強スペースとなる。主軸と読み取り窓の間に補強用のレールを取り付けた。レールの幅は15oとした2枚合わせ。単に2枚だけ合わせると主軸と平行になり難しい。厚紙で補強用紙を取り付けることにした。
 貼れパネの型紙をまずは決める。その後コピーを取る。これをパネルに張り付ける。パネルは、幅がやや狭いサイズが入手できる見込み。幅が狭いながらもA3サイズで印刷した型紙を製作した。

   
  主軸の長さを直角に正確に切断するのは意外に難しい。カッターの使い方と切断方向のズレにより幅や角度が微妙に変わる。目盛りのついた読み取り窓のサイズを最初に決める。手持ちのパネルや型紙を厚紙にコピーして貼り付ける作業が見込まれる。A3サイズ以上のコピーは簡単にはできない。最大の長さがA3サイズ以内とした。一応、読み取り窓を含む、高さを325oとした。325oのうち約75oは主軸の補強スペースとなる。主軸と読み取り窓の間に補強用のレールを取り付けた。レールの幅は15oとした2枚合わせ。単に2枚だけ合わせると主軸と平行になり難しい。厚紙で補強用紙を取り付けることにした。
 貼れパネの型紙をまずは決める。その後コピーを取る。これをパネルに張り付ける。パネルは、幅がやや狭いサイズが入手できる見込み。幅が狭いながらもA3サイズで印刷した型紙を製作した。

   
  パネルの上に、厚紙で補強用紙を張り付ける。補強用紙は目盛りや、中心線などの色々なデータを合わせて印刷する。液胞式の水準器は当面、棚上げとして重り式のぶら下がりタイプの垂直レベル計のようなものを考えた。測量などで使用する場合、重りを使用して中心を示すタイプのようなもの。小型の重量軽減のため、手持ちのナットなどを使用した。試行錯誤をしながら、試作品が完成した。目盛り窓は、測定する位置によって可動式となる。試作品で、少し苦労をしたのが、目盛り窓の右面(目盛りのついた部分)と左面(重りのついた部分のパネル同士を張り付ける工程)だった。左面のパネルと左面の補強用紙を事前に張り付けておく。この後に、右面と左面を合わせるときに、多少だがズレが生じる。最初の位置決めをある程度決めてはいるが、最終的にはきちんと合いにくい。この解決策として最初は両面を全部はがさない。奥側(目盛りの一番下の0pの部分のみ)を点付けのように固定する。その後、両面テープを少しずつはがしながら、外側に向かって位置決めを行った。

   
 第1回シリーズの試作品が一応、完成した。

ワッシャーによる垂直式重りは、支えがないと、ふらついてうまく動作がしない。観察窓から目的の対象物を見る際に、動いてしまい、水平がうまくわからない。重り押さえの紙を新たに作成した。


   
     
     
     
     
 

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ウェブ アニメータ  この項目に関しては時系列の順とし、
最新情報は下の段に随時追加で加筆。


   1.目的

2023年10月22日 みよし風土記の丘 秋祭りで、「昼間の金星を観察する」のテーマを担当することとなった。望遠鏡を使用すれば昼間でも金星を観察することができる。金星を望遠鏡で導入する方法は様々ある。望遠鏡が固定されている場所で観察する場合、赤道儀が固定されている場合は赤経、赤緯の目盛を合わせれば導入が容易にできる。

 それに対して望遠鏡を移動して使用する場合、金星を導入する際には工夫が必要となる。最近は天文ソフトがスマホアプリでも普及し、金星の位置は空に向かってかざすと、大まかな位置を知ることができる。確かにこの方法は簡単ではあるが、太陽との離れている位置、距離、地平線を基準した見え方などの原理は分かり難い。古典的な手段ではあるが、改めて太陽と金星が離れている角度(以下:離角と略す)、移動していく金星をどのように探すかについて自分なりに検討した。

 赤道儀式の望遠鏡は手持ちにあるが当日、会場まで移動して使用する。観測場所は傾斜地で視界に多少制限があり、赤道儀の極軸合わせがやや難しい。反射式望遠鏡のため屈折式と異なり、太陽への導入方法など多少の工夫が必要とも考えられた。

このため極軸の合わせ方、最初に太陽の位置合わせをするための工夫について検討した。合わせて観測用の治具を一部改良し、赤道儀式ではなく簡易的な導入で金星を見つける方法を考えた。また治具を使用する際に、どのような原理に基づき活用していくかについても合わせて検討した。

(タグとして2023年9月29日とする)  
  金星観測用治具については、以下のサイトを参考にした。

大日本図書 星や月 昼間の金星観察用具 

https://www.dainippon-tosho.co.jp/star/special/kinsei/index.html


この治具は、作成の例では約50cmと約40cmの木製の細い棒を直角に組み合わせT型とする。
写真1は上記サイトからの引用。肉眼で金星と太陽の位置を等倍ファインダーのように導入する原理となっている。太陽、金星は、観測方向に向けて使用するが、一定の角度で傾けて使用する。太陽が観測時刻に真南(南中)になっていれば、角度を傾ける必要がない。しかし実際には南中の時刻以外で観察するため傾けて使用する。また傾ける角度も計算する必要がある。
       (タグとして2023年9月30日とする)  
 
写真 1 三角木の例
  掲載された観測治具(以下:三角木 さんかくぎ と略す)は、太陽の光を遮る的を最初に探し、金星の傾きを知る下げ振りで地平線との角度を合わせて使用する。使用する原理を図1に示す。

三角木の原理の考え方
@ 地球と太陽の公転面に内惑星の金星が同じ平面に位置していると仮定する。(地球と太陽の平面を基準した場合、金星の傾きは最大3..2°)
A 地球、金星の軌道は真円と仮定する。(実際には真円ではない)
B ある時刻の金星の位置は、地球を中心に考えると、地球の公転面上に太陽と離れた離角にある。
C 公転面上にある金星、太陽は地球の自転等により常に見えは方移動している。
D 地球から見て三角木を使用した時、金星の位置は太陽を中心としてみた場合、離角の1/2にある。(たとえば、地球と金星の離角が40°の場合、中心点から太陽が20°、金星が20°で使用する 図1 参照)
(タグとして2023年10月1日とする)  
 
図1 三角木の原理
   
  三角木の改造
(1) 参考とした三角木を同じように作成してみたが、以下のように使い難い点があった。
@ 太陽を入れる際に、工作画用紙を四角で約4p×5cmを切り取る。四角形の大き目に切り取るのは、強烈な太陽の光を遮るため直接、見ないようにするためであるが、中心の位置決めが難しい。
A 金星の離角は事前に計算しておき、中心からの長さなどをその都度、計算をするが、離角の角度がどれほどなのかイメージが分かり難い。
B 垂直線からの傾きは、錘で調整する。参考とした錘の位置は、三角木の一番遠い位置にあった。しかし距離が離れているために見にくい。

(2) 上記を解消するために、自分なりに以下のように改造する。
@ 太陽を導入する際に遮光用のための赤色のクリアシートを数枚重ねて遮光した。太陽の角度、雲の有無などで太陽の光は変化する。クリアシートを重ねることで調整した。
A 三角木の観測する目の位置に近い部分に、簡易的な水平式角度計を取り付けた。
B 錘付きの垂直式角度計は、目標の中間点の近い位置に取り付けた。  
(タグとして2023年10月2日とする)     
 
写真 2 改良三角木 上面からの概観
 
写真 3 改良三角木 正面からの概観
 
写真 4 改良三角木 側面からの概観
 
写真 5 改良三角木 水平式角度の詳細写真
     
 
写真5−1 三角木の使用例 
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 南の空に向けた時の使用の写真。左側の目標(赤いクリアシート)の中心に太陽を持ってくる。この時に太陽が目標のため、三角木は太陽に向けて、上がっている。たとえば 9月23日の秋分の日の12時は、 太陽がほぼ55°(90°-34°=55° 34°は三次市の緯度)にあげている。
 この時に角度を測定する重り(下げ振り子)は太陽が真南に来ている。重りは地面と垂直になり角度は0°となる。写真5−1の例は、真南に位置していない。このため、南中の時よりも高度が低くなり傾けることになる。重りの下げ振りの角度が写真の場合は約15°となっている。

   
 三角木の一部改良  
 
写真5−2 改良した三角木 正面からの撮影
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写真5−3 改良した三角木 側面からの撮影
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 三角木は、主に太陽に向けて使用する。今回は、10:00〜15:00が開催時間なので、太陽の位置が高い。重りを使用した角度計を上げて使用するとき、直角の場合は、重りが垂れ下がる。このため、垂れ下がっても使いやすいように、傾けるような紙製の台座を作成した。また、固定する位置は中央にした。
 
写真5−4 改良した三角木 正面からの撮影
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写真5−5 改良した三角木 上空へ向けた状態での撮影
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 金星観察用治具の作成記録 22

作成した前回の治具は傾けて使用する場合、地平からの角度が固定されている。(中央の位置の工作画用紙で固定した角度で重りを垂らして使用)この方法では任意の角度で使用することができない。
 この解決策として、重りに接する工作画用紙(目盛の角度入り)を任意に位置で、移動できるように改良した。具体的には主軸からS字型の吊り下げフックを使用する。このフックは重りの重さを利用してフリーで動けるようにする。任意の位置の空に向けた場合、自重に重さにより重りは常に、地面に対して垂直になる。南中時の高い位置、あるいは地平線に近い低い位置でも使用できる。
 9月頃から11月頃まで、今回の治具について製作した改良を加えた。10月22日の当日は、ほぼ快晴の天気だったが、金星が双眼鏡、望遠鏡でも観察できなかった。事前のリハーサルでも10月上旬に1日のみのわずか5分程度の時間だけだった。金星の明るさは最大離角の時ではない。観測日の当日は、最大光輝の時期ではなかった。条件がよいときは、肉眼でもかすかだが観察できるときもある。また機会をみてトライしてみたい。
 また今回作成した治具は、横軸の長さを最大離角以上にとっている。金星のみの使用なら、最大離角まででよい。横軸の長さもその分短くなり、取扱や移動も楽になる。この理由は、月の観察にも使用したいために考えた。日没前からの三日月を望遠鏡でとらえるために、使用を予定している。過去に夕方から夜にかけての天体観察会を担当してきた。日程を決めるに当たり、過去の経験から月齢2〜5あたりに決めている。日没後、薄明の時間から月を観察する方法を取り入れてきた。観測前の早い時間から月を見つけるのにも活用できること。天体の運行の説明で半月程度になった場合、離角がどのようになるのかを説明するにも、この治具が活躍すると考えたためもある。

タグとして2023年11月25日とする
     
  2023年10月22日の太陽、金星の位置などの各種データを計算した。また、当日の空の様子を天文ソフトで計算した。使用したサイトは下記の通り。

引用サイト:
お星様とコンピューター:http://star.gs/
太陽系と天体の位置:https://stdkmd.net/ssg/
KEISAN 生活や実務に役立つ計算サイト:https://keisan.casio.jp/
太陽系の天体位置 STUDO KAMADA: https://stdkmd.net/ssg/
つるちゃんのプラネタリウム:https://turupura.com/  

表2 2023年10月22日の太陽、金星の位置 赤経、赤緯のデータ
太陽 金星
時刻 赤経 赤緯 離角 赤経 赤緯
10:00 13:45 −0.7 43°41“ 10:52 6°45
11:00 13:45 10:53 6°44
12:00 13:45 10:53 6°44
13:00 13:45 10:53 6°43
14:00 13:45 10;54 6°43
15:00 13:45 10:55 6°42
 表1 2023年10月22日の太陽、金星の位置 方位角、高度のデータ
 太陽  
時刻 方位角 高度 高度 距離(AU)
9:00 130.1 28.4 61.9
9:30 136.9 32.8
10:00 144.60 36.7 58 0.679
10:30 152.7 40.2
11:00 162.3 42.2 50 0.680
12:00 182.3 43.9 40 0.680
12:30 192.4 43.4
13:00 202.0 41.2 28 0.680
13:30 211.6 38.9
14:00 219.0 34.9 16 0.680
14:30 226.4 31.3
15:00 232.0 23.5 0.68
 
 
写真 6 2022年10月22日 10:00 南の空の惑星の位置
つるちゃんのプラネタリウム シェア版 より 
 
 
写真 7 2022年10月22日 12:00 南の空の惑星の位置
つるちゃんのプラネタリウム シェア版 より
 
  
図2  2023年10月22日  惑星の位置
 
図3  2023年10月22日  惑星の位置
 左図2のプロット
 (タグとして2023年10月3日とする)        
     
 


図4−1 三角木の使用イメージ 2023年10月21日差し替え
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  (タグとして2023年10月4日とする)        
     
 赤道儀を利用した金星導入手順 2023年10月22日の手順書 1
使用する望遠鏡:タカハシ製作所 MT-130 口径 130o、 f=6

参考サイト:天文我楽多工房

http://garakutakohbo.web.fc2.com/idea/setting/pol_set.htm

(1) 昼間の太陽を使用した極軸合わせ(ファインダーはキャップする)
 @ 架台を大まかに北方向へセットする。
 A 水準器があれば、大まかでよいので、三角板の上で水平にとる。
 B 自作の傾斜角測定治具でマルチプレートに沿って三次市の緯度の32.4°に合わせる。
 C 当日の太陽を赤緯に目盛を合わせる。(2023年10月22日 10:00の場合、36.7°)→赤道儀の   赤緯目盛が正確であるのが前提
 D ファインダーの影を利用して赤経を回し太陽の位置へ導入。このときに大体、赤緯の緯度はあ  っている見込み。→ただし、仮合わせなので実際には、太陽は水平方向がずれているので入っいない。
 E 赤緯の目盛を固定したまま、架台を水平方向へ動かし太陽をファインダーの画像を見ながら   極軸を調整する。
 F 上記Eの操作を繰り返し、水平方向を固定して極軸を合わす。
  (正確にあえば10月22日 10:00の時点で 赤経は13:45 赤緯は‐0.7°になる)
(2) 金星の導入
 @ 太陽の赤経目盛を当日の赤経時間に合わせる。(10月22日 10:00なら13:45 )
 A 赤緯は固定したまま、赤経を移動する(10月22日 10:00なら 13:45−10:52=の西に向ける  →2:53西へ移動)
 B 赤経を固定したまま赤緯を金星の位置に動かす。(+7.15天頂方向へ上げる)
 C 導入できたらモータドライブで追尾開始    
 
  (タグとして2023年10月4日とする)        
     
  (1) テスト撮影 1
@日時:2023年9月23日 13;00〜14:00頃 
A場所:自宅から西側 150m 江の川東側の土手
B機材: タカハシ 10×60o 単眼鏡
C結果:雲が多く検出できず 
 
  (タグとして2023年10月5日とする)        
     
 (2) テスト撮影 2 
@ 日時:2023年9月24日 11:30頃〜14:30頃
A 場所:三次市生涯学習センター屋上
B 観測機材:タカハシ 10×60o 単眼鏡。MT−130(130o反射 赤道儀)
C 結果:極軸合わせがうまくできず検出できず 詳細は下記参照

・組み立ての段階で赤緯の目盛がずれていた。(本来なら固定されているのだが)→12:00頃の南中時刻の太陽の最大高度、遠方の東西の水平に近い建物や山などの目標物を頼りに、精密ドライバーで目盛を修正したが、完全に修正できなかった模様。

・南中時刻(秋分の日の翌日で11:59頃)に太陽が最大高度となる。この時刻を利用して架台を左右の修正を試みたが、赤緯の目盛が正確でないためか、上手くできなかった。

・ファインダーのキャップを外し、約1m離れた白いパネルに太陽の像を映した。しかし光量が少なく、太陽の像が分かり難い。ファインダーの長さも短いので、ファインダーの影の形からの太陽の方向を知ることが難しい。

・メインの主鏡の影から太陽の位置の測定が可能かもしれない。以前、主鏡を落下させて、主鏡の前の部分が変形して真円でない。光を遮断させるために、この時は鏡筒の前にアルミスポンジシートをつけたが、このシートも真円ではない。

・マルチプレートと鏡筒の間には厚さ約10oの化粧合板を使用。プレートと合板の間は M10のボルトとナットで固定。しかしこの固定が不十分で、鏡筒と極軸とがずれていた可能性がある。また観測中にバランスが悪くなり、プレートの穴の下(西側)に少しずれていた。本来ならプレートの中心に鏡筒が位置している必要がある。

・赤道儀の赤経目盛の固定ネジを紛失。太陽の位置決めをした後、12:00−9:22=2:38 西へ動かすときは、手でのみで固定したのでずれていた可能性がある。

(3)テスト撮影 3

2023年10月11日 12:30頃 

場所と使用機材 2023年9月23日と同じ
当日の雲量 約5〜7
結果:短時間だが確認できた。


 
 
写真8  当日の観測の様子の外観
南東側から撮影


写真9  極軸合わせの時の様子
東側から撮影
 D 今後のテストに向けての改善策
・赤緯目盛のチェック:夜間の極星を利用して極軸望遠鏡を合わせる。あるいは、できるだけ同じ高さの東西南北の目標物を目安に、水平基準を決めて、赤緯目盛があっているかどうかを確認する。

・鏡筒バンド付のコンパネ板をマルチプレート取り付ける際に、中心の位置になるように、バランスも考慮して取り付ける。

・MT-130のファインダーは小型で短い。等倍ファインダーを応用したピンホール望遠鏡を鏡筒と一緒に設置して太陽の導入精度を高める。

・赤経目盛環固定ネジの手配→製造中止で入手は困難か?
・下の写真は当日のテストの様子
 
写真10 極軸合わせの段階で 
自家製 緯度測定治具による様子
 
写真11  赤緯目盛
 
写真12  赤経目盛
固定ネジの紛失
 
写真13  鏡筒等の影
  (タグとして2023年10月6日とする)        
     
 等倍ファインダーの製作

MT-130の付属のファインダーの長さは約130oと比較的短い。(6倍×30o)太陽の直接像あるいは、ファインダーの鏡筒周囲のカバーの影で位置決めをするは比較的、難しい。屈折式望遠鏡で太陽観測を行うとき、円形の長い鏡筒の影を導入することがある。これをヒントにして、MT−130のそばに内径15o、長さ200oの塩ビ パイプに取り付けた。これを等倍ファインダーとした。ファインダーの明るい、丸い像が円形になれば、導入ができる。
 写真14 取り付け前の様子

 写真15  等倍ファインダー取り付け後
   (タグとして2023年10月7日とする)        
     
  赤道儀の赤緯目盛りの校正と昼間の極軸合わせの方法

1. 経緯と目的
(1)昼間の金星観測では北極星が見えない。
(2)傾斜地での観測地となる。
(3)赤道儀の赤緯の目盛環が正確に表示していないので補正する必要がある
(4)架台の下にある三角板はあるが、変形し水平になっていない。

2. 方法(条件)
(1) 赤道儀の架台内に極軸望遠鏡を内蔵している。
(2) 極軸望遠鏡に水平、垂直方向、角度の目盛りがある。(本来、北極星を使用して天の北極を補正して使用するため内蔵されている)
(3) 極軸望遠鏡に水準器が付属しているため、北極星が仮にみえれば、上記(2)の機構を使用して極軸を合わせることが可能になる。

3. 方法(概要):極軸合わせを北極星の代わりに太陽を使用する
(1) 最初に太陽の位置から極軸を合わせる
(2) 南中時刻のときに、赤緯の目盛環を補正する。

4. 手順 1 極軸合わせ
(1) 各時刻の太陽の地表座標(地平方位、地表高度)太陽の赤緯を調査する。
(2023年10月1日の例 10:00。 方位角度 136.8°、高度 43°15‘ )
(2) グーグル地図ソフトなどで北の大まかな位置を把握し、架台をセットする。
(3) 三脚などを利用して糸を付けた重りを(垂直線 A とする)使用し、太陽の地平高度を元に、南北線をできるだけ正確に長い棒やアスファルト上ならマジックなどでマーキングする。(マーキング用の長い棒をBと呼ぶ) 例 2023年10月1日 11:00時点で太陽の方位角度:156°(南北線から24°)。
(4) 極軸望遠鏡に付属する水準器を使用して、望遠鏡内部の垂直線が A と一致するように、赤道儀ができるだけ真北になるように設置する。
(5)  Bを使用して赤道儀の架台の南北方向を固定する。
(6) 仮に合わせた目盛環の赤緯をー0.3°(暫定値)に合わせ、赤経と赤緯を動かしながら、太陽の影が中央になるように固定する。
(7) 仮に合わせた太陽の移動方向を見ながら、架台の水平軸を移動させて、できるだけ天の北極が架台にあうように調整する。

5.手順 2 赤緯目盛環の補正
(1)南中時刻 11:58に太陽の地平高度は最大の52°56’で赤緯目盛りはー0.3°になっている。
(2)精密ドライバーで仮に合わせた赤緯目盛環をー0.3°に固定する。

5. 手順 3 最終チェック
(1) 南中時刻前後は、太陽の地表高度はほとんど変わらない。(例えば12:30〜12:30の間は、 約0.5°)この間を利用して、新たに補正した目盛環の位置で、手順1を再度、行う。
(2) 手順1で左右の極軸を最終的に補正する。 
 

写真16  南東側からのテスト
 
写真17  北側からのテスト
   (タグとして2023年10月8日とする)     
     
図5 極軸合わせのイメージ
 
 写真18  太陽を導入 西側からのテスト
     
写真19 太陽を導入 東側からのテスト 1 

 写真20  太陽を導入 東側からのテスト 2
 図6 極軸望遠鏡の見え方 天の北極と太陽
赤緯90°(天の北極に平行)で極軸望遠鏡は、天の北極に向ける。約1°離れた北極星を元に、離角と地表からの角度の差で計算する。内蔵の極軸望遠鏡は約1分の離角の位置に10分単位で目盛りが刻まれている。10月1日 10:00の時、北極星は約1時の方向になる。

 図7 極軸望遠鏡の見え方 天の北極と太陽

赤緯を −0.3°とした仮想の天の北極とし、中心に太陽があれば、極軸があっていることになる。赤緯(垂直方向)が正確にあっていても、地平に対しての水平方向がずれている。このため架台を左右(水平方向)へ動かし、中央に持ってくる。
写真21 架台の水準器 

 
  (タグとして2023年10月9日とする)     
     
 2023年10月1日 時点の結果。
赤緯補正が完了した。比較的晴天の時を選んで20oの接眼鏡(倍率40倍)で観察したが、今のところ検出できていない。最大光輝の時期でないこと。10:00〜14:00頃の太陽がかなり高い位置にあるためが原因かもしれない。
 
 
   (タグとして2023年10月10日とする)     
     
 4. 赤緯・赤経座標と地平座標と違いの検証
2023年10月22日の観測会に向けて今回、自分なりに極軸合わせなどの準備などを行っていた。昼間の金星を望遠鏡で観察したい場合、極軸があっていれば、目盛環で導入できることは、多くの天文書籍で記載されている。
 一方、今回、三角木のよる方法を今回、私は初めて知った。この方法は、公転面、太陽との離角などについて、三角木という実物の模型を使用して、観察したい空に向けて金星を探す。天の北極、赤経や赤緯などと違って、一般の人にも直観的に分かりやすい模型だと思った。改めて、望遠鏡による導入方法と三角木の導入方法の違いについて、自分なりにまとめてみた。

 
 
 写真22 太陽を中心に 赤道儀を使用したイメージ

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(1) 太陽を導入し、赤経方向の右(西)へ 2:40(2時間40分) ずらす。
(2) 赤緯方向へ、上(天頂側)へ .7.2° ずらす。
(3)写真21の座標は、地平座標ではなく赤緯・赤経座標で移動する。
 図9 太陽、金星の赤経、赤緯差の表示 →チェック用

2023年10月22日 10:00
@ 太陽 赤経 13:45、赤緯 −10°53’
A 金星 赤経 10:32、赤緯  +6°45’ 
太陽を最初に導入し、赤経を西へ2:50、赤緯を+17.10’北(天頂方向へ移動させる)



  (タグとして2023年10月11日とする)     
     
 写真23 太陽を中心に三角木の使用したイメージ
(地平座標を中心に考える)


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1陽を導入し、水平方向を決める。
(2)南側からのズレの角度(南中した場合の垂直方向のズレ)の分だけ回転させる。
(3)ズレの角度は、太陽の位置の変化(地平線に対しての公転面の傾き)により変わる。たとえば、9月23日(秋分の日)の朝、太陽は真東から観測地の90°‐緯度(三次市なら90-34.8=55.2°)に傾いて上がる。→地平線に対し55.8°傾いて、43°の離角で金星が上がることになる。(明けの明星として日の出前まで肉眼で金星が見られる)
(4)仮に太陽が南中している場合は、ズレが生じない。

2023年10月21日差し替え
 図8 三角木を使用した時の動き



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2023年10月21日差し替え
 

写真24 各時刻の公転面の角度
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2023年10月21日差し替え
   (タグとして2023年10月12日とする)     
     
 写真25 風土記の丘の極軸合わせの資料 1 全体図
 写真26 風土記の丘の極軸合わせの資料 2 詳細図
 
 タグとして2023年10月15日とする    
     
     
     
     
     
  補足

北極星や太陽を使用した緯度の測定方法は、昔からの天測と同じ原理になる。太陽は約30秒の見かけの大きさがある。夜の恒星と異なり、南中時刻から正式に緯度を決定することは難しい。しかし1度程度の精度なら太陽で転用できる。
 吉村昭 著 「間宮林蔵」の著作の中で、江戸時代の樺太探検を行った記述がある。この中で伊能忠敬との関係や記述が興味深い。樺太探検を行うにあたり、間宮は磁石(磁針)を持っていた。しかしその大きさは小さく、柿の種のような形状で正確さには欠けていた。樺太探検で正確な地図を作るためには、精度の高い磁針が必要だった。しかしこの磁針では正確さに欠ける。このため5両のお金を知人に託して、伊能忠敬から磁針を譲りうけてもらうように依頼をした。樺太探検で幕府から支度金として支給された金額は12両であった。手持ちの資金のかなりの額をこの磁針のために費やした。それほどまでに価値が高いものではあった。
数か月して待望の磁針を得ることができた。その大きさは、約5pの長さで、先端がとがっている。とがった部分はわかりやすいように、赤色の色付けがされている。さらにメノウ製の台に設置してあったので水平が保て、かなりの精度があった。しかも当初は1台しか希望をしていなかったのに、同じものが2台もあった。伊能は間宮の熱意にも惚れていたのかもしれない。伊能の晩年には、病床で間宮も付き添っていた。
ただし実際の樺太探検は、周辺海域の船による方法が大半だった。本来なら地上での歩いての距離の測定などがあれば正確であったかもしれない。このため日本の国土よりも正確さがやや欠けていた。しかし地名としての間宮海峡の由来のように、樺太探検は大きな成果を上げたと思う。
 最初に間宮林蔵が伊能忠敬にあったとき、測量の方法についての質疑応答があった。距離を測定するときにどのような手段で行う話になり、間宮は「主に徒歩で行う」と話した。その話を受けて伊能は、縄、竿、鉄の鎖の他に、量程車(りょうていしゃ)を示した。量程車は箱型で底に丸い円盤があり、回転しながら距離を積算していく。最初にこの量程車をみて、間宮は「便利なものだ」と話をした。しかし伊能は「道の状態が悪くて、全く役に立たないものだ」と話をして、お互いが苦笑したという。
下記のホームページによるとこれは、限られた狭い地域で限定的に使用された記述がある。量程車は、測量の際に土地の所有者の許可が得られないため、縄や鎖などによる方法ができない場合のみに活躍したとのこと。

http://www.mizunotec.co.jp/doboku/inou_sokuryou/inou
_sokuryou.html


研鑽をつめば、歩いて歩幅で測定する方法は、かなりの正確さがあるとのこと。しかし高低差があるので、どのような手法を用いても、高低差、緯度の差などを計測しながら地図を測定していく手法は変わらない。

参考サイト 間宮林蔵と 伊能忠孝との経緯を記述したサイト

http://www.asahi-net.or.jp/~xc8m-mmy/s01kika1.htm

経度の測定については、江戸と各地の差を元に行っていた。下記のホームページ。西洋の三角測量とは異なっているらしい。

https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E4%BC
%8A%E8%83%BD%E5%BF%A0%E6%95%AC
_%E6%B8%AC%E9%87%8F%E6%96%B9%E6%B3%95

下記のサイトに導線方と公会法の記述がある。

https://f.osaka-kyoiku.ac.jp/tennoji-j/wp-content/
uploads/sites/4/2020/09/41-05.pdf

伊能は天測で緯度の測定をかなり正確に行っている。この測定器は象限儀と呼ばれ、様々なサイズがある。天測用は一番大型(直径 180pの1/4)のもので、北極星が見えるように望遠鏡を使用。天の北極と北極星は約1°離れている。その目盛りは、細かい単位まで読み取れるように独特な方法になっていて、北極星に対して緯度をかなりの精度で読み取ることが可能だったそうだ。(対角斜線目盛)
 当時の測量の方法は、伊能が独自に開発手法した方法ではないらしい。伊能自身が天測を含めた観測方法は記録を残していない。もし伊能独自の方法であれば、内弟子にも伝えたと思うが記録に残っていない。
測量用の縄は、藤などの伸縮の少ないものを使用したこと。複数回測量し随時、他の地点と補正をしながら行うこと。測量の結果はその日のうちに、和紙に記録するなど正確かつ丁寧な方法で行っている。今でこそ、人工衛星などで正確な地図がすぐに入手できるが、当時の伊能の功績は高いと私は思う。


 
 
   (タグとして2023年10月13日とする)     
     
     
 当日説明用PPTファイル 10月11日 6:45アップ    
 ウェブ アニメータ toujitu 当日説明用PPTファイル 10月16日    
 ウェブ アニメータ kaijiyou PPTファイル 10月21日アップ    
     
     
     
     
     
     
   


望遠鏡の復活記録(新しい記事は、一番上にあります。)アクセスカウンターページカウンタsince2011年8月15日アクセスカウンター                     
 「タカハシ製作所 MT-130の復活」
記録記事 20100510-1
【目次】
1.望遠鏡の復活記録

3.購入後は撮影に専念
4.愛機との再会
5.斜鏡の清掃
6.
鏡筒外部と内部のサビ落としと塗装
7.「接眼鏡等のクリーニング」

8.「鏡筒バンドの製作」
9.「架台の格納箱の改造と製作」

10.「三脚収納のケースを作成」
11.「ファインダーのクリーニング」
12.「電池ボックスの断線修理
13.「三脚取り付けネジの改造」
14.「主鏡の清掃」
15.「主鏡のセルの部品交換」
16.「光軸修正」
17.「主鏡のセルの再塗装」

18.「接眼鏡ケースの作成」
19.「ファインダーキャップの作成」

20.「鏡筒バンドの再作成」
21.「単眼鏡マウントの作成」
22.「5cm屈折望遠鏡の鏡筒バンド作成」
23.「鏡筒格納箱の再製作」
24.「ファミスコの活用
25.「単眼鏡マウントの改造 1台目
26.「5cm屈折のマウントの製作
27.「単眼鏡マウントの改造 2台目
28.「単眼鏡マウントの改造 3台目
29
.「6cm屈折マウントの製作
30.「格納スペースの確保
31.「鏡筒蓋の製作

32.20cmカセグレン鏡の復活
33.カメラアダプターの製作
33.極軸望遠鏡 暗視野照明装置の修理
34.カメラ収納ケースの再製作

MT-130
2010年9月22日撮影
     
     



  (その38 ) 接眼鏡の運搬容器の作成

MT−130(130o反射)は、専用の接眼鏡のケースはある。しかし250o反射のドブソニアンは、50oのアイピースでサイズが大きい。また専用の容器がない。Fc-50(タカハs9 50o屈折)の接眼鏡の容器もない。このため、一括して収納、運搬できる容器を作成した。固定のため底には、発泡スポンジを加工して接眼鏡のサイズに合わせた。





  (その38 ) 接眼鏡の運搬容器の作成

MT−130(130o反射)は、専用の接眼鏡のケースはある。しかし250o反射のドブソニアンは、50oのアイピースでサイズが大きい。また専用の容器がない。Fc-50(タカハs9 50o屈折)の接眼鏡の容器もない。このため、一括して収納、運搬できる容器を作成した。固定のため底には、発泡スポンジを加工して接眼鏡のサイズに合わせた。

(タグとして2023年7月15日とする)



  (その37 ) 単眼鏡他の収納容器の作成

単眼鏡他の運搬箱の製作。先日、単眼鏡のフリーマウントを再作成した。既存の単眼鏡のフリーマウント、タカハシ屈折 50oの望遠鏡などをそれぞれ、分けて運搬していた。しかし持ち運びに手間がかかるため、このたび、3台を一括してコロ付きクリアーケースの収納するように改造をした。従来、観測会を開催してきた中で、各機材がバラバラだと、その分、運搬と設営、撤去にも意外に時間と手間が生じる。過去の経験を生かして、類似した製品はある程度、一括して収納することに変えた。(過去の反射望遠鏡でも、自分なりに使いやすいように容器を改造した経緯もある)

(タグとして2023年7月13日とする)

 
  (その36)天体観測用の踏み台の製作

 

 過去の観望会を実施するに当たり、望遠鏡あるいは双眼鏡による眼視観測が主体となる。複数の双眼鏡、望遠鏡で参加者が観望する際に、幼児あるいは小学生などの子どもも多い。大人が主体でセットをすると身長の兼ね合いから、どうしても子どもにとっては、高さが足りない。踏み台があれば重宝するため今回、製作した。子どもの高さに合わせて、2段階の高さとした。

 合わせて手すりも設置した。大人にとっても手すりは有効である。望遠鏡に近づいているときに、体がぶれやすい。参加者の視力にもよりピント合わせが頻繁にあり、その際に望遠鏡本体に触れることが多い。この時に、体の一部が当たって、望遠鏡がずれてしまう懸念がある。手すりがあれば、参加者の体の動きがやや固定できる。このため、手すりを設置した。運搬を考えて、手すりは塩ビのパイプを組み立てて製作した。
(タグとして2023年7月3日とする)

 




  (その35)単眼鏡マウントの改造 4回目
 

タカハシ製作所の 10×60の双眼鏡を以前、所有し不注意にも落下させたため、中央部から折れて破損。2個の単眼鏡になってしまった。天体観測には単眼鏡でもそれほど支障はないので、1個ずつに分解してマウントに取り付け観測会などで使用中。その内の1台は添付の写真のようにフリーマウント型式ではない。移動する天体を追尾する際に、自前の上下方向のナットで挟むネジと三脚雲台の水平移動で兼用する。しかし上下方向の動きがスムーズでない。もう1台に使用しているフリーマウント型式に改造した。

 フリーマウントの作り方は1台目と基本的に同じ。1台目は化粧合板を主体に加工した。しかし手引きによるのこぎりの切断が負担になるためワンバイ材を使用。三脚の取り付け部分は、1/4インチの爪付ナットを使用。インチ規格の爪付ナットは、在庫がないためネジの専門店で別途、注文した。マウントで動く部分の上下方向は、塩ビパイプを切断して使用。その場合、パイプが中空になっているので、ワンバイ材と塩ビパイプの固定がこのままでは強度が不足する。塩ビパイプの中に発泡スポンジを丸く円柱にカットして埋めこみ、接着面積を増やすように工夫をした。

 単眼鏡の形は四角ではない。ワンバイ材の中に、発泡スポンジをカットして差し込む。上部からはPPシートを木ネジで押さえつけるように固定した。発泡スポンジは、発泡スチロールと異なり、曲線に可能が可能で、加工の際に、静電気が発生しないのは便利。

 


34.「カメラ収納ケースの再製作


フィルム式カメラの収納状況
 (その1)従来まで、カメラは収納していたのは、フイルム式カメラであった。手持ちのプラスチック製工具箱は、大きさも手ごろで、気密が比較的保てる。
 フイルム式カメラの出番がすることも少ないこと。それに変わって、デジカメの出番も多くなってくる見込なこと。このため、デジカメ仕様に、再製作をすることとした。

デジカメ用のケース
 (その2)canonのデジカメサイズは、ニコンと大きさでは大差がない。しかし、レンズ、リモコンタイマー等の付属品が多い。このため、従来、発砲スチロールで製作していた底の部分も含めて、全面的に再製作をした。
     (その3)canonのデジカメを、今回、60Dに変更した。付属品等は、同じものを使用。取り扱い説明書、レンズ等は、別になった。このため、再製作をした。基本的には、同じであるが、カメラボディのストラップとリモコンタイマーのケーブルを束ねて収納することにした。
     

33.「極軸望遠鏡の暗視野照明装置の修理 他

極軸照明装置を分解したところ
 (その1)現在のMT-130は、既に、製造中止になっって20年余り。もし故障しても、補充部品は困難と思われる。付属品についても、同様であろう。
 付属品のひとつに、赤道儀EM-1Sの極軸望遠鏡の極軸合わせで、暗視野照明装置の役を担っている。

利用した電池
 (その2)近いうちに星座写真を撮影する予定となった。ガイド撮影を行うに当たり、チェックをしたところ、電池切れが判明。分解をしてみたところ、旧式タイプのボタン電池のタイプ。2個の直列でも、サイズが合わないため、隙間が生じてしまう。このため、アルミ箔を丸めて、隙間を埋めた。
 その後、再度、通電チェックを行ったが点灯せず。先端の部分の半田付けが取れていた。このため、修理を行った。通電チェックを行ったところ、問題なし。
修理前の状態

半田付け後の状態


修理後の様子
  (その3)なお赤色の豆電球なので、LEDのタイプかと思っていた。しかし、だいぶ以前に購入したこともあり、LEDでないことが判明。(もしLED電球であれば、電池と直接は接続できず、何らかの、抵抗等の素子が必要。しかしながら、電池の直接、接続されていたため。
 (その4)天体撮影は夜間であるため、ライトは必需品である。足元や手元を照らすのに、ヘッドライトは重宝するが、一般には、白色で明るいものが多い。暗い作業では、赤色に減光したいケースもある。
 赤色のLEDタイプと白色のタイプを切り替えるのが一番ベストであろう。しかし私が、知れべている範囲内では、中々、市販はされていないようだ。このため、使いやすいように、自分なりに少し改造をしてみた。

はずした状態
取り付けた状態
 (その5)改造といっても、大掛かりなものではない。2mm厚のスポンジを丸め、表には、セロファンでカバーをする。暗い状態は、このカバーを装着する。しかし、外して仕様することも多いので、このカバーは紛失しやすい。当初はヘッドライドと本体とをヒモでつなげることも考えた。しかし結構、わずらわしい。このため、マジックテープのタイプとした。
33.「カメラアダプターの製作

キャノン20Dのボディ

MT-130のドロチューブ
 (その1)現在のMT-130は、フイルムカメラ ニコン 用のアダプターがある。しかし、ニコンのカメラは、ほとんど、使用していない。また、最近、キャノン用のボディを使用していることもある。MT-130用にも利用できるかどうか、調べてみた。まずは、手持ちの撮影システムをチェックしてみることにした。

補正用レデューサーの取り付け状態

レデューサのレンズの位置の計測
(その2)フイルムカメラのニコンとは、元々、ボディの形状が異なるため、当初に購入していたアダプターは流用できない。このため、新たに製作することにした。
 カメラ撮影では、過去に、補正レンズのレデューサーを取り付けていた。 合わせて、今回もカメラボディとドロチューブに取り付ける。大体のピント位置を合わせる前に、レデューサーの前玉レンズの位置を計測しておく。

正面から見た仮固定の様子

側面から見た仮固定の様子

全体の様子
 (その3)レデューサーをつけた状態で、カメラをテープで仮止めを行う。大体合うピント位置を測定する。ドロチューブをほぼ一杯の伸ばした状態で、ピントの位置は、ボディから約10mmであった・

MDF板の加工

加工した板


加工した治具の取り付け
 (その4)ドロチューブ先端とボディとの間を固定するための治具は、MDF合板をカットした。ドロチューブの穴を利用して、望遠鏡本体と固定した。出来上がった治具でチェックをする。

加工した板の上のカメラの取り付け

治具の調整
 (その5)治具にカメラを取り付ける。一応、固定は出来たが、傾くところがある。円筒形のドロチューブと、板状の治具とを1箇所でしか、支えていないのが、原因であった。円筒形のものと直線を受ける、部品があらたに必要なことが判明する。

手持ちのクラフトテープ

手持ちのクフフトテープ

テープの一部を切断したもの。
 (その6)ドロチューブの外形は、約74mm。鏡筒バンドで、この製作には苦労をした経緯がある。たまたま、手持ちにあった、クラフトテープの内芯の径が、丁度同じ大きさであることが判明。これを活用することにした。

製作途中の様子

治具の仮固定
 (その7)テープの一部を直線にカッターでカットする。半分しか必要がないため、残りを切断する。
 。その後、切断したMDF板とテープの内芯とを、木工用ボンドで仮固定を行う。合わせて、カメラボディの部分には、すべりをよくするために、ゴムシートと両面テープを貼り付けた。

内芯へ貼り付けた状態

取り付けた状態
 (その8)仮固定の後、MDF板と治具とを接着し、望遠鏡本体へ、仮あわせを行う。当初は、ドロチューブの外形と、テープの内芯とは、ほぼ一致していると思っていた。しかし1mm程度、大きかったた。できるだけ、ぴったりとあわせるため、内芯の一部に1mmの黒ゴムを貼り付けた。ドロチューブと治具とは、かなり固定はできたが、未だに動きがスムーズでない。
 

足台の仮合わせ

足台の取り付け状況
 (その9)動きがスムーズでない箇所は、カメラのピントを合わせようと、ドロチューブを伸ばすと、カメラの重いで治具が傾いてしまうのが原因であった。ドロチューブとカメラをネジで正確に固定すれば解決する。しかし、径の合わないために、今回の治具の作成に至っている。ニュートン式反射望遠鏡望遠鏡なので、鏡筒は、回転できる。鏡筒のファインダー枠に台を支えることで製作を開始した。
 

MT-130に取り付けた状態(ピントがあっている)

アダプター等の状況。左側からカメラボデイ リングー−Tリングー内径リングー外径リング

ドロチューブ内径約53mm
 (その11)三良坂ハイヅカ天文台にある望遠鏡と、手持ちのキャノンのカメラ接続の具合について、チェックを行った。MT-130で手持ちのキャノンのボディを取り付けた状態。ドロチューブの先端からカメラボディまでの距離は、約45mm。ボディと望遠鏡本体とは、基本的には、リングで接続できている。

レジューサを取り付けた状態

レジューサの上に、約3mm厚のスポンジを重ねた状態

上から見たピントの合う位置。
 (その12)
引き続いて、ドロチューブにf6.4に変更するレジューサを取り付けた状態。ドロチューブ先端からボディまでの距離は、約25mm

上から見た状態。

下から見た状態。

アダプター等の状況
 (その13)レジューサーの先端は、ネジではなくTリングになっている。カメラボディに直接、接続ができないため、3mm厚のスポンジを間に入れる。直接ネジで接続できないため、基本的に、自作したアダプターを利用して、カメラの固定は、ボディ下部のネジの固定も併用する。

製作前の様子

 (その14)一応、カメラアダプターは製作した。レジューサーを使用しない場合は、カメラネジと鏡筒ドロチューブ本体とは、直接ネジで接続できている状態。このため、一応、アダプターは使用しなくても、何とか使える状態にはなっている。しかし、レジューサーを使用したい場合、現状では、ネジとドロチューブ本体とは、接続できていない課題は残っている。
写真を後日掲載予定 写真を後日掲載予定  (その15) 一方、レジューサーを使用しない状態でも、ピントあわせには、今後も注意が必要となっている。時間が経過すると少しずつピントはずれてくる可能性もある。あるいは、カメラ等の自重で、ずれることもあろう。この解決に向けて、取り組むことにした。
 
カバーのついている状態
 
カバーを外した状態。下部から見た様子
ウェブ アニメータ(その16) 2014年5月、冬の間、余り、利用していなかったMT-130を据付チェックをする。以前から、接眼部分のドロチューブのガタツキがあった。繰り出しをするラックピニオンを部分に、がたがありそうであった。しかし、この部分の調整については、記載がない。取り説に、記載がないため、少し悩んだが、下部にカバーがあり、この部分が外れそうであった
 
カバーを外した上体、側面から見た様子
 
レンチによる調整
 ウェブ アニメータ(その17)下部カバーのねじをを工具で空けると、中に、ラックピニオンの部分が現れる。今まで、全く調整をしていない箇所であった。
 この部分が緩んでいたので、締め直す。合わせて、上部にある2oの6角レンチで、ドロチューブの辺り具合を調整する。こちらは、取り説に記載がしてあった。今回は、特に、調整は不要。
 
据付アマチュア状態
 
テスト撮影の様子
 ウェブ アニメータ(その18)前回まで、使用しいたカメラは20Dであった。こちらは、元の所有者へ戻した。その代わりに60Dを借用。レヂューサーを使用しない場合、ピントは付属のアダプターで合う。テスト的に昼間の景色でチェックをする。レシューサーを使用しない場合、うまく合う見込み。ライブビューモードがあるため、細かいピントあわせが可能なのはありがたい。

32.「20cmカセグレン鏡の復活」



今回使用する望遠鏡

クリーニング前のファインダー 対物部分 表面にカビが付着していたので、レンズクリーニング材を用いて、除去を行う。
 

クリーニング後のファインダー 対物部分。
 (その1)会員が所有していた、20cmのカセグレン反射望遠鏡がある。観望会で、活用する際に、新規に購入する備品等を組み合わせて、使用することになった。これに伴い、既存の備品等を活用すること
とした。
 まずは、鏡筒本体に付属するファインダーの対物部分を清掃する。
 ((その2)引き続いて、光学系のチェックを行う。接眼鏡をチェックすると、長い間、使用していなかたのか、曇り等があった。ファインダーと同様に、レンズクリーニングを行った。クリーニングの方法は、ファインダーと同様に、レンズクリーニング材を用いた。
 (その3)ファインダーの清掃を行った後、キャップがないことに気付く。MT-130と同様に、キャップを自作することにした。スポンジ付のアルミシートを円形に切り抜く。
 その後、内側には、PEシートを貼り付ける。さらに外側には、手持ちのクリアファイルをカットして張り付けた。
       (その4)ファインダーのキャップは、紛失しやすい。MT−130と同様に、ふたの部分に、マジックテープ接着する。もう片側は、鏡筒の手元に近い部分にも貼り付けた。
 (その5)鏡筒のカバーは付属のものを使用していた。わずかだが、隙間がある。このため、市販のアルミシートを利用して、専用のカバーに変更した。
(その6)20cmの鏡筒を収納する容器を模索する。今回は、三脚+架台と鏡筒とを合わせて、収納することを当初は考えていた。しかし、三脚の長さが長いために、あきらめる。たまたま、手持ちに灯油缶を収納する容器があり、活用することとした。
 (その7)手持ちの八方スチロールを利用し、囲むように加工した。容器の上段には、カメラ、接眼レンズ等の付属品を収納するスペースを設けることとした。鏡筒の収納は、一応終了する。

購入した容器

容器に合わせて、カット
 (その8)架台の方は、鏡筒と当時に収納ができないため、新たに、別な容器で収納することとした。手持ちには、丁度良いものがなかった。ホコリ避けもあり、ストッパー付きの容器を新たに購入する。MT-130と同様に、発砲スチロール等で型取りをする。

鏡筒格納状態

付属品の格納状態
 (その9)こちらの容器には、ビクセンの架台と、その付属品等を収納する。デジカメ関係の備品も合わせて、収納。三脚に付属する板は、小さかったため、スターブックの一時置き場と合わせて、新たに、収納容器を作成する。

天頂プリズム切り替え式

テープを貼り替えた後の状態
 (その10)ビクセンの20cmカセグレン(VMC200L)別売りとして、ミラー切り替え式の天頂プリズムがある。この内径は、47mmとなっていて、鏡筒の60mm接眼部分のネジとは合わない。
 一応、接眼部分が合うように、テープを巻きつけていたが、わずかな隙間があり、鏡筒の稼動のたびに、ずれる欠点があった。このため、新たに、一部のテープを剥がし、手持ちの両面テープで張り直すことで解消した。

アイピース収納ケースなし

アイピース収納ケース
 (その11)31.7mmアイピースは、今回手持ちに2個ある。収納ケースは専用でない。アイピースだけを、三脚の部分の三角板へ収納しておくと便利である。このため、手持ちの名刺収納ケースとスポンジを利用して、専用ケースを製作した。
 (その12)フリップミラー、接眼アダプター、アイピース収納ケースなどの光学系のアクセサリーは、ホコリを避けるに、こしたことはない。
 このため、プラスチックの収納容器を調達し、収納ケースを製作した。容器の下部には、スポンジを敷き、それぞれの備品の間には、仕切スペースを設けた。

31.「鏡筒蓋の製作

自作した鏡筒蓋
 
鏡筒蓋を横からみた所
 (その1)MTー130の鏡筒を収める蓋は、当初は付属の物を使用していた。しかし、鏡筒を落下させたために、鏡筒とともに、先端の鏡筒蓋も変形してしまった。一応、使用ができたものの、完璧に、ホコリから守ることはできない。
 このため、自作により、ベニヤ板等を利用して、製作はした。鏡筒の先端は、残念ながら、真円ではない。これにともない、鏡筒蓋も、微妙な位置合わせが必要であり、また、加工も簡単にはいかなかった。ホコリからのシールも不十分ため、再製作することにした。


左側は、以前の鏡筒蓋のベニヤ板。右側は、再度、ダンボールで作成した鏡筒蓋
 (その2)以前、作成した鏡筒蓋は、鏡筒本体に合わせた上に、ベニヤ板の加工が難しかった。簡単な加工は、手持ちの段ボールを切り取って使用した。1枚だけでは、強度が不足のため、2枚、重ね合わせた。蓋の周辺は、手持ちの3mm厚のアルミ箔スポンジシートを使用した。

枠組み
 
再自作した鏡筒蓋
 (その3)ダンボールとアルミシートの接着は、木工ボンドを使用した。また、鏡筒蓋の表は、本来、ダンボールの黄色い部分が露出をする。当初は、このままで良いかと思った。しかし、梱包した状態で、格納の木製箱と接してしまうことから、クッション性をもたせるために、蓋にも貼り付けた。暗い観測場所でも、目立つために便利になった。
 

再塗装した鏡筒蓋
   (その4) 再度自作した鏡筒蓋は、普段は、観望用で使用していた。最近は、デジカメで撮影する機会も増えてきた。デジカメで、月、星雲星団等の撮影を開始した。
 銀塩フィルムでは、必要でなかった、ダーク補正のプロセスがある。このためには、撮影と同じ露出で、鏡筒蓋を閉じた状態で撮影する。従来の鏡筒蓋は、蓋の内側は、ダンボールのままの、むき出しであった。この状態では、十分なダーク補正ができない。このため、手持ちのラッカースプレーのつや消し黒色を使用して、塗装を行った。

30.「格納スペースの確保
 
ベランダ奥
様子
 
収納状態
 青いシートは、ワークベンチをブルーシートでくるんでいる
 (その1)ここ1年間、望遠鏡の保管は、ベランダの隅になっている。鏡筒、架台、三脚は、それぞれ、自作の木箱などに収納。しかし、ベランダ隅の部分は、屋根が上にはあるものの、雨が振りこむことがある。長く保管をするためには、屋根つきの小屋のようなものが欲しい。隅のスペースは、真四角の形状ではない。自作で行うことにした。

枠組み
(その2)まずは、どの様なタイプで設置するか構想を練る。面積、屋根の高さ、囲う方法など。屋根の高さがかなり高いと、リビングに入ってくる日光をさぎるために、ベランダの塀の高さまでに留めることとした。また、屋根の材質については、日光と雨などの劣化を考えると、市販のポリ波板が無難な様子。このため、屋根の部分は、ポリ波板。周囲の部分はまた、その後考えることとして、余っていたSPF材で枠組みを作る。


 (その3)SPF材で枠を組立の後に、ポリ波板を仮合わせ。はみ出している部分をカッターで切断。その後、ポリ波板を傘釘にて固定をする。ただし、このままの状態では、横からの雨風は防ぐことはできない。また、後日、続きの作業とする。


仮組み
 (その4)横からの雨風を防ぐために、市販のポリエチレンシートを使用した。仮合わせをした所、170*350cmのシートを加工すれば、周囲が旨く収まることが分かった。
 シートと枠板は、釘で固定。 正面のシートは着脱式にするため、マジック式のテープを貼り付ける。今の所は、旨く収納できている。

棚板の増設

収納状態
 (その5)収納は上記のとおり、一応出来ているが、上段の部分はかなりの空きスペースがある。この部分も活用するために、棚板を間に作成した。右側の部分は、高さの高いワークベンチを収納。このため、棚は、全ての面積はカバーできない。一部は吊り下げ式で対応した。
 製作した上段の棚には、今まで改造をしてきた、屈折望遠鏡、双眼鏡等を収納した。
     ウェブ アニメータ2023年7月10日 追記。 屋外で長期間使用のため、破損個所も多く撤去した


29.「6cm屈折のマウントの製作
 
 

対象となる6cm屈折
(その1)現在、手持ちに遊休している6cm屈折望遠鏡がある。以前、MT-130のガイド望遠鏡として使用した、ビクセン社のアクロマートレンズ。概観は色々と良くない点がある。(露取りヒータなどを装着したため) しかし、見え方は悪くない。 MT-130には、市販の微動雲台に装填して使用したが、小回りが利き難い欠点があった。
 
アルミ板の曲げ

 
アルミ板の切断

 (その2)最初に、鏡筒バンドの作成を行う。5cm屈折と同様に、20mmのアルミ板を折り曲げる。曲線に折り曲げる際には、丁度、手持ちの塩ビパイプとサイズが合った。このパイプに沿って、アルミ板を曲げる。さらに、万力で固定して、アルミ板を所定の長さに切断する。
 
内側マウント
 (その3) 5cm屈折と同様に、切断したアルミ板と鏡筒に挟み込む。アルミ板と鏡筒の間には、2mm厚のシートを利用。鏡筒を含む内側マウントは、ここ最近採用している、塩ビパイプを利用予定。製作中にホコリ等が入らない様に、レンズの前はシールをしておく。
   (その4) 外側マウントの製作は、5cmと同様。塩ビパイプ受けになる耳軸部分は、糸鋸で切断。
   (その5) 鏡筒は、以前、露取りヒータ等を自作で取り付けていた。ガムテープで付けていたこともあり、概観が悪い。対物レンズと接眼レンズ側をポリ袋でマスキングをする。その後、アクリルスプレーの白い塗装を施工。
   
   


28.「単眼鏡マウントの改造 3台目

バランスウエイトを付けた状態(再掲
(その1)内側マウントを耳軸として塩ビパイプへ変更した。上下方向は、スムーズに回転するが、水平方向は、回転があまりスムーズでない。固定している三脚を中心として、単眼鏡が片方に傾いているためであった。この解消策として、反対側に長ねじのシャフトでバランスウエイトを製作した。(前記した通り)
 しかしながら、長ねじが長いのが欠点であった。このままでは、夜間では、当たって危険でもある
 
バランスウエイトの改造
 (その2)長ねじの長さを少し短くし、同時に、容器の中の錘を追加をした。これで、バランスが解消できるかと思ったが、完全ではない。今まで、三脚から中心として、左右のバランスに気を取られていた。
 もう少し、考え直してみると、三脚の取り付け位置から、単眼鏡までの高さが高くなっている、高すぎるために、バランスが悪くなっているのではないかと推定した。一方、先日、5cm屈折マウントの方は、バランスウエイトは特に必要としないが、割合にスムーズに動いている。

ウェブ アニメータ2023年7月10日 追記。 新たに改造して4台めを製作。写真のマウントは撤去した
 
側面板の再製作 その1
 (その3)5cm屈折のマウントを参考として、再度、製作をする。高さは出来るだけ低くすると同時に、左右のバランスを考慮した。
 側面の板は、耳軸受けの部分は、約70mmの半円形の穴を開ける必要がある。今まで何度か、空けた経験もあり、今回はスムーズに円形に出来た。単眼鏡と反対側は、屈折マウントと同様に兆番をつける。
 
側面板の再製作 その2
 (その4) 耳軸受けの部分は、まだ、すべりテープを取り付けていない。ためしに、この状態で、仮合わせをしてみたが、ややバランスが悪い箇所があった。
 しかし、5cm屈折のときも同様だったので、このまま、製作を続行する。単眼鏡と反対側は、5cm屈折と同様に、折りたたみの兆番をつけた。ただし、底板との通しボルトがあるため、兆番の高さは、約20mm上げた。
 
接眼側からの様子
 (その5) すべりテープを接着する前までは、単眼鏡を天頂方向へ傾けると、自重で、動いてしまう欠点があった。恐らく、塩ビパイプと合板との接触が、十分でなかったためと思う。その後、すべりテープを接着すると、自重で傾くことはなく、スムーズとなった。
 なお、対物レンズのキャップが、当初は、下側に折れるようになっていた。このままでは、天頂方向へ傾けるとキャップが当たるため、上下を入れ替えた。
 
対物側からの様子
 (その6) 三脚の取り付け位置は、5cm屈折マウントと同様に、M10通し穴付近とした。単眼鏡と反対側には、折りたたみで収納する。観望のときは、バランスウエイト代わりに、兆番を通じて伸ばすことで、今のところ、バランスは取れているためか、水平方向も比較的スムーズであった。
 
底部マウントの破損
 (その7) 7月25日の観望会で早速、据付開始。フリーマウントの利点は、三脚の雲台を利用せずに、直接取り付けられるメリットがある。三脚に直接、底部のマウンドをカメラねじに固定をした。しかし、ものの見事に、爪つきナットごと、破損をしてしまった。中央の穴は、上部のマウントの回転ナット。やや下の方の空いた穴が破損箇所。 
 
爪つきナットの加工
 (その8) 破損の原因は、爪つきナットと化粧合板との接着が不完全だったため。この爪つきナットに関しては、改造記録でいつも、悩みの種になっている。三脚の取り付けネジであるインチの爪つきは中々入手だしにくい。このため、自前でタップを切ったりして苦労をしている。不完全だった原因は、爪の部分が変形をしていたため。このため、万力で固定をして、爪の部分の変形をペンチで直す。
    観望会を開催していた中で、単眼鏡、屈折望遠鏡を市販のカメラ用の三脚で使用していた。市販の三脚は、開き角度が大きい。このため、場合によっては、三脚の脚が、人に当たる可能性もある。(実際、慣れている自分にも、自宅でも当たることもあり)このため、三脚の先端に目立つための塗装を思いついた。まずは、三脚の先端を、マスキングテープで、施工する。
     マスキングテープで施工をしたあと、蛍光塗料を塗る。最初に、下地として、白色の塗装。その後、蛍光色の塗装をスプレーする。手持ちの三脚は2台あったので、二つとも施工をした。
 以前のケース

以前のケースの内部
 カメラ三脚ケースの作成(その1)単眼鏡を固定するのは、上記のカメラ三脚である。モデルの古いSLIKの三脚だが、重量が重いものの、固定は、がっちりとしている。しかし、専用ケースはもっていない。観望会を開催するには、ケースがあるに、越したことはない。
 従来までは、折りたたみの椅子を運ぶポリシートを代用していた。しかしこのままの状態では、クッション性がない。発泡シートを内側に接着剤で固定していた。しかしクッション性が余りない。またヒモもついていない。このため、望遠鏡の三脚に引き続いて、カメラ用の三脚カバーを製作してみることにした。

 型紙の作成

型紙の切断
 (その2)カメラ三脚の市販の付属ケースは、ナイロン袋のみであるが、クッション性が余りない。雲台付きで使用することもあり、内部にクッションを貼りたい。高級モデルのケースだと、内部にクッションの素材が入っているようだ。
 望遠鏡の三脚ケースは、生地の厚いキルティング素材を使用した。重ね合せを使用しない。クッション材を挟み込むと、ケース自体が厚くなってしまう。ある程度、薄いが丈夫な生地を選択して、重ね合わせることとした。
 (その3)採寸は、望遠鏡と同様に、型紙を取る。今回は、サイズが少し小さいので、形状は、キャラメルポーチとした。しかし、余りこの方面(裁縫)関係の知識がないため、手縫いとする。まだ、段取りも、行き当たり、ばったりに近いことが多い。急ぎで仕上げる必要がないため、少しずつ、取り掛かった。
ウェブ アニメータ2023年7月9日 追記。 開閉箇所が破損し補修。吊り下げ紐を追加した
    (その4)製作方法は、望遠鏡の三脚と同様に、主として手縫いで行なう。1枚の生地だけでは、クッション性が不足するため、約1mm厚のポリシートを4枚重ねることにした。紐を取り付けて、何とか完成できた。
   2012年5月21日 部分日食の観望会の開催に向けて、専用にフィルターを製作する。眼視用のフィルターをこのときに、発注していた。これと同じものを、対物レンズ側の周囲の大きさに合わせて、カットをする。縁取りは、MT−130や20cmカセグレン鏡と同様に、3mm厚のアルミ箔つきスポンジシートを利用した。
   

27.「単眼鏡マウントの改造 2台目

50mmの塩ビパイプを使用した単眼鏡の内側マウント
(その1)単眼鏡は2個ある。(元々双眼鏡だったのが、残念ながら、2個に分裂) 前の改造記録で、一つは、マウントの内側と外側の接続をネジの追加で行った。
 もう一台の方も、同じ様に改造をしてみても良いが、今後の、フリーストップ式の架台を自作する参考としたかった。5cm屈折の塩ビパイプの支えを同じ方式を採用してみた。5cm屈折の方は、65mmのパイプを使用。単眼鏡はサイズが小さいので、50mmのパイプを使用して、内側のマウントを作成した。

外側マウント
(その2) 外側の マウントの製作にかかる。改造前は、耳軸としてはM15のネジを使用していた。今回は塩ビパイプのため、側面の板は流用ができない。このため、新たに再製作をする。
 内側マウントとの間には、市販の「すべりテープ」を貼り付ける。また、中央付近には、普段の収納用に、切り込みを入れる。この切り込みは、前回と違って、塩ビパイプの直径が大きいことに伴い、面積も大きくなる。実際の観望で使用する際に、側面の面積が小さくなり、強度の点では、不安であったが、まずは、写真のままで製作する。

外側マウント


内側マウントと組み合わせた状態
 (その3) 外側のマウントの切り込みを製作したまた、組み立てる。受け側は、すべりテープを貼り付けた。外側マウントの下部には、5cm屈折と同様に、水平回転板を取り付けた。
 なお、切りこみについては、強度的には、特に問題はなかった。その後、テストで、内側マウントを載せた状態で、動かしてみる。
 
正面から見た状態外側マウント
 
側面から見た状態
 (その4) テストの結果、改造前と異なり、水平方向の回転がスムーズでなくなった。
 この原因として、内側マウントの重量増加に伴い、バランスが悪くなったと推定。側面から見てみると、外側マウントと底部の水平回転盤が、僅かに、片方へ、傾いている。なお、垂直方向については、問題ない。
 
外側マウントの穴あけ
 
バランスウエイトを付けた状態
 (その5)バランスを調整するために、内側マウントと反対側へ、バランスウエイトを製作する。望遠鏡の架台で赤道儀タイプのものを参考に製作する。最初に、外側マウント底部の中心に穴を一部空ける。この部分に、M6の長ネジを取り付ける部分とする。
 次に、余っていたプラスチック容器に、長ネジしをナットで固定し、適当な石等の重量物を入れる。一応完成はしたが、シャフトが長すぎて、使いにくい。バランスは取れて、回転はスムーズになった。使い勝手がまだ、不十分のため改良予定。
ウェブ アニメータ2023年7月10日 追記。 新たに改造して4台めを製作。写真のマウントは撤去した
  
ベニヤ板の切断
  (その6)単眼鏡は、倍率10倍で、視野は5度。双眼鏡なら、対象物を導入しやすい。しかし、単眼鏡の状態では、倍率がやや高く、視野が狭いために、天体の導入にはやや不便。
 天体導入を簡単にするには、照準装置があると便利。望遠鏡の様な大掛かりはファインダーは、双眼鏡の特性からして、意味がない。簡易照準装置を作成することにした。まずは、ベースとなるベニヤ板の加工をする。
 
パイプによる自作
 (その7)照準の自作の方法は、サイトを検索した結果、探鳥で撮影する関連サイトを参考とした。簡易照準では、一定の距離の間で、目印になるものを2箇所、設置すればよい。まずは手持ちにあった、ステンレスのパイプを照準の一つとした。このパイプは、底板の通し穴として買ったものを利用。
 
パイプによる自作
 (その8)ステンパイプは、被覆針金で、切断しベニヤ板と固定する。ステンパイプは直径が大きいので、対物レンズ側とする。一方、接眼側は、直径が小さい穴が必要となる。手持ちに、ステンの割ピンがあったので、こちらを流用。
 視野5度を目安とするため、ステンパイプと割ピンの距離は6cmとする。両者をベニヤ板に固定し、さらに、単眼鏡に取り付ける。
 
取り付け前の状態
  (その9)単眼鏡の照準は、以前、ステンパイプと割りピンで製作した。しかし、単眼鏡との固定が、不十分で、照準が、ずれることが多い。このため、新たに再作成をすることにした。ネットで検索の結果、アクリルやABS樹脂パイプで作成する方法を参考にした。
 

発泡スチロールの加工
 

パイプによるファインダー
  (その10)市販の外径10mmのABSパイプ1mを購入。これを10cmの長さに切断して、両端を研磨する。パイプと単眼鏡のマウントは、このままでは、固定ができない。このため、発泡スチロールで半円形に加工して、接着した。
     
     


26.「5cm屈折のマウント製作

改造前の屈折マウント
     (その1) 単眼鏡のマウントに引き続き、5cm屈折望遠鏡のフリーマウントに取り掛かる。現在は、鏡筒バンドにそのまま、カメラ三脚を取り付けている。この状態で三脚に搭載しても、バランスが悪く、追尾が難しい。
 天体を追尾するのには、赤道儀タイプの架台がベターであろう。しかし、観望会など、眼視で様々な天体を導入する場合は、赤道儀では、自動ガイド装置でない限り、手間がかかる。赤道儀をきちんとセットをしていても、三脚が当たったりして、極軸が少しでもずれると、追尾の精度が悪くなる。再度、導入をするにも、やはり手間がかかる。
 

塩ビパイプ加工中の様子
(その2) 、望遠鏡も基本的には、単眼鏡と同じ様に作成できると推定していた。下記のサイトを参考に、自作を試みた。
http://www.asahi-net.or.jp/~ep3n-kizm/astro/scope/kirin.htm
このサイトでは、フリーマウントを製作するの当たり、VU65の塩ビパイプを耳軸受けに流用している。
 今回も、この製作方法を参考にした。サイトの作例は、長焦点の屈折望遠鏡であり、FC50とは(f=8)とは多少異なる。しかし、大勢は余り変わりない。まずは、塩ビパイプを入手し、切断することにした。

塩ビパイプ加工中の様子
(その3)
  上記のサイトによると使用したパイプはVU65使用。今回は、ジョイント部品を2箇所に切断する。切断は、糸鋸を使用した。
 次に、望遠鏡の側面の板の切断にかかる。側面の板は、切断した塩ビの受けの部分にも相当する。塩ビの板が丸い面のため、受けとなる側面の板も、糸鋸により丸く切断をする。
 

加工した塩ビパイプを取り付けた状態。
       
横から見た状態。
 (その4)
  塩ビパイプを幅、約30mmに切断した後、側板に接着剤で固定をする。当初から底板は作成をしていたが、新たに、今回製作した側板を左右に固定をする。鏡筒と底板との固定は、以前と同じアルミ板を曲げた、自家製の鏡筒バンドを使用。
 

側板横からみた写真

側板上からみた写真
 (その5)
  まずは、側面の板を組み立てる。塩ビパイプVU65を現場あわせにて、半円形に切断する。切断後に、やすり で平滑にし、 市販の すべりテープを接着する。側面の板の一部は、兆番を介して、広げられるようにする。三脚で固定したときに、バランスを取るため。
 

側板の一部を広げた状態

側板の底上からみた写真
 (その6)
  ただし、まだ簡易的に製作し、兆番は手持ちのもの。後日、また改造予定。
 次に、側板と三脚の間に、水平回転用の板を製作する。まずは、側板の底に、市販のすべりやすい テープを4箇所接着する。従来までは、側面の板に直接カメラネジを取り付け、三脚に固定していた。
 

爪付きナットをタップで切る様子
(その7)
  このままでは、三脚の雲台に水平回転装置が付いていないと、追尾がスムーズにできない。どの様な三脚にも利用できるようにするため、マウント自体に、水平回転の機構を追加した。
 このため、さらに水平回転用の板を製作する。まずは、三脚取り付けのインチネジ爪付きナットを製作する。ミリネジからインチネジへのタップを切るとき、単眼鏡を製作する際は、17mmのメガネレンチで固定した。今回は、旨く固定できず、万力にウエスを噛まして固定。その後、タップを切る。
 

塩ビパイプ加工中の様子
(その8)
  側面の底板は、従来は、カメラネジを取り付けていた。(インチネジ) これを外して、水平回転用の底板とつなげるため、中心に新たに穴をあける。10mmの穴をドリルで開ける。その2で記載したサイトでは、ステンの丸穴パイプを噛ましていたので、8mmのパイプを入れる。
 側面の底板は、側板と釘で固定していたため平滑でない。このままでは、三脚の雲台に水平回転装置が付いていないと、追尾がスムーズにできない。回転用底板とスムーズにするため、透明クリアファイルを底板のサイズに合わせて、接着する。
 

完成後の取り付け写真
(その9)
  底板には、M10の爪つきナットをつけて、側面の板とボルトで回転できるようにする。また、カメラネジの位置を新たにあけて、取り付ける。
 左の写真は、今回の改造後の写真。望遠鏡と反対側には、兆番で折りたたんで、バランスをとる、スペースを確保している。ただし、兆番の強度が不足していることや、完全に、バランスを取るために、まだ、改造の余地がある。
 

側板の一部を広げた状態

側板の底上からみた写真
 (その10)
  ただし、まだ簡易的に製作し、兆番は手持ちのもの。後日、また改造予定。
 次に、側板と三脚の間に、水平回転用の板を製作する。まずは、側板の底に、市販のすべりやすい テープを4箇所接着する。従来までは、側面の板に直接カメラネジを取り付け、三脚に固定していた。
 

25.「単眼鏡マウントの改造 1台目

改造前の単眼鏡
(その1) 8月17日の観望会も無事に終了した。このときは、望遠鏡と単眼鏡等を使用した。単眼鏡は、2台を用意したが、必ずしも十分に機能していなかったと反省している。自分なりに、スムーズに星が見れるように、マウントを製作した。しかしながら、上下方向を中心に、駆動がスムーズでない箇所があった。
 スムーズでない原因は、両端で支えている長いボルトが水平で支えていない。傾いているために、内側と外側のマウントが摺れてしまっている。単眼鏡は、内側と外側からの2つで構成されている。内側は、単眼鏡を収納する部分。内側の中心付近でバランスを取るため、M10のボルト2本を渡している。

改造前の様子
 
マウント幅の差の様子
 (その2)。このボルトが内側の内側のマウントと水平、垂直になっていれば、問題は少ない。 しかし実際には、単眼鏡を完全に内側のマウントで固定ができない。ボルトが、たわんでいるために、スムーズな動きができないのが、原因になっていた。
 このため、ボルトの固定箇所を1箇所から2箇所へ増やすことで、内側のマウントを、ボルトでしっかり支えることができる。その際には既存の外側のマウントよりも、幅が広くなってしまう。

調整中の外側のマウント
 
調整中の外側のマウント
 (その3) 既存の内側のマウントはそのまま流用をすることにした。これに伴い、外側のマウントを幅、約30mmほど、広げることにした。まずは、既存の外側のマウントを分解する。
 側面の部分は、そのまま流用をするため、残しておく。底面の部分は、幅を約30mm広げて、再度、作成をする。細かい調整は、現場合わせで行った。

調整中の外側のマウント
 
内側マウントと外側マウント組み合わせた状態
  
改造後の写真 
                                                                             
 (その4) 外側のマウントを広げた後に再度、組立調整をする。再作成前は、内側のマウントを挟むボルトはなく、外側のマウントのみとしていた。
 再作成では、外側と内側の間に、ナットを挟みこむことで、安定できた。

ウェブ アニメータ2023年7月10日 追記。 新たに改造して4台めを製作。写真のマウントは撤去した

24.「ファミスコの活用

活用するファミスコ
 8月17日 第1回 観望会に向けて、準備を進めている。観望会の参加人数にもよるが、望遠鏡等は、できだけそろえる方が、見比べることも出来て良い。望遠鏡をそろえるために、過去の購入、あるいは、遊休していた望遠鏡を引っ張りだす作業を続けてきた。
 その一環として、ファミスコが奥の方から出てきた。ファミスコは、かつて、小西六とトミーが共同開発し、1986年頃 ハレー彗星ブームのときに発売された。口径60mm、焦点距離 400mm(f=6.6)で、鏡筒はプラスチックで出来ている。
 定価は当時で、1万円余りだったと記憶。下記のホームページを見ると、レンズは、セミアポだったことが判明。まだ、十分に星像をチェックしていないが、今後も、一員として活用する予定。

 参考としたホームページ ファミスコレンズで取る銀河
http://www.oct-net.ne.jp/~cluster/sub78famisuco.htm


23.「鏡筒格納箱の再製作」

再製作前の鏡筒格納箱
 (その1)MT-130用の梱包箱は、三脚を除いて、2個の分割して製作をした。そのうち、架台関係は、四角い形になっており、この製作記録にも掲載をした。一方、架台とは別に鏡筒用の格納は個も製作していた。
 鏡筒用の格納箱は、当初からの流用で一部を改造し、ここ最近は使用していた。改造のポイントとしては、鏡筒バンドをほぼ常時、接続した状態で収納すこと。このために、鏡筒自体の高さが約2cm高くなる。元々の格納箱自体は、多少の余裕をもって製作をしていた。鏡筒の高さが高くなった分、固定用の側板などを、一部、再作成した。
 しかしながら、箱のサイズの長さが91cmある。持ち運びには、長くて不便な欠点があり、このたび、使いやすいように再製作にとりかかった。

再製作前の鏡筒格納箱の中身
 (その2)梱包箱の長さが、長くなる主な原因は、鏡筒バンドにある。以前の鏡筒バンド(内側に5mm厚のゴムを巻き付けたタイプ)は、格納箱の中に、鏡筒に接続した状態では、収納できない。
 また、箱のサイズ(高さ)が小さいのが原因となっている。以前の鏡筒バンド(2個セット)は、収納の際には、左の写真では、一番左の部分に、別途、収納していた。しかし新たに、新しい鏡筒バンドを作成したこともあり、格納箱には、鏡筒とバンドが常時、格納できる「めど」がついた。 そうなると、左側の鏡筒バンドの収納スペースが不要になる。
 また、格納箱自体も、箱の厚みが8mm程度と薄い。軽いのはありがたいが、箱のフタとの固定している兆番のガタツキが大きい。何度か、兆番の固定を直しているが、箱とフタを兆番で固定するのも、心もとない。持ち運びがしやすいサイズで、フタのしっかりした兆番で固定をすることも目的とした。

新たな鏡筒格納箱の中身
 (その3)鏡筒格納箱の材質は。架台収納箱と同様に、化粧合板とした。大きなサイズ(1800mm*90mm)から、自分でカットをするのは大変な労力であり、自家用車にも搭載できない。ホームセンターにて、カットを依頼する。
 製作の方法は、架台と同様に、行う。一番のポイントは、箱の長さである。前回は910mmとしていたが、抱えるのはかなり大変であった。約100mmサイズを短くした。横幅と高さは、ほぼ同じものとした。
 箱の上部には、アイピース等の収納スペースが必要となるが、前回のものをそのまま流用することした。

兆番(ちょうつがい)の拡大写真
 (その4)前回の格納箱では、製作当初は、フタ付ではあったが、兆番(ちょうつがい)を取り付けていなかった。フタは、観測場所で適当な場所に置いていた。置き場所が特定していないが、地面に直接フタを置くことが多く、付着した土ホコリが箱に混入することもあった。
 この解消策として、兆番で固定する方法がある。しかし、前回の格納箱は、厚み8mm程度の合板だったので、兆番の固定が不十分であった。開閉の毎に、兆番の固定ネジがずれてくるので困っていた。
 今回は、12mmの合板だったこともあり、フタとの固定は特に問題ない。

 持ち運び用の穴
 (その5)前回の箱は長さが900mmであった。箱の取っ手は、市販の真ちゅう製の金具を側面に取り付けた。しかし、指が入りにくく、持ち運びは不便であった。
 新たな箱では、持ちやすいように、長さは800mmとした。また、側面に切り込みを入れた穴を開けた。簡単な手段ではあるが、持ち運びには、便利になった。

再作成後のMT-130の収納の写真

接眼鏡などの収納容器付属品を載せた状態の写真
 
鏡筒格納容器(フタ付き)
           
 
再制作の収納容器。
 
収納状態の写真
 (その6)鏡筒に付属する接眼鏡や取り付け工具などは、格納容器の上段に、一括して入れていた。格納する容器の一つに、接眼鏡は、クリアケースでシールしているが、高さが高い。また、付属の物品も増えてきたため、新たに 収納容器を再制作した。
 
収納容器の製作前
 
クッション材を入れる
 (その7)格納容器の上段に、接眼鏡などを入れる収納j容器を追加で作成した。天頂プリズム、光学修正接眼鏡などを収納していた。その内部には、クッション材がなかったので、今回、再製作した。
 改造前の収納状態  
ファインダー部分の拡大写真
      (その8)鏡筒格納容器は、一応、製作はした。鏡筒を支える受け板の位置がずれているために、容器に対して多少斜めになっていた。ファインダー部分が、つかえる状態であった。
  
再製作した格納箱
 (その9)鏡筒蓋を再度作成したこともあり、鏡筒は、約10mm長くなった。このため、受け板を再度、作成した。その結果、鏡筒と容器とが平行になり、収納が楽になった。
 収納容器付属品の様子  
収納拡大写真
 (その10)接眼鏡、取り付け工具等を収納容器は、以前作成した。鏡筒蓋を再製作したためファインダーの位置がズレて、格納容器に当たることが生じた。このため、再制作することとした。
   
収納拡大写真
 (その11)格納容器を約15mm、切断して、再製作した。その結果、ファインダーに当たることも、少なくなった。
 
格納箱の様子
 
収納する柱の拡大写真
 (その12)接眼鏡を収納する格納容器は、従来までは、収納する支柱の上に、そのまま、置いていた。しかし、クッション性が悪いため、破損の可能性もあった。
 
改造後の支柱
   (その13)クッション性を持たせるために、ゴムを接着した。
 
格納箱の底の状態
 
ゴムを貼り付けた状態
 (その14)格納箱は、普段は、架台収納箱の上に、乗せて保管をしている。従来まで、格納箱の底には、ゴムのクッション材がないため、下の架台箱を傷つけていた。このため、底にゴムを貼り付けた。
     


22.「5cm屈折望遠鏡の鏡筒バンドの作成」

望遠鏡メーカ オリジナル製作の鏡筒バンドに 搭載した FC-50
 (その1)8月中旬に、観望会の開催を予定している。限られたスタッフ数の中で、参加者へ星を見ていただくためには、観望する望遠鏡や双眼鏡を多数、用意しておく必要がある。手持ちの望遠鏡のひとつに、5cm屈折望遠鏡がある。タカハシFC-50(焦点距離 400mm)で、口径が小さい割りには、重量が割合に重い。
  FC-50以外に、6cmのアクロマート屈折望遠鏡などもあるが、口径の割りには、重量は比較的軽い。軽い重量の望遠鏡は、カメラ三脚と望遠鏡本体を固定する方法は、簡易的なタイプで良いと思う。しかし、FC50は重量があるため、カメラ三脚と本体とを接続する鏡筒バンドは、しっかりしたタイプでないと難しい。手持ちには、所有をしていないため、このたび、自作をすることにした。

半円に丸めた状態。
 (その2)タカハシFC-50の鏡筒サイズは、直径、約65mm。鏡筒バンドの作成に当たって、外径65mmの鏡筒に合う、サイズの材質について、調べる。市販の鏡筒バンドなどは、アルミ板からの削り出しなどもあったが、実際には、とても高価である。
 手持ちの材料で何とかならないか、思案の末MT-130 鏡筒バンドで製作した、アルミ板を流用することにした。アルミ板は2種類を購入した。(厚みが2mmと3mm) できるだけ、円筒形に曲げやすい方で、薄い厚みの2mmのもので加工を開始。
 いきなり、鏡筒からアルミ板に直接当てると、鏡筒が変形してしまう危険がある。この防止策として、鏡筒の形状が似通っていた、市販の潤滑油スプレー缶を利用して、半円形に丸める。FC-50に形状に近づいたら、実際に鏡筒に合わせてみる。FC-50は、他の望遠鏡の鏡筒と比較して、鉄製の鏡筒の厚みが厚く、少々、鏡筒に沿って曲げても、びくともしない。

丸めた後に切断する前の状態
 (その3)半円形状に丸めた後に、切断を行う。左側の写真では、予め内側に、黄色の2mm厚みのポリシートを接着してある。バンドの形状は、当初は、MT-130と同じ、上下の分割タイプを検討した。
 しかし、鏡筒の直径が小さいこと。一度作成したら、鏡筒バンドど三脚の固定架台とは、ほぼ常設をするイメージだった。このため、三脚の雲台固定の木台と鏡筒バンドとは、一体型で行うこととした。 切断は、手持ちの万能ノコで行う。

仮合わせ状態の写真
 (その4)当初、鏡筒バンドは、1個の製作で良いと思っていた。しかし、1個のままの状態であると3cmの幅で2mm厚みのアルミ板では、強度が不十分なことが分かる。このため、同じ形状のものを2個製作する。
 2個が製作できたところで、仮合わせを行う。固定する化粧版は、MT-130と同様のもの。(厚みが12mmの化粧合板) バンドを始めから固定をしておいた場合、鏡筒の固定が難しい。三脚と雲台とを固定する合板で、固定するネジの位置は、仮合わせをしておく。バンドは幅が30mmのアルミ板である。バンドの固定強度等を考えて、M6(インチネジでない)のボルトを使用。バンドには、直径8mmの穴をあけておく。また合板には、M6(ミリネジ)の爪付ナットを開ける予定。
 

完成写真(雲台へ固定した状態)

別な角度から見た完成写真
(その5)仮合わせの後、M6のボルトでバンド固定をして完成をする。鏡筒バンドを固定するM6ボルトと底板とは、市販の爪付ナットで固定をする。
 底板(化粧合板)の中央部には、例によって、1/4インチのタップで切った、爪付ナットを搭載している。
 
 
 
対物レンズを外した外側
 
対物レンズの内側
  (その6)タカハシFC50の光学系をチェック。対物レンズの表面に、カビがあったので、除去。クリーニングの方法は、今までと同じ、レンズクリーニング剤とクリーニングペーパーを使用。 
 
鏡筒の内部 その1
 
鏡筒の内部 その2
  (その7)初めて、対物レンズを外してみた。対物レンズ 内側のカビは一部は除去ができた、。しかし、レンズとレンズの間にもカビがあったようで、ここまでは除去できなかった。
 鏡筒の内部は、思ったより、つや消しの塗装がしっかりしてある。これに対して、MT-の鏡筒の塗装は、つや消しが、不十分なようだ。今後は、MT―130の方の、内部の再度の塗装が必要かもしれない。
     

21.「単眼鏡マウントの作成」

今回、製作する単眼鏡
(その1) 今までMT-130反射望遠鏡の製作記録を主に書いて来た。タカハシの製品は過去にも何度か購入をし、手放しているものもある。未だに持っている製品の一つに、双眼鏡があった。
 今は、無論、生産中止になっていると思うが、10*60の双眼鏡である。この双眼鏡を購入した目的は、かつて日食を観測するときに、眼視用にわざわざ、購入をした。(実際、,大いに役立った。) その後、何度か星の観望などで使用していた。口径が60mmと大きく、視野も5度あり、使い勝手はよい。その分、重量は重たくなってしまうが、中央部分の三脚用のネジ穴を利用して、市販のカメラ雲台等に取り付けていた。

破断した部分の拡大
 ところが、使用中に不用意にも、落下をさせしまい、双眼鏡の真ん中で、2つに割れてしまった。落下させてしまった場所は、偶然にもMT-130の鏡筒と同様に、芝生の上だったので、幸いにも光軸のズレはなかった。落下が対物レンズ側からでなかったのも幸いだったと思う。(MT-130の落下は、主鏡からの落下でなく、ファインダーのある斜鏡側からの落下であった)
 しかし、単眼鏡が2個になってしまい、双眼鏡としては、機能ができなくなった。修理を一応問い合せてみたが、案の定、この様な箇所で破損した例は聞いたこともなく、無理なことが判明。光軸がずれていないだけでも良かったと解釈をするしかない。
 双眼鏡としての観望や、中央のネジ穴が三脚の取り付けネジを利用したアダプターを別途購入していた。このアダプターを介して、市販の雲台に取り付けて、ほぼ快適に使用をしていた。しかし、中央部分から破損をしたために、単眼鏡となった2個の内、1個は、三脚に取り付けることができない。今後も、有効活用をしていくのに、単眼鏡2個について、三脚の取り付け用マウントの自作することを計画した。 

(市販の爪付ナット 
(その2)市販のカメラ雲台に様々な機材を取りつけることに、大きな問題となるのはネジにある。一般に日本では、ISOネジが普及をしているが、古いインチネジもまだ、流通している。カメラや三脚の取り付けネジは、インチ(正確には、インチ企画ではなくユニファイネジらしい)の規格になっている。インチネジは主に、建築現場などで、まだ流通をしている。
  単眼鏡と雲台を取り付けるマウンドを作成するにあたり、アルミ板などに穴をあけ、インチのタップでねじ切りをする方法も当初は考えた。しかし、全てをアルミ板で、希望のサイズに加工するのは、鏡筒バンドの作成と同様に、切断ひとつをとっても難しい。一方、木材なら加工は簡単である。簡単なのは利点ではあるが、ネジに関して大きな問題が生じた。
 木材のマウントを作成したい場合に、三脚の規格であるインチネジに合わせた、ナットが旨く、組み合わせられたら特に問題ない。三脚側のボルトと木材とを、しっかりと固定する場合は、流通している一般的な六角ボルトでは不十分である。このため、爪付ナットが用いられる。
 

タップネジ 
 インチネジの、爪付ナットが手軽に入るのなら、大きな悩みとはならなかった。元々、近くのホームセンターでインチネジ、ボルトの類は、余り置いていない。また、在庫があっても、どちらかといえば特殊なナットの種類である爪付ナットはISO(ミリネジ)規格が大半でインチのタイプは在庫がない。
 2−3の店に注文による問合せをしていたが、カメラサイズ(1/4)インチは、取り寄せも難しい返答であった。ネットでも検索はしてみた。一応、販売はしているが、ある程度の個数からの注文が多い。また、納期もかかりそうだった。何とか自分なりに、簡単に自作ができないか検討をしてみた。
 その結果、天文関係の自作のサイトで、M6のミリネジ規格から、インチのタップで切る方法を発見。ただしこの方法は、六角ボルトから、タップを切る方法であった。
 1/4インチのネジと6mmのミリネジは、直径は類似しているが、ネジ山の数(ピッチ数)などは異なる。直径がほぼ同じ穴に、やや無理やり?にインチのネジを切った作例であった。M6の爪付ナットは、手軽に手に入る。これに無理やり?インチのタップを立ててみたら、何とか解決ができるかと思った。
 

小型タップハンドル
 (その3)爪付ナットへインチネジを切るためにタップを購入。また、タップだけでは、ネジが切れないため、タップハンドルを合わせて購入した。この様な金属加工をするのは、学校の技術家庭の実習依頼、初めてである。
 購入したタップハンドルは、小型のもの、サイズが6mmと小さいことと、それほどの深さも必要がない判断から小型で良いと判断した。また、ナット側にも固定が必要なので、この機会に、小型の万力を購入した。(MT-130の改造を行いに当たり、工具が次第に増えてくる。いずれは、ベランダに専用スペースが必要になりそうだ。) 
  

小型万力
  タップをタップハンドル(小型)に取り付ける。また、M6爪付ボルトを万力で固定をする。しかし、爪付ボルトは「いびつ」な円形で、万力では、完全に固定ができない。一般に、万力にボルトを含む金属材料を固定する場合、直接、「カマス」方法もある。また、万力による傷を防ぐために、不要の木材などを当てる方法もある。手持ちのファルカタ材を当ててみたが、柔らかすぎて、空回り。
 また10-12mmの合板、5mmのゴム板なども試してみたが、やはり空回りをして効果がなかった。爪付ナット自体の形状が、円形に近く、直線で固定できる部分がない。 悩んだあげく、手持ちのメガネレンチを思いついた。メガネレンチだと、爪付ナットとの間に、多少のガタはあるが、均等に「かませて」固定ができた。

タップを切る様子
  メガネレンチにて、旨くタップが切れると思ったものの、今度は、タップが旨く入らない。タップとタップハンドルの間で空回りをしている。どうも小型のタップハンドルでは、強度が足りない様だった。ここで改めて別な、やや大型なタップハンドルを購入する。タップハンドルは、思った以上に、価格が高かった(約1200円)
 以前に購入した、この小型タイプのタップハンドルは、タップとの密着力が不足していらしい。ハンドルを2個、買うという無駄になった。しかし、今後、新たに購入した中型のタップハンドルは、別な器材にも大いに活用できた。(今後、機会があったら、執筆予定) 
メガネレンチで爪付ナットを固定しながら、タップを少しずつ切って行く。レンチとナットとの間に、多少の隙間があったこともあり、簡単には、切れなかった。しかし、時間をかけて、何とかインチネジのタップを切ることができた。
 単眼鏡は2個、作成すること。爪付ナットを合板に打ち込む際に、ねじれてしまい、失敗する可能性もあった。この作業では、予備用も含めて、4個のナットにタップ切った。切った後に、インチのボルトを差込み、動作を確認しておく。
 
 

爪付ナットを付けたマウントの底板と側面の板
 (その4)M6の爪付ナットにインチのタップを切った後は、作成するマウントの底板へ固定をする。底板と三脚の雲台ネジとは、この爪付ボルトが要(かなめ)となる。当初は、インチの通常の六角ボルトを埋め込んでみたが、強度が不足した。このため、爪付ボルトが必要なこと。また、三脚ネジの径に合わしたインチネジのタップを切る経緯があったのは、前にも記載をした通り。
 爪付ボルトで、化粧合板(12mm厚)に固定する際にも、何度か失敗を繰り返す。三脚側と底板とが出来るだけ平面であること。雲台から出るボルトと爪付ナットは、多少の距離があった方が、固定がしやすいこと。これらは実際をしてみて、自分なりに分かった。爪付ナットは、左の写真では、上側から埋め込んだ。(参加y区側の下側から爪付ナットを固定をしてみたが、、実際に装着してみたら固定が不十分だった)
 底板の幅は、単眼鏡の幅に合わせる。このときに、多少、単眼鏡側を包み込むマウントよりも多少、広くとっておく。(ギリギリのサイズだと、この後の調整のときが難しい)次に側面の板から固定をする。(写真では左側のみ) 底板と側面の板だけの固定では不十分のため、渡しとして、補強板も合わせてつける。
 

単眼鏡のマウントの作成
(その5) 三脚側のマウントは、右側が完成した後、左側は、一応、同様に製作したおくが、固定は、最終的に残す。(現場合わせの過程が残るため) 単眼鏡の本体を固定するマウントを、まずは、製作に取り掛かる。
 単眼鏡の周囲を取りつけるマウントを製作する際に、一番、重要視をするのが、重心点である。単眼鏡をカメラ三脚の搭載して製作する場合、上下と左右に、できるだけ自由に動けることが理想である。地上用と異なり、天体用では上を見る機会が多い。天頂付近に、対物部分を上げると、重心点が旨く取れていないと、バランスが崩れてしまい、旨く固定ができない。

上記写真を別な角度から見た様子
 固定方法は色々あると思うが、三脚+底板のマウントと、単眼鏡のマウントをバランス良く、なおかつ、できるだけ自由に動ける様に使えるのが理想である。特に、天頂付近に傾けた場合、どうしても、単眼鏡がマウントからズレ落ちてしまう懸念がある。
 これを防止するために、単眼鏡の搭載マウントを予め、天頂方向に少し傾けて、搭載する方法を思いついた。星の観望が大半であるので、天頂へマウントを傾けた際に、少しでも、ズレが少ない様に、マウントと単眼鏡を平行ではなく、対物部分を天頂方向に少し傾けておく。左側の写真では、対物部が右側に来るようにする。青い木片は、対物部分の支えとなり、天頂方向へ少し傾ける機能を持つ。

単眼鏡をマウントへ仮合わせの状態
 マウントそのものは、クッション材が入るスペースを考慮して、多少、緩めに、幅を取っておく。左の写真では、2mm厚のスポンジを周囲に敷いてみた状態。その上から、当初は、2mm厚のポリ板と木ネジで固定が可能と思っていた。
 単眼鏡と四角い形状のマウントでは、隙間が多いため、旨く固定でできなかった。特に、天頂方向へ傾けるとズレが大きく、旨く固定ができない。隙間を何らかの方法で埋めたら、解消できると考えた。このため、隙間をポリのクッション材で埋めることで解消ができた。単眼鏡マウントを支えるボルトの位置は、重心点にならないといけない。
  

単眼鏡マウントを下からみた状態
 
単眼鏡マウントを横から見た状態
 単眼鏡のおよその重心点を把握しておき、細かいところは、固定のときに、微調整をした。単眼鏡の上から、ポリシートを木ネジで固定して、固定マウントは完成する。固定マウントを作成し、底板マウントを合わせて取り付けた状態。底板マウントとは当初は、M8のネジを使用していた。しかし。固定が不十分のために、M10に変更する。
 底板マウントと最終的にあわせるために、この作業は、最後に持ってきて、現場合わせとして調整した。横から見ると、単眼鏡が多少、天頂方向へ向いているのが分かる。M10のボルトは、単眼鏡の重心点に大体位置している。
 上下方向は、M10のボルトと蝶ナットで大体、固定ができる。水平方向は、三脚の雲台を利用。しかし、完璧なフリーストップまでは出来なかった。この原因は、主に、単眼鏡マウントと底板マウントとが平行でないことに起因する。当初の側面に板には、丸い切り込みがない。しかし、中央付近に、その後、丸い切り込みを入れている。(理由は、後ほど記載予定)
 

単眼鏡マウントを組み合わせて、横から見た状態
(その6)上記の記事で、側面の中央付近に、丸い切り欠きを開けた経緯について。左の写真が収納した状態。普段、使わない状態では、移動の時の利便性も考慮する必要がある。単眼鏡は双眼鏡と同様に、暗い星空を目指して、気が向いたときに、ちょっとした気分で、持ち運べることが必要なる。この点は望遠鏡とは異なる。 持ち運びのしやすさも考慮しないといけない。
 切り欠きがないと、固定マウントと底板マウントを、それぞれ収納する必要がある。また、普段の保管も、嵩ばってしまう。 悩んだ末に、旨く組み合わせる工夫ができないか、考えてみた。その結果、側面の真ん中付近に、切り込みを開ければ、旨く、収納と移動が出来た次第。

新たに収納した袋
 (その7)従来までは、単眼鏡を収納する方法は、手持ちの発泡クッション材を適当に梱包していた。しかし、ホコリが入りやすいため、機密性も悪い。また、移動して使う場合も、手持ちのクラフトテープで巻きつけるなど、不便であっった。このため、新たな収納袋を作成することにした。

収納した袋の状態
 (その8)製作した袋は、丁度、望遠鏡の三脚で仕様したキルティングの生地を流用。余ったファスナーを利用して手縫いで作成した。従来までは、収納の度に、クラフトテープで巻きつけていたが、ファスナーにより簡単に収納することができた。


20.「鏡筒バンドの再作成」(その1)

現在の鏡筒バンド 13mmの隙間をゴムで埋めている。
購入当初は、架台と鏡筒を接続する鏡筒バンドは、アトム社オリジナル?のタカハシの鏡筒バンドを使用していた。しかし、不用意にも紛失し、その後は譲り受けた鏡筒バンドを一部改造して使用していた。元々のサイズは、15cm反射の鏡筒バンド用のため、内径が180mm。
 MT-130の内径は約167mmなので、13mmの隙間を埋めるため、思案の末に、約3mm厚のゴムを重ね合わせた。(曲線の形状に合わせることもあり、木材などは、難しいと判断した)
 一応、機能はしているものの、締め付けがゴムにより、やや甘くなってしまう。バンドの内径と鏡筒に距離がどうしてもあり、外側から締めつける力が届きにくい。鏡筒は固定ができるが、バンドを緩めて、回転させるには、不十分なときがあった。また、重量が思った以上に大きい。このため、何とかもう一度、改造ができないか思案をしていた。
 

市販の吊りバンド 
市内のホームセンターで最近、色々と何かヒントになる物を調査していた。最近、別な大手のホームセンターに出かけてみたら、塩ビパイプ用の吊りバンドを発見した。材質は、クロムメッキであるが、思ったより厚みがあり3mm程度。強度はかなりある。建物と塩ビパイプを吊るす金具と思う。
 また、内径は、約167mmと、内側にフェルト等を貼ってしまうとギリギリのサイズであるが、何とか使えそうと判断。今回これを用いて、再度、鏡筒バンドを作成してみることにした。
(その2) 
購入した吊りバンドを外側から見てみると、平坦でない。(外側へ膨らんでいる) 鏡筒バンドとして使う場合は、内側と外側が平坦な方が良い。内側が平坦であると、鏡筒の接触面積が大きい。外側が平坦であると、架台とバンドとを固定する際にも接触面積が大きいので、強度が高くなる見込みがある。 しかし、残念ながら、平坦ではなかった。
 架台とバンドを接続する方法は、加工のしやすさから、コンパネ板とアルミ板を組み合わせることとした。アルミ板は、加工のしやすい分、強度が逆に不安になる。今回は、吊りバンドの外側が平坦でないことから、2箇所に分散して支える方法を思いついた。

 

アルミ板の切断
 アルミ板の加工する道具は手持ちには余りない。底面となるコンパネとバンドを支える部分をアルミとする。バンドとアルミは溶接が出来ないので、穴を開けてのボルトの固定とする。アルミ板の寸法は、直線の切断が手持ちの道具では困難であった。
 これまた思案の末、ホームセンターで見回ったところ、窓用のアルミサッシの材料を発見。厚みは、2mmであるが、幅が30mmと50mmで長さ1mの規格品があった。価格も300-500円程度と安い。厚みが薄いための不安がややあったが、手持ちの金属切断用のノコで切断が容易である点はありがたい。

アルミ板の曲げ
 最初に、架台とアルミ板の接続するコンパネ板(12mm厚の化粧合板)を切っておき、吊りバンドの位置を仮り合わせをしておく。最初の仮あわせを後回しにしたところ、穴の位置が旨く合わない失敗をした。
 仮合わせた位置で、アルミ板を目標とする角度に少しずつ曲げていく。曲げる方法は、幅が30mmのため、万力とコンパネで少しずつ行った。このときも、事前に、曲げる位置をケガキ、さらに、曲げる際には、所定の角度(万力が直角にあたることを重視)を見ながら行った。少しでもずれると、バンドの穴の位置がずれてしまう。トライ アンド エラー で行いながら、何とか、曲げることが出来た。

作成したアルミ冶具
 (その3)
 4枚のアルミ板を曲げて、バンドとを接続する部分(アルミ支持冶具)が完成する。この段階で、バンドとアルミ冶具を接続するボルト穴を開けて置いた。バンドを金具に取り付けた後、コンパネ板に固定してみた。このときに、冶具と板とが一致しない問題が生じた。
 このため、再度、冶具を作り直し、最初に板と冶具を固定しておく。板に固定した冶具の上から、バンドの仮合わせを行い、再度、接続用の穴を開けた。穴の位置は、現場合わせの典型で、事前に合わせた図面とはかなり異なった。

 

冶具とバンドを横から見た状態
 仮り合わせの後、バンドの内側から、最初に、穴を開ける。取り付けネジはM3を使用したため、3mmの穴をドリルであける。このときは、まだ仮合わせであったので、仮の固定方法としてとして、養生テープを使用した。
  バンドの内側から3mmの穴をあけた後、今度は、アルミ冶具に穴を空ける。このときに、最初は、バンドと同じ3mmの穴をあけてみた。しかし、M3ボルトで取り付けると、バンドと冶具との隙間が全くないため、失敗した。
 その後、再度、冶具の穴を3.5mmに変更して、やや大きめの穴をあけたところ、何とか固定が完了する。また、取り付けネジは、内側からネジが邪魔をしないように、皿ネジを使用した。

 

上から見た状態
 上から見たのが左側の写真。バンドは平面でなく、中央部分に「ふくらみ」がある。1枚のバンドに付き、2枚の冶具で支えることにした。2枚を同時に支えるために、仮固定の箇所が多く、苦労をする。またバンドは「ふくらみ」以外に曲線部分が大半のため、最初の穴あけは正確かつ、深く、センターポンチにて、あける必要があった。
 

フェルトの張る様子
 アルミ冶具を固定した後、バンドの内側からフェルトを張る。フェルトの仮合わせとして、結束バンドを使用した。接着は、万能ボンドを使用した。バンドを巻くフェルトは、できるだけ、きれいに包みたいため、仮合わせでは、ハサミでフェルトを切った。 ボンドで接着した後、仮固定でも、結束バンドを使用した。
 仮固定の当初は、ネジの締め付けが甘いために、鏡筒を乗せても、かなりグラグラとガタが大きかった。しかしその後、締め付けをすると、思ったよりも、固定が出来て、使えそうな見込みとなった。

  

側面から見た状態
(その4)
 出来上がった鏡筒バンド。作成前と異なり、金属のバンドをフェルトを通してではあるが、ほぼ直接、鏡筒を締め付けることができた。ボルト(M12)と角ナットだけの締め付けでは、角ナットを完全に緩めてしまうと、ボルトが落下をしてしまう。
 このため、バンドの片方を落下しないように、角ボルトで締め付ける。また、もう片方の角ナットは、締め付けが簡単に出来るように、蝶ナットに変更した。蝶ナットでも、締め付けは、やや固いので、別な方式を今後考えたい。


底面から見た状態
 鏡筒バンドを底部(架台側)から見た写真。まだ、コンパネ板は、塗装をしていない。屋外で使用する際には、腐食等の懸念があり、コンパネ板に、再度、塗装をする予定。塗装の色は、無難なつや消し黒色を予定。架台とコンパネを接続するボルトはM8サイズを使用する。


19.「ファインダーキャップの作成」

出来上がったファインダーケースとファインダー
MT-130を購入した当初は、ファインダーのケースは付属していたが、その後紛失。元々、ファインダーケースは、プラスチックのキャップで出来ているものが多いが紛失しやすい。今回、新たにケースを作成する際に、紛失防止も検討をしてみた。
 ネットで検索をしてみたら、紛失防止にマジックテープを利用して、ケースと本体を接続する方法があった。特に、紛失しやすい理由のひとつとして、ケースとファインダーの距離が離れている点がある。接眼鏡は、衝撃防止などから専用の容器が必要かもしれない。鏡筒や架台本体とは、別に収納する必要があろう。
 しかしそれに対して、ファインダーキャップは、できるだけファインダー近くで使用した。このため、この方法を参考とした。キャップはフィルムケースを適当に加工する。簡単に出来た。なお、ファインダー先端には、露付き防止のため、フィルムキャップをフード代わりに使用中。
 


18.「接眼鏡ケースの作成」

出来上がった接眼鏡ケース
数ヶ月前のこの記事の中のひとつ「鏡筒格納箱の改造と製作」のコーナーで、接眼鏡の製作などにも触れていた。このときは、手持ちのポリ容器で接眼鏡を格納していた。接眼鏡は既設の紙ケース等で流用をしていた。また、接眼鏡に付帯するレジューサー等もあわせて収納をしていた。
 しかし、接眼鏡を紙ケースに合わせて収納する方法は、如何せん、、頻繁に、交換をする際には、ショックが大きい。この機会に、スポンジで、接眼鏡を中心とした専用のケースに変更をする。レジューサー等は、別なケースに変更し、接眼鏡専用のケースとした。 また、スポンジは、市販のものを適当にカットして行った。
 


17.「主鏡のセルの再塗装」

再塗装したセル
主鏡セルには、一部、白い塗装が混入している。本来は、全て、つや消し黒色である。昨年、鏡筒の表面を白塗装をしたときに、ネジの隙間等から、白い塗装が混入したためである。今まではセルの分解をしていなかった。再塗装をあきらめていた。
 今回、セルの分解にあわせて、つや消し黒スプレーで再度、塗装をし直す。ラッカースプレーのため、完全なつや消し黒でないのは、いたしかたない。


16.「光軸修正」

光軸修正用アイピース
MT-130の取説には、光軸修正に関しては、余り詳しくは記載がしていない。このため「天文ガイド編 天体望遠鏡の作り方」 誠文堂新光社 の本を参考とした。この本の一部を取説は流用しているようである。(しかし、取説の方は、省略されている箇所が多い。)光軸修正アイピースを使用して「ずれ」の幅を見てみる。
 主鏡マークは、赤いマジックで以前からマーキングをしておいた。今回は、斜鏡もずれているようなので、斜鏡の中心にもマーキングをしておく。
 光軸修正(センターリングアイピース)で覗くと、斜鏡と主鏡、両方ともに、かなりずれていた。先ほどの本を何回か読み返して、自分なりの調整を繰り返す。斜鏡の光軸修正の原理は一応理解はできた。
 
鏡筒開口部から見た、斜鏡のネジの位置
 しかしながら、主鏡の赤いマーキングが中心に来ない。主鏡の3箇所のネジを調整しても、僅かに動く程度。中々、中心に位置ができない。斜鏡を含めた光軸修正の基本原理は理解はしていたが。 大まかには、斜鏡の中心合わせができている。しかしその後、斜鏡の傾きを調整する順番を踏むのだが、ここを省略していたのが原因であった。
 最終段階では、斜鏡の引きネジを緩め、斜鏡を回転される動作がある。これを怠った後に、主鏡の調整をしても、無意味に近かった。傾きの調整を行ったら、主鏡の調整は、殆ど不要になった。恐らく、セルを外す前と外した後でも、主鏡の位置ずれは余りなかったと思う。
 まだ、恒星による星像による光軸修正はしていない。取説や上記の本には、最終チェックである、星像テストの方法が余り詳しく記載がされていない。これに対して、後述するホームページには、かなり詳しく書かれている。
なお、今回、左のホームページの例を参考にさせてもらった。実施例はビクセン20cm反射であるが、原理はMT-130と大差はない。(斜鏡のネジの位置が違う程度) 写真入りで掲載がされている。また、今後、恒星による詳細な光軸修正を行う上でも、参考になると思う。
http://www.asahi-net.or.jp/~dy7s-ynym/index.htm
15.「主鏡のセルの部品交換」

セル交換前の鏡筒の底部
 先日、主鏡の清掃については、前の記事にて記載をした。このときの清掃方法は、主鏡(ガラス)と収納するセルをそのまま付けた状態で、洗浄した。その理由は、前にも書いたように、主鏡からセルを外すと、光軸修正に自信がないためであった、その後、何回か観望は続けて来たが光軸は、そこそこ合っていた。
 観望の間に、光軸修正のチェックを行っていた。主鏡の底部にある2種類のネジ(押しネジと引きネジ)の微調整をしていた。この中、ちょっとした動作の中で、鏡筒底部にある、ゴムシート(主鏡と鏡筒とは、むき出しでなく、ゴムシートで保護してある)を触った。このときに、異常に、主鏡が浮いているような状態が判明。


主鏡を外したセル
このゴム板をたたいてみると、星像が微妙に動くいている。以前からも多少は動いていたようだった記憶がある。しかし、たたいた後に、大体、元の位置に戻るが、動きを繰り返すと、光軸がずれてくる可能性があった。このため、再度、主鏡とセルの収納状態をチェックすることにした。
 MT-130の取説には、セルから主鏡を外す方法は記載がしていない。外してしまうと、光軸修正がかなり面倒であるが、将来の再めっきや念入り洗浄等の予測もあり、いずれ外す機会も考えられられた。今回、思い切ってセルを外してみた。
 分解方法がないので、慎重の行う。外す前の写真(主鏡の清掃のコーナーの2枚目)からすると、分解については、表に見えているネジだけかと思っていた。しかし、側面にもネジがあったことが判明。表面(上面)と側面のネジを外したが、初めて外すためか、苦労をした。

外したセルの写真
左の写真が外した状態。ネジを外したが、主鏡がセルから外れない。底面からゴムシートが一番底にあるのは分かっていた。しかし、主鏡とボム板の間に、紙とビニールシートがあるのは、分からなかった。外しときに、この紙とビニールシートが急に出てきて、びっくりした。
 もう少し、この望遠鏡の調査、特に、セルの構造を調査しておくべきだったと少し後悔をする。セルの固定方法は、側面は、真鍮の金具にゴムシートが貼り付けてある。ネジで固定。この側面からの固定が均一でないと、鏡面が圧迫する可能性もありそうだ。

ゴムシート(右)は以前のもの。右側は再作成したもの
 ゴムシート(厚さ1mm)の変形等は特になかった。手持ちにシートがあったので、切り取って再作成する。問題は、主鏡とゴムシートの間にあるビニールシートであった。厚さは約1mmで、表面が異様にでこぼこしていた。正確な寸法は測定してないが、当初は、平坦であったと思われる。
 似たような材質のものがなかった。このため、クリアファイルに使用されるような、0.2mm厚程度のポリプロ透明シートを切り抜いて加工をする。


外したビニールシート(左)を今回再作成したポリプロシート(右)
上記のポリプロシートを加工し、組立直す。光軸は多少は、ずれているようであったが、後で行うことにする。組み上げ、鏡筒の底部からゴム板をたたいてみる。当初よりも視野が僅かにずれたりすることは解消にはなった。
 しかし、鏡筒を僅かに動かすだけでも振動が発生してしまう。このビニールシートは、振動を吸収する役目を もっているようだ。ポリプロ製では、厚みが少なく、固い材質である。

新規に作成したビニールシート(右)と前回作成したポリプロシート(右)
前と同じ様な、厚みのあるビニールシートが必要であると判明。近くのホームセンターで翌日、購入をする。販売単位は、1m単位になっていた。(テーブルクロス用で使用していことが多いようだ) 幅1mでも必要なサイズは、最低18cm。 余裕をみて、30cmの長さだけを購入。その後、再度、取り付けてみたが、特に、振動に関しては、問題はない。しかし、光軸は明らかにずれていた。
14.「主鏡の清掃」

洗浄前の主鏡
  いよいよ主鏡の清掃にかかる。昨年から、斜鏡等のクリーニングを実施してきた。斜鏡は、分解がしやすいが、主鏡のサイズは大きく、光軸合わせに技術を要する。購入当初しばらくして、鏡筒を落下させてしまう事故を発生させてしまった。落下箇所が芝生の上だったので、幸いにも主鏡は割れることは免れた。しかし鏡筒前部が変形し、光軸も大きくずれてしまった。このときに、光軸修正用の接眼鏡も購入した。
 主鏡は、分解前より鏡筒側から覗くと、斜鏡と同じ様に、ゴミとクモリが生じている様だ。まずは、鏡筒の底から分解にかかろうと思う。しかしつい最近まで、MT-130の取り扱い説明書がなくて、分解には中々、踏み切れなかった。ところが、色々と不用品を整理している中で、説明書が出てきた。主鏡関係を中心に読み返す。また、天体望遠鏡関係の本を借りてきて、光軸修正方法なども調査する。

洗浄後の主鏡
  MTシリーズは、オーソドックスなセルの固定方法のためか、鏡筒の底にある2種類の押しネシと引きネジの内、引きネジを緩めれば良い。以前の鏡筒を落下させたときにも、同じ分解をしたと思うが、記憶に乏しい。引きネジを緩めてセルから外す。案の定、斜鏡と同様に主鏡もクモリと汚れがあった。クリーニングの方法は、斜鏡ど同様に、中性洗剤で除去できる見込みが逆に付いた。
 セルからさらに、主鏡自体を外すことも考えた。しかし、その後光軸修正に自信がない。
 このため、セルに付けたまま、中性洗剤で洗うことにした。洗剤をつけないと全く汚れは取り除けなかった。しかし、中性洗剤で、殆ど除去ができた。

13「三脚取り付けネジの改造」

架台と三脚の接続状態
望遠鏡をくみ上げて、動作チェックを中心に、晴天の合間を利用してときどき実施をしている。ベランダでのセットが多いこともあり、正確な極軸設定が難しいときが多い。それでも追尾動作等は、比較的、問題が少ない。
 写真撮影は、デジカメのカメラアダプターがないこともあり、現在は全く行っていない。眼視での観望が中心のために、それほど、追尾精度は必要としない。しかしながら、観望をしている合間に、星の導入を頻繁に変えることがあり、大きく動かすことも多い。動かした後に、追尾をすると、セットを始めてから、追尾が少しずつ、ずれてくることが判明した。

ボルトを取った状態
 当初は極軸のずれが主な原因であると思っていて、それほど、気にしなかった。しかし、同じ日に時間が経過していくに連れて、追尾の精度が悪くなって行くこと。また、東の空から西の空へ大きく移動させたときに、精度が悪いことが多かった。組みあがった望遠鏡の全体を揺すってみると、クランプを締めているにも関わらず、揺れが大きい。
揺れの原因は、架台(EM-1S)自体のクランプの甘さ、プレートと鏡筒バンドの締め付け具合、鏡筒バンドと鏡筒のギャップがあること等が総合的に影響していると思っていた。それらも一因ではあったと思う

ナットを緩めた状態
 各エリアで少しずつ動かしてみると、三脚と架台の間を接続しているボルトが甘いことが判明。再度、締め直してみた。しかし過去に何度も締め直しを繰り返していたため、座金やボルトの頭が三脚にねじ込んでしまい、固定が不十分であった。(左の写真の様に、約1-2mm、陥没している箇所あり。) 
 座金やボルト等は直接、三脚に埋め込んである。長年、締め付けを繰り返し、一部がへこんでいて、これが揺らぎの原因であった。このため、三脚とボルトや座金の間に、1mm厚のゴムを噛ます。これにより、揺らぎはほぼ解消できた

改造後の状態。
  木製の三脚は、最近は余り販売されていない様だ。この三脚(EM-1S用)は、伸縮タイプではないが、撮影や観望には全く問題ない。むしろ、伸縮タイプであったら、重量はさらに大きくなるし、セットの操作が増えること、使用中にずれてくるなど、短所が多いと思う。
 木製三脚はアルミ製と比較して、微細な振動を吸収するメリットもあるらしい。アルミ製より重量はやや重たいかもしれないが、貴重であり、今後も丁寧にしようして行きたい。

角座金による改造後の状態
 その後、ここ最近、屋外でMT-130の組立と梱包を繰り返していた。三脚は、ときには、折りたたまないこともあったが、大体は収納を繰り返す。当初は、木製三脚の痛みは防止できていた。しかしその後、現在のゴムだけの固定では、やはり破損が少しずつ生じてきた。
 この解消策として、再度、検討をしてみた。ナットと三脚のへこみが一致していることの影響が大きいと判断した。この防止策として、あえて大きさの違うナットを使用して方が良いと思った。近隣のホームセンターで探したところ、サイズが約4cm四方の角座金を発見、角座金の使用により、今のところ旨く破損は防止できている。
12「電池ボックスの断線修理」

 断線した電池ボックスと赤道儀を接続するジャック
 赤道儀 EM-1S は 単1電池 6個で駆動する。かなり古いモデルであるが、市販で汎用タイプの電池が利用できるのは大きなメリットである。電池ボックスと赤道儀は専用のケーブルで接続している。赤道儀の本体は、ケーブルプラグへ差し込むタイプ。この差込部分は、当初から、ケーブルの断線の懸念があった。
 一般的に赤道儀は、最近はモーター内蔵が多いが、かなり古いモデルであること。電池を含む電源系統が故障した場合、電池ボックスと本体とが別にあれば、修理がしやすい等の理由と思われる。昔のタイプは、電池ボックスが別になっていた。赤道儀が追尾に合わせて動くことから、差込式になっている。
 電池ボックスのコードは長いが、直接地面に置くと汚れることから、三脚の三角版に置くことが多かった。しかし、不用意に落としてしまうこともままあり、ジャックの差込口に負担が来て、断線しかかったいた。

修理に先立ち、ワイヤーの被服を剥がす

ハンダ付けの後、ビニールテープで補強をする。
 断線予防のために、ジャックの周囲を、被服針金で補強をしていた。しかし、この補強のみでは不十分であった。数年間は、何とか断線を免れたが。しかしここ最近、調整等を繰り返していたため、とうとう、断線してしまった。
  このため、先日、断線した部分をハンダ付けをした。また、同じ接続方法だと、再度、破損お懸念があった。この解消策として、手持ちのボールペンキャップを流用した。キャップの一部を加工し、空間には、綿棒を切断して詰めた。空いた部分には、接着剤で固定した。
  強い力が加わっても、断線しない様に、外側には、プラスチックの結束バンドで固定をして修理を完了する。なお、このジャックの部分は、ヘッドホンなどでも同様。聴取を繰り返していると、結局、この部分が切れてしまうことが多く、何度か、自分でも修理をしたことがある。

 補強後のジャック
11.「ファインダーのクリーニング」

清掃前のファインダー

清掃前のファインダー
3月上旬頃より、望遠鏡一式をベランダに移動し、実際の星空での調整に着手する。クリーニングを昨年秋から、行っているが、主鏡に付属するファインダーが気になっていた。今まで鏡筒バンドなど、メインの鏡筒を中心に行ってきた。
 一方、ファインダーも、表面を中心にかなりカビがあった。今回、主鏡と同様に、レンズクリーニング液にて、清掃した。
 眼視にて、M42を観るが、トラペジウム(4つの星)も良好に観望できた。
10.「三脚収納のケースを作成」
MT-130の三脚は元々、収納の箱がない。三脚に関しても同様で、過去は、折りたたんだ状態で、裸で置いていた。自家用車につむ際には、裸でもそれほど問題はなかった。しかし、今後、、屋外で長期間、保管をする際に、裸であると、一部が破損する可能性があること。自家用車へ積んだときに、他の物品等と接触して破損の不安があった。
 新たに収納箱を製作することに着手する。鏡筒と架台の収納箱だけでも、そこそこの重量と体積になる。三脚の箱を木製の収納箱にすると、かなりの重さと容積になってしまう。もともと、三脚自体は、架台や鏡筒と比較して重量が軽いこと。精密部品ではないこと。製作政策の目的が、単に、破損を防ぐ程度なので、簡単な箱でよい。
 どの様な材質の箱にするのか調査した。当初は、薄いベニア板も考えたが、濡れたときが気になる。軽い材質に着目し、今回は、プラスチックダンボール(プラダン)とした。プラダン自体は価格が安く、加工がしやすい。しかし、プラダン同士の接着が、市販の接着剤では簡単にできないことが判明。異物な形の三脚を包み込む箱のため、どうしても、一部の箇所をプラダン同士で接着する必要があった。接着方法も、何種類かあるようであった。今回は、一番簡単な、リベットによった。
 加工にあたっては、三脚自体の大きさが、大きいこと。対称形な三脚でなく、現場合わせで収納するため、プラダンを切断するのに、苦労をしたが、何とか、簡易的ではあるが、できあがる。フタの固定方法は、写真の様に、養生テープで緊急避難的に代用をしている。別な固定方法を考えたい。


布地のカット
(その1)三脚収納ケースをプラダンで作成した。また、この固定方法も、養生テープから、手持ちの紐等で、簡易的に使用をしていた。固定方法は、特に支障はなかったが、プラダン劣化が少しずつ進んで困って来た。
 プラダンの破損の原因は、三脚の先端が当たってしまうこともある。また、屋外に常時保管をしているためか、日光による劣化が考えられた。また、プラダンの内部に、先端を保護するクッション材を貼りたいが、接着が困難。この解決策として、新たに、収納用のケースを作成することにした。

布地の調整
(その2)。ケースの材質については、自分なりに考えた。現在のプラダンは、クッション性がない。突起物の多い三脚を収納する点から要求することから、キルティングの生地がベストと判断。市内の手芸店に出向いて、キルティングの生地を購入する。

製作の様子
ウェブ アニメータ(その3)。生地を購入した後に、実物大の型紙を作成してカットをする。三脚の全長が約1000mm近くあるので、しゅうのうする袋もかなり大きいサイズとなる。本来なら、ミシンを使用したところではあろう。しかし、手持ちにない。また、仮にあったとしても、使用経験がないので、扱いには自信はない。手縫で何とか製作を開始。ジッパーを中央に縫いつけた。
取って紐の取り付け ウェブ アニメータウェブ アニメータ(その4)持ち運びがこのままでは不便である。このため、上段には、紐を縫いつけて、持ち手を取り付けた。ただし、このままの状態では、肩から下げることができない。重い荷物を効率よく運搬するには、肩から下げるほうが使いやすい。後日、また、追加で製作予定。
紐の取り付け (その5)自宅以外で、観測機材を運ぶとき、この収納ケースは活躍する。限られた時間で、効率よく、運ぶためには、同時に複数の荷物を運搬する。このため、肩から下げる紐を取り付けた。

9.
「架台の格納箱の改造と製作」


再度、作成した架台収納の箱
格納箱が出来上がった後は、架台の収納箱の作成にかかる。架台を収納する箱は、以前は、既存の鏡筒バンドとセットで収納していた。容積が大きいため、元々重量が大きいことも災いし、持ち運びには不便であった。
 今回、鏡筒収納箱に、鏡筒バンドを収納することができた。このため、容積は少し減らすことができる。鏡筒箱と同じ様に、既存の箱を分解して、改造する方法も検討した。しかし、一度、分解をしてしまうと、釘やネジがきれいに除去できないため、危険であった。このため、再度、作り直すこととした。既存の箱は、鏡筒と同じ厚さ10mmの合板であった。強度が不足のために、新しい箱は、厚さ13mmの化粧合板とした。

上の写真でフタを開けて、収納箱の中身。
 化粧合板を直線カットで、DYT店でしていただく。その後、木工ボンド、釘等で外側の箱をまずは、組み立てる。ウエイト軸は、普段から取り外しをしているのが、赤緯体の上部にある、マッチプレートは、組み立てたままでずっと使用していた。このプレートを分解すると、多少は、容積が小さくなり、道運びが楽になる。しかし据付の際に毎回、2個のロックナットを六角レンチで締める手間が大変なため、常時つけている。マッチプレートを架台とつけた状態で、収納をする。
 架台に付属する、電池収納の電源ボックス、コントローラー、バランスウエイトも合わせて、箱の中で収納する。これらの付属品は、関連しているので、箱の一番下段に、一括して収納することを心がけた。(同じ共通する部品等は、できるだけ分散しない様にすることで、欠品を防止する。)
 失敗だった点は、写真の右側の部分にある、バランスウエイト軸。これを収納するスペースは取れていたが、メインの架台の下の部分になってしまった。ウエイト軸を架台と単独では取り出せない。(架台の下にウエイト軸がある。) 組み立て、分解作業のときに、単独で取り出し、収納ができていれば、作業が楽であった。箱をギリギリのサイズで設計してしまたtので、もはや改造の余裕スペースがない。

8.「鏡筒バンドの製作」

架台側。赤道儀に付属しているマッチプレート。穴のあいた部分に、鏡筒バンドを取り付ける。
 今回、望遠鏡のメンテナンスを記載した一番の理由は、鏡筒バンド(丸い望遠鏡の鏡筒と架台を接続するバンド)の紛失による。約20年前の時は、この部品は自作が難しいこと。カメラで撮影する際には、鏡筒と架台との接続をする際には、この鏡筒バンドが欠かせない。
 写真撮影を行うに当たっては、いくら架台が頑丈にできていても、望遠鏡の鏡筒と架台の間にある、この鏡筒バンドが「ぐらついて」いたら、ブレの原因となってしまう。反射望遠鏡の鏡筒バンドは、屈折と比較して丸くて外径が大きいために、平坦な架台と接続するためには、それなりの工夫が必要となる。写真撮影に当たってはより「ぐらつき」を防止するために、以前から、鋳物で製作されていることが多い。約20年前に購入したときも、望遠鏡や架台と一緒に、鏡筒バンドも合わせて購入した。この鏡筒バンドはめーかーの純正品であり、サイズもぴったり合うものであった。
 

 その後、倉庫に望遠鏡と一緒に長期間保管していた。しかし、架台と鏡筒とがセットで使うことがない場合もあり、いつのまにか、この鏡筒バンドが行方不明となった。心当たりを探してみたが、結局、見つからなかった。望遠鏡自体も製造中止になっていること。類似品でも、似たようなサイズでは現在、市販がされていないこと。インターネットオークション等でも検索をしてみたが、元々、望遠鏡の部品関係でも、殆ど出品がされていないこと。また、仮に出品がされていても、当時の定価並み(当時の購入価格 約10000円)の値段であることが予測されていた。このため、何とか自作ができないか、検討をしてみた。
 自作が一番しやすいのは、手持ちの工作機械が限られていることもあり、木材が手っ取り早い。鏡筒の外形を測定し、パソコンで図面を印刷する。丸く加工することが一番のネックになることが予測された。このため加工がしやすい、南洋材、市販名のファルカタ材を購入。厚さ約12mmのものを1枚購入する。左の写真の様に、上下合わせての2枚の木材に加工。これを2枚分作成する。
 手始めに、まずは2枚だけを切り抜く。真円に加工するのも、柔らかい材質が邪魔をして、手持ちの糸ノコでは苦労をしたが、何とか出来上がる。まずは2枚の借り合わせを行う。市販のクランプ工具で、右端で出っ張りのある部分で、挟みあわせた。このときに、右端の先端部分が、直角で加工していたため、この部分で切断してしまい失敗する。鏡筒バンドが鋳物でできている理由は、丸い鏡筒の加工がいること。鏡筒を全体で、挟みこむ必要性があること。そのため、木製でなく、金属であることは、それなりの理由が理解が改めてできた。

自作に当たっての、鏡筒バンドの図面を描く。主鏡の直径は、13cm。それを収める金属製の鏡筒の外形は、直径が167mm。バンドは上下の2枚で挟みあわせるように行う。右端の,
ややデッパリのある部分で、市販のクランプ等で挟みあわせることにする。


譲り受けた鏡筒バンド。かなり前のものだったので、まずは、バンドの内部にある、フェルトを剥がして、サビを落とす。
 木製(ファルカタ材)の鏡筒バンドが割れてしまった原因は、強度不足による。鏡筒バンドの主な目的は、鏡筒と架台とを接続すること。また、反射望遠鏡では、架台と鏡筒との接続以外に、観望や撮影する天体に応じて、鏡筒を回転することがある。その際には、鏡筒バンドで丸い金属製の鏡筒を架台の元で支えること。なおかつ、支えながらも、撮影や観望の時は、鏡筒を必要に応じて、回転させるための姿勢の保持機能を持つ必要がある。
 このためには、木製のものは、強度不足は当然予測された。金属製なら、強度の点で
不満はないのであるが如何せん、加工が手持ちの道具が余りない状態では難しい。MT−130を復活させるためには、斜鏡などのクリーニングは必要で、今まで実施をして来た。今後、斜鏡以外に、主鏡を中心としたクリーニングを行う際には、ある程度、きちんとした架台へ据え付けることが必要となる。特に、光軸を修正する際には、架台に据え付けていないと、困難である。その際に、鏡筒バンドがないと、光軸修正もままならない。

譲り受けた鏡筒バンドに対して、13mmの隙間を埋めるため、ゴムを加工して貼り付ける。
 行き詰まっていた頃にMISTEEの会員との話になる。その際に、望遠鏡に自作の話になった。丁度、会員宅で鏡筒バンドが遊休している話になった。かなり前の年代ものであったが、遊休していることから譲る受けることとした。ただし、この譲り受けたバンドは、元々が、15cm反射用とのこと。バンドの内径が180mm。13cmの反射用とは、サイズが大きすぎる。MT−130の鏡筒は、167mm。それに対して、譲り受けたバンドは、180mm。約13mmの隙間が出来てしまう。バンド自体は、鏡筒を抑える機能がも十分に持っていて、使用には問題なし。しかし、径が合わないので、約13mmスキマを埋める必要が生じた。
 隙間を埋める方法として、自分なりに検討をする。金属製の鏡筒バンドを締め付けた状態で、ぐらつきがないようにする必要がある。重量軽減のため、木材を円形に加工する方法も考えた。しかし、強度の点でやはり不安が伴う。重量はかなり重たくなるが、合成ゴムは、加工がしやすく、金属とも接着がしやすい点に着目した。

上の写真の状態で、斜めから撮影したもの。内側にプラシートを貼り付ける。
黒ゴムを購入し、鏡筒バンドの幅30mmに合わせて切断する。万能ボンドで切ったゴムを接着し、鏡筒の内径まで重ねあわせた。外側は、5mm厚のゴムを3枚。一番内側は3mmのゴムで調整する。また、一番内側は、鏡筒を固定しながらも、回転の機能が必要となる。一般に市販の鏡筒バンドの内側は、フェルトの素材になって、すべりが良くなる工夫をしてある。
 フェルトの使用も考えたが、よりスムーズに回ることを考えて、市販の1mm厚のプラスチック板とした。プラスチック板は、100円均一の店でも、各色が豊富にそろえてある。暗闇でも目立ちやすい、明るい色のピンクとした。
 最終的には、黒ゴムの重ね合わせと、プラスチックの板により、目的の鏡筒バンドが作成できた。ただし、隙間を埋めるために、鏡筒バンド自体の重量はかなり、当初より重たくなってしまった。強度を保持する点では、いたし方ない。


7.「接眼鏡等のクリーニング」


従来からの接眼鏡(クリーニング前)
一部の接眼鏡は、フタの部分を外してある。購入当時(約20年前)のものだったこともあり、直径は25mmのもの。

クリーニング前のレジューサ 斜鏡と同様に、表面の一面に、細かく白いカビのような物が付着。
斜鏡に引き続いて、接眼鏡関係のクリーニングを行う。クリーニング前の接眼鏡(アイピース)の状態を撮影した。肉眼では、表面を中心に、斜鏡と同様に、カビの様なものが付着していた。
 手持ちの手持ちのカメラでは、被写体が小さすぎたためか、うまく撮影が出来なかった。銀塩カメラに取り付ける、主鏡の焦点距離を短くする機能の補正レンズ(レジューサ)も合わせて行う。補正レンズは、カメラのレンズなどと同じぐらいの大きさなで、こちらは、うまく撮影ができた。補正レンズも、接眼レンズや斜鏡と同様に、表面を中心に、白いカビの様なものが付着していた。
 斜鏡と同様に、まずは空拭きを実施するが、全く除去できず。望遠鏡関係のサイトを調査した結果、市販のレンズクリーナーが効果ありとのこと。このため、レンズクリーニングシートとレンズクリーニング液を併用して、除去を開始。それぞれ、大体きれいに除去が完了する。

 

.「鏡筒外部と内部のサビ落としと塗装」

鏡筒のフタを開けて、のぞいた様子。
 次に、鏡筒の外部と内部の塗装に取りかかる。鏡筒内部は、以前、斜鏡に自作の露取りヒーターを巻き付けていた。その取り付け用の穴を鏡筒に開けたりしたが、鏡筒のフタを常時閉めて保管してはいた。しかし、長年の保管のためか、内部には細かいサビが、鏡筒の前の部分を中心にあった。幸いにも、ドロチューブから主鏡の奥の方は、内部にサビは全くなかった。主鏡側の方に、サビは全くない点から、サビの原因は、主に観察中の露が原因と考えられる。
 主鏡に直接、フタをすることは困難なため、先端から30cmぐらい上腕が入る部分まで、新聞紙でマスキングをして、除去したサビが主鏡に付着しないように行う。(ちょうど、斜鏡を外してクリーニングをした時に実施をする。)
塗装前の鏡筒の全景 塗装前の鏡筒前部の拡大  鏡筒前部から主鏡を覗いた状況。

塗装前のマスキング
 内部と外部ともに、番手の異なるサンドペーパーで表面の一部の塗装を落とす。内部は、市販のつや消しラッカースプレーで塗布をする。表面には、カメラ撮影の際に、マジックのマーキングなどもある。銀塩カメラの撮影は、今後は少ない見込み。外側のサビは、内部ほどは余りない。しかし組み立ての際に、時々、数箇所ぶつけてしまったところを中心に、一部が剥げたり、サビがある。この当たりを中心に、内部と同様に再度、サビを落とした後、白のラッカースプレーで塗装をする。白の塗装が内部に入らないように、先端部分を中心にマスキングを行った。



製作したMISTEEの横幕のデザイン。(クリックするとより大きな画像で見られます。)topページにも掲載。
−−−−閑話休題−−−−
今まで、当協会(MISTEE)の名称は決まってはいた。約3年前から、三次市内を中心に活動を重さねて行く上で、ロゴマーク等は製作していなかった。講座などを中心として、MISTEEのPRを行うには、参加者へのPRが必要と思った。そのためには、ノボリや横幕などが必要と、かねてから思っていた。
 少しあいた時間を利用して、自分なりに横幕を作成してみた。色は、ホームページの背景にも一部採用しているが、青を基調としたもの。略称名のMISTEEを際立てるために、この部分は赤色とする。小学生にも分かりやすい様に、「ふりがな」をつけた。このデザインにて、小さいサイズ(縦30cm*幅110cm)ではあるが製作した。今後はこの横幕を随時、掲示して行きたいと思う。
5.「まずは斜鏡の清掃」
取り出したときは、どこから、復帰させようかと悩む。鏡筒のふたを開けて、斜鏡や主鏡を覗く。主鏡も、曇があるようだった。また、鏡筒前部のドロチューブから、覗いて見ると、斜鏡も曇があった。(左の写真を参照)
 先に主鏡から、クリーニングをするのは、光軸修正が斜鏡よりも大変であること。それに対して、斜鏡の光軸修正は、鏡筒を平らな部分において置けば、比較的に簡単であること。このため、まずは、斜鏡から取りかかることにした。
 その他、鏡筒も表面にマーキングを色々な場所に書いていて見栄えが悪い。一部、サビもある。鏡筒の先端部分は、以前、不用意にも、落下させた事故のために、真円でなく、蓋が締まりにくいなどのトラブルなどもある。しかしこれらは、後回しとする。
 
清掃前の鏡筒全部。ドロチューブから斜鏡を見た様子の写真。

清掃前の斜鏡の状態
まずは、斜鏡をクリーニングがしやすいように、鏡筒から外す。取り扱い説明書は、紛失してしまった。もう生産中止のために、説明書を見ながらの作業は、今となっては、無理である。このため、インターネット等で、斜鏡の取り付け、取り外し方法などの調査を行った。幸いにも、一般的な取り付け方法だったので、外すのは、特に問題なし。
 
斜鏡のセルまでは外さない状態で、まずは、状態を見る。(左の写真)表面は元より、深いところまで、白や黒のカビの様なものが付着している状態であった。まずは、このカビの様なものをクリーニングすることから考える。




鏡筒から、斜鏡セルを外した様子。(上記写真の拡大。写真を撮影している関係もあり、斜鏡には、撮影のデジカメが写っている。


別な角度から見た、洗浄前の斜鏡
「クモリの除去方法の調査」
クモリの除去方法について、インターネットで調査をする。ルーペ代わりに、まずは、アイピースでクモリの状態を観察。(ルーペがなくても、アイピースは、結構、このようなときにも威力を発揮) 左上の写真で、一番、右端の方(主鏡に近い長手方向の先端部分)は、色が一番白い。また、内部まで、こびりついている様に見える。この部分は、集中的にカビの様なものが「しつこく」付着しているようであった。 また、それ以外に箇所にも、表面には、白いカビの様なものが付着をしていた。(1月15日に写真を差し替え。よりカビの状態が分かりやすい写真とする。)

 カビの除去方法は、調査の結果、以下の様なものが列挙できた。
(1)強制的に、テッシュペーパー等でそのまま、ふき取る。
(2)水道水のままで、そのまま洗う。
(3)上記(2)に加えて、家庭用の中性洗剤(食器洗い洗浄用の市販タイプ)を加えて、水洗
(4)消毒用の無水エタノール
(5)消毒用のオキシドール
(6)市販のカメラ用のレンズクリーナー
(7)カビ対策にも効果がある市販のカビ除去材。(例:カビキラー等)

その他にも、まだ調査をすれば、多々あるかもしれないが、とりあえず、これらの中から検討をする。なお、(5)と(7)については、斜鏡周辺の金具が変質する可能性があると判断した。テッシュペーパーは、場合によっては、鏡自体を傷つける記事もあった。このため、まずは、無難な方法を採用するために、以下の方法で実施をすることとした。
(1)まずは、水道水で水洗する。
(2)水洗で除去できない場合は、きれいに洗った、指先で除去を試みる。
(3)上記(2)が無理であれば、(4)の中性洗剤により指先で洗う。
(4)さらに無理であれば、無水エタノールで洗う。



洗浄後の斜鏡ー表面のクモリはかなり除去ができた様子
「クモリの除去の開始」
 まずは、(1)の水道水で水洗をする。しかしながら、水洗のみでは、全く除去できず。
次に、水洗しながら、指先で除去をしてみた。表面にありそうなカビの半分ぐらいは、水洗のみで除去できた。しかしそれ以上の除去は無理だった。
 引き続き(3)の台所用の中性洗剤で水洗する。その結果、完全ではないものの、表面にありそうな、クモリは除去できた。(左の写真を参照)
 洗浄後の斜鏡を、再度、アイピースでルーペ代わりに観察してみる。表面の白いカビは除去はできた様だ。しかし、薄く白いカビまでは、完璧に除去できない。拡大してみると、アルミメッキとガラスの間にある様だった。このため、通常の洗浄では、完璧な除去は困難だと思われる。

4.「愛機との再会」
 MISTEEの観望会にも、せっかくの愛機を活用したいと一念発起。昨年(平成21年 2009年)に、久々、箱から取り出し、愛機と再会。架台の赤径部分のウオームギアで駆動はできた。しかし、光学系等の部分、特に、斜鏡や接眼鏡は、無残にも、クモリやカビが発生。
 手持ちの銀塩カメラによる撮影は、もはや時代遅れではあるかもしれない。観望会などには、愛機の活躍を期待したい。 幸い、使い勝手は分かっている。今、はやりのオートガイダーとしては取り付けは困難かもしれない。しかし架台は、赤道儀だが(赤道儀の赤緯微動は部分タイプで電動駆動ではなし 機種名:EM-1S)小回りは利く。 光学系統を中心に修理をすれば、観望会としても、13cmの反射として復活すること期待をして、平成21年(2009年)秋より、着手をした。


3.「購入後は撮影に専念 しかし 数年間のみ」
 購入後は、主に、明るい青雲、星団を中心に撮影。撮影以外に、時間の空いたときは、メシエ天体を中心に観望。専用の木箱は当時はなかったと思う。このため、使い勝手が良くなることや、移動しやすい様に木箱を自作した。また、撮影を重ねていく内に、鏡筒の斜鏡付近に露が付き易いことから、露よけヒーターを自作し、取り付け。
 また、カメラのピントが合わせやすいように、別途、ピントゲージスケールを購入するなど、自分なりに何箇所から、数年間、改造を行って来た。 しかし、その後、他の趣味に変わったり、種々の事情等もあり、天体関係は中断。カメラ自体は、三脚とともに、固定撮影で写すこともあった。しかし望遠鏡に関しては、約15年近くの間、箱にしまったまま、部屋の一室の放置したままであった。


2.「1990年頃の当時の購入の頃の様子」
 購入したのは、1989年(平成1年)の秋。無論、地元に望遠鏡のメーカーはなかったので、横浜市の望遠鏡販売店「アトム」にて通販で購入。鏡筒、架台、三脚、手持ちの一眼レフの撮影装置、ガイド鏡等を一括して注文。総費用は、約30万程度だったと記憶。撮影に当たっては、どの機種にするか? 悩んだ末、手持ちのカメラNIKONの一眼レフの活用(望遠レンズは一応あった)、それにプラスして、どこまでの機能を望遠鏡に求めるか? 霧の多い三次市で撮影を行うには、自宅の撮影は難しいので、移動が必須。移動に伴い、どの大きさまで自家用車に搭載できるか?予算の関係なども考慮をした中で、13cmクラスの反射を選定。
 購入したからには、将来、ずっと、付き合って行きたいので、しっかりした作りの望遠鏡を目指す観点から、当時の人気メーカーのタカハシ製作所に決定。扱いやすさや移動方法、その後の改造等から、13cm反射望遠鏡に帰着。この製造メーカーは、値引はなかったので、通販で購入するのは、どこでも大差はなかった。今後の改造やアクセサリーを、そろえて行く方針から、当時から人気のあった望遠鏡販売店のアトムで購入。機種はMT-130。
                                                             
1.望遠鏡の復活記録(新しい記事は、上の方にあります。) 記事の掲載の順番を変更
 「タカハシ製作所 MT-130の復活」

約20年前に タカハシ製作所の13cm反射望遠鏡を購入。当時の銀塩カメラで天体写真を撮影。約5年間は、撮影を継続していたものの、種々の事情で撮影は中断。その後のデジカメの時代を迎え、銀塩カメラは、時代に取り残されてしまっているものの、望遠鏡は倉庫にしまったまま。MISTEEの活動で、望遠鏡は主に、観望としても復活の見込みを立てて、平成21年(2009年)に復活を一念発起。その記録をブログ風に、このページにて記載をして行きたい。


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