音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNO.1−10まで)
ページカウンタsince2011年8月15日
通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
1 |
1 |
|
1757 |
D |
3 |
|
(1) |
2 |
|
|
可 |
B |
記念すべき第1曲。クレッシェンド効果 |
|
楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
最初の作品でスタートとなる第1番。ハイドンの交響曲で一番多い調D-durで始まる。聴き所は、やはり出だしの第1主題。ハイドン自身は最初期から晩年までクレッシェンドの記号はあるが、第1楽章の出だしからの使用は少ない方と思う。この効果は大きい。第1主題が提示後、属調で第2主題が提示はされるが、これといった展開も少なく直ぐに経過部に入る。展開部は提示部と比べて短く、展開というより再現部への経過の雰囲気(いわゆる小ソナタ形式)第2楽章のAndanteは、チェンバロ(以下 cmb.の省略)の動きが目立つ。第3楽章は簡潔なソナタ形式小ソナタ形式。第2主題は簡潔だが第1主題との対比が少ない。
ドラティ盤では、フィッシャー盤以上にクレッションドの効果が大きい。特に展開部最後の部分で弱音から、強音に移る部分ではフィッシャー盤以上にダイナミックに聴こえる。(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月22日とする)
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2010年11月23日 ディビス盤を聴取。小編成のライブ録音。今後のこの録音でも共通した事項であると思うが、全体的には比較的、テンポがゆったり。現代楽器を主に使用している。小ソナタ形式を忠実に守る解釈と演奏スタイルに終始。
cmb.は端の方の位置でなく中央寄り。その音は緩徐楽章では、かなり目立つ。第3楽章では、フィッシャー盤では、soloの扱いが目立つところが多い。しかし、この演奏ではドラティ盤と同じ様に、soloではない。
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2011年12月24日 追記。音楽の友 社 最新名曲解説全集で、この第1番は、曲の紹介として掲載されている。初期の交響曲は、作曲年代が現在では特定できないが、昔から第1番とされているこの曲が、最初期の交響曲の一つとして掲載されたのであろう。
この部分の執筆者は、作曲年代を確定する上で参考文献としている、中野博詞氏。解説内容は、氏の細かい点までにわたる分析的な表現。この中では第1楽章の提示部を概観するとき、「ハイドンが、いかに未熟なソナタ形式から出発したかが明白となる。」と記載がしてある。
確かに、この第1楽章の提示部は、わずか40小節で序奏がない。これに対して、少し後のhob‐No‐25と比較をしてみる。通しNoでは、No12。初期の頃に作曲された1曲ではある。C調と、調は異なるが、楽器編成はNo1と同じ。
しかしこちらは序奏がついている。提示部の長さは序奏を除くと62小節。No1の約2倍の流さ。しかも、こちらの第2主題は、この第1番の第2主題の旋律に共通点が多い。しかし、No.25の第2主題は長く、コデッタ(小結尾部)も充実している。
改めて、最初期の交響曲の中だけを比較しみても、ハイドンの最初のソナタ形式が未熟なものから、充実して行ったのかが分かると思った。
参考文献として、「交響曲の生涯」石多正男著 東京書籍を見る。この中で、第6章 ハイドン、モーツァルト初期 1760年年代前半 前半 第1節 ハイドンの出発点に第1番の掲載がある。この解説では、主に、第1楽章の提示部の譜面が掲載されている。冒頭のクレッシェンドや、曲中の随所に聴かれる強弱の変化を聴くと、直ぐにマンハイム楽派の特徴があると、記載されている。しかしハイドンは当時、同じオーストリアであっても、離れているマンハイムには立ち寄っていない。ハイドン自身はあるとき、「作曲の基礎をイタリアのポラポラから学んだ」と語ったと伝えられている。イタリアにも無論、立ち寄ってはおらず、ウイーンにいながら、ヨーロッパ各地の交響曲を模範として行ったと記述がある。この点にも合点は行く。(青年時代、モルツイン侯爵に仕えるまでに、ハイドンは、当時ウイーンに滞在していた、イタリアの作曲家 ポラポラから学んだことは伝記にも記載がされている。)
なお、第2主題らしき部分の経過が少ない点、展開部の短い点については、言及されていない。この本では、ハイドンのNo.1に引き続いて1764年にモーツァルトがロンドンで作曲した第1番についても記述がある。
2013年1月14日 追記。交響曲の全曲録音はできなかったが、ホグウッド盤を入手。通奏低音のcmb.は使用されず。事前におおよそは分かっていたが、編成は第1vn.は2から4名程度か。(後日、調査予定)
2013年2月11日追記 ホグウッド盤に同封されているライナーノート(英文)を見てみる。これによると1767年までの作曲は、13から16人の奏者(ホグウッド盤の監修者 websterによる)で演奏したと記載があった。これによれば、Trp.2名とtimp.1名が除いた、標準編成では13名。13名の奏者を分けるとすれば以下の様に考えられる。 第1vn.:2、第2vn.:2、va:1、vc.1、cb.:1 弦パート 小計:7 fg1 ob.2、hr.2、fl:1 管楽器パート 小計6 弦パート+管パート合計 13名。
ただし、fl.は臨時の可能性がある。その場合は12名となり、vn.パートが1から2名が追加となったか?。
2013年2月13日追記 当サイトのリンクにもある、「毎日クラッシック」の中で、ホグウッド盤の演奏者の記述がある。このサイトでは、hob-No.-20の部分で、演奏者の人数が記載してある。それによると上記において、私が記載した人数とは異なっている。(hob-No.-1と 20とは状況が異なるかもしれないが )これによれば以下の通りとなっている。
第1vn.:4、第2vn.:4、va:1、vc.1、cb.:1 弦パート 小計:10 管パートの記載はなし。しかしob.:2.hr.:2、fg.1はおそらく必須だと思うので、管パート小計5. 弦パート+管パート 合計15となる。ライナーノートの13から16名の範囲内ではある。
ーー
第1楽章のAllegloは意外に速いテンポ。編成が少ないので各パートの音がよく分かる。管楽器と弦楽器とのバランスが、購入前から気になったが違和感なし。エステルハージ楽団で初演をされたときは、おそらく第1vn.は2から4名程度であったと推定。このため当時の音の再現を言う点では、期待が持てる。第1楽章は短いながらもコンパクトにまとまっているのが特徴。速めのテンポがプラスになるか。
第2楽章のAndanteは、Allegloのテンポに対して、ゆっくりめで対照的。弦楽器は、この曲では弱音器を使用せず。管楽器が全く休みなので第1楽章で管楽器が活躍していたのが、全くないため音色の対比がはっきりわかる。しかし、弦楽器での音の強弱は、余りないか?フィッシャー盤と違って、弦楽器で弱音の部分を中心にsoloの採用はしていないようだ。
第3楽章のテンポも中庸。この1曲のみを通しての感想では録音が鮮明で、各パートの細かい音が聴けるのが大きな特徴と思った印象が一番。
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|
|
1 |
Alleglo |
D |
有 |
|
2 |
Andante |
G |
有 |
|
3 |
Allegro molto |
D |
有 |
|
|
|
|
|
|
リ*1 展開部+再現部のリピートがありか、無しかの有無。(大半の演奏は、提示部のリピートありのため省略)
通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
2 |
37 |
|
1757/58 |
C |
4 |
|
(1) |
2 |
(2) |
(有) |
必要 |
C |
小編成でしっとりの第3楽章。音色の変化 |
|
楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
4楽章で構成されるが第2楽章以外は、主調のCで統一されている。第2楽章のメヌエットも主調だが、トリオは短調で弦楽器のソロ(solo)が入る。音色の変化が楽しめる。第1と第4楽章が同じ調性で、しかもPresto。全曲を通して聴くと、演奏時間が短いこともあり、全体の印象は散漫になる。
しかし圧巻は第3楽章のAndante。cmb.を含む弦楽器のみで演奏されるが、しっとりとした小ソナタ。弱音の使い方や楽器の音色の変化がこの頃からも、既に楽しめる。メヌエットを含む他の3楽章は、テンポや音色の変化が余りないのと対象的。
ドラティ盤は、timp.とtrp.は入っていない。テェンバロの音がやや大きめに入っているが第2楽章では、これが逆に花を添えている。なお第2楽章のtrioでは弦楽器のソロはない。このため音色の変化が今ひとつ。
(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月23日とする)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2010年11月26日 ディビス盤を聴取。
ドラティ盤と同様に、楽器編成はtrp.とtimp.が入っていない。Allegloの楽章は比較的ゆったり。展開部と再現部は繰り返しあり。cmb.はドラティ盤と同じ様に目立つ。第1番でも同様であったが、中央の奥に位置。第3楽章のAndanteはフィッシャー盤と同様にAndanteよりも、ややゆったり目。それに対して、最終楽章のPrestoはフィッシャーよりもゆっくり。また弦のsoloがない。やはりフィッシャーを採りたい。
なお井上 太郎 著「ハイドン106の交響曲を聴く」によると、作曲年代は1757-1759と記載。1758年の筆写譜から確定されたとのこと。そうなると、エルテルハージ候より前のモルツィン時代の作品となる。
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2011年7月20日Hob-No-37をスコアを見ながら再度、聴取。timp.とtrp.がフィッシャー盤ではセットで入る。その分、hr.は休み。第3楽章のAndanteの楽器編成は、弦楽器のみは通常、この頃に採用されるスタイル。この後に続く 通しNo.2(hob―No.2)の第3楽章で9小節のhr.の和音があるのとは対照的。
ドラティ盤はのcmb.が入っている点は前記した。スコアを見ると単なる通奏低音でなく装飾が、かなりある。hr.のパートは、trp.と同じ箇所が多い。元々のこのパートは旋律を重視せず、和音も長く鳴らさない。旋律からして、trp.の方が効果的と思う。Andanteは後半はドラティ盤は繰り返しを採用。一番最後の低弦の旋律は同じでない。繰り返しの後半は消えるように旨く表現をしている。Finaleはのhr.の旋律は、trp.と異なっている。第1楽章と違って、単なるリズムの補強ではなく、楽器の一員として加わっている。この当たりの違いは、スコアを注意深く見て再度、認識する。
デイビス盤は、第3楽章のcmb.はストップ音を使用。ドラティ盤以上に、装飾を多用。しかし、しつこくない。
3者の演奏を聴き通してみて、trp.とtimp.が入らない方が細かい所まで聴き取れる。フィッシャー盤よりも、ドラティあるいはデイビス盤の方を薦めたい。なおhob.の順番通りに聴いて行くと通しNo.は37となり、作曲年代は、かなり後になってしまう。その場合だと曲の構成や雰囲気はなどは多少、物足りなさを感じるかもしれない。これに対してデイビス盤は、ほぼ作曲順番通りなので、このもの足りなさは感じさせない。
2013年1月18日 追記。ホグウッド盤を聴取。デイビス盤と違ってNo.32の次に収録。CDだと3枚目。trp.とtimp.が入っていないので、室内楽の雰囲気で楽しめる。古楽器のスタイルなので、hob-No.-1と同様に弦楽器の音色の変化に好みが分かれるところ。
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2019年2月10日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 37番を聴取。打楽器群のtrp.とtimp.は、やや右側に入る。録音状況はNo.1と大きくはない雰囲気。弦の奏者の数は中規模程度と推定。No.1と異なり第2楽章ではあるがMenuetが入る。Menuet及びtrioはテンポが遅め。特にTrioは短調の調性とも相まって、かなりテンポを落とし音量はそれほど差がない。第3楽章のAndante。後半の展開部と再現部の繰り返しはなし。Finaleは遅めのテンポ。後半の繰り返しは採用。再現部T72でhr.と第2vn.が入る箇所がある。提示部の類似箇所は、この部分はhr.は入っていない。第1vn.の動機を受けて エコーがかかったような部分になると思う。弱奏が続く部分でhr.と第2vn.は弱奏を引き継ぐように、旨く演奏していると思った。
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2019年8月5日 37番 ヘルムート ミュラー=ブリュール ケルン室内管弦楽団 を聴取。ブリュールの追加で聴取していく中で2枚目。1枚目はNo.32-34だったが、今回はCD14番目で、 No.37-40の4曲が収録されている。No.37は、これらの4曲の中では、もっとも最初期のひとつの曲。ひとつ前の30番代では、cmb.が最初から緩叙楽章を含め全て入っている。cmb.は中央に位置。
C調はNo.32.33にも共通している。No.37の方は、同じC調でも打楽器群は、少し控えめ。第4楽章のFinaleでメルツェンドルファーの場合、trp.がやや遅れてエコーがかかっている独特な雰囲気を記載した。(下記のブログ)
ブリュールの場合は通常通り。
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-1077.html
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|
1 |
Presto |
C |
有 |
|
2 |
Menuet |
C |
有 |
|
3 |
Andante |
c |
有 |
|
4 |
Presto |
C |
有 |
通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
3
|
18
|
|
1757/59 |
G |
3 |
|
(1) |
2 |
|
|
必要 |
C |
menuetの最後のコーダで締めくくり |
|
楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
3楽章で構成される例は多いが、最後はメヌエットで終わるのは数が少ない。3楽章が全て同じGで終始のため調性の変化が少ない。最初のAndante moderatoは小ソナタ風かあるいは教会ソナタか? 中間の第2楽章がAllegloなので、第1楽章は時間の長い第2楽章の序曲風にも聞える。中期から後期がAllegroやPrestoで終わること。それに対してmenuetで3楽章で終わることもあり、全曲を聴き通しても物足りなさがある。menuetの最後に比較的長いコーダがあるので、最後に少しはすがすがしい気分に終わる。
ドラティ盤はcmb.の音が大きめなのは第37番と同様、ゆっくりとしたテンポでの第1楽章と第3楽章trioでは、cemb.は花を添えている。第1楽章はフィッシャー盤と比較してかなり長い。このため単一の第1楽章として楽しめる。
スコアを見ながらフィッシャー盤を聴き直す。スコアの版によるかもしれないが、第1と第2楽章が入れ替っている。Menuetの最後は、第1楽章の主題が回帰される手法は今後も時々、採用される。しかしこの頃よりテスト的かもしれないが、早くも試みているのは、いかにも若いハイドンの意気込みを感じさせる。
また第3楽章でsoloで演奏する箇所を確認。trioの部分では、初期・中期にかけては、かなりsoloを多用している。この点は了解はしているが。trioは一般に弱音の箇所が多いが、「f」の箇所でもsoloのまま。
(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月23日とする)
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2010年11月27日 ディビス盤を聴取。全てを聴き通してみて、各楽章のテンポが全て異なるものの同じGの調性で終始。各楽章の特徴も大きなものも余りないので、Cランクのままとしたい。ただ第3楽章のtrioは、短調なので主調とは異なる。
Menuetの最後の部分のcodaは、第1楽章への回帰を思わせるのは、何回か聴いて判明。(第1楽章の主題とmenuetの主題との関連性は余りないと思うので)この手法は、後のHob−No.-32(ホルン信号)でも採用された。この手法の前段として、考えられたか?この点などは、何回か聴いてみないと見落としてしまう。
その後、手持ちのスコアをながらHob−No.-18第1楽章Andanteをチェック。フィッシャー盤ではcmb.が入っていないがディビス盤では入っている。第1‐2vn.を中心とした付点音符の独特のリズムがこの楽章の中心となるであろう。これを際立てるためには他の楽器は、できるだけ終始、目立たない役割を好む。これに伴い、cmb.は控えめの方が良いと思う。
一方、もう一度フィッシャー盤を再度、比較のため聴き直してみた。va.以下の低弦が弱奏の部分を中心に、ピチカートで演奏しているのではないかと思った。スコアの最初の1小節目の低弦はピチカートの指示の記載はなく、スタッカートのみの記載になっている。特にT7当たりではっきりと聴こえる。しかし、もしピチカートで引いていたらvn.との音色の対比にプラスになっていると思う。
2013年1月19日 追記。ホグウッド盤を聴取。
No.1から聴き通している中での3曲め。(通し順番で聴いているため、CDの収録順番とは前後する)。3曲通している中で共通していることは、やはり細かいパートの音色。弦楽器と管楽器のバランスに違和感がない。もし古楽器でなかったら、管楽器の音色は負けてしまう。しかし少人数の弦楽器でも管楽器とのバランスが良い。当時の編成はおそらく、この演奏は大差がないと思うので、改めて各楽器の音のバランスの良さを認識した次第。
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|
1 |
Andante Mmoderato |
G |
有 |
|
2 |
Allegro molto |
G |
有 |
|
3 |
Tempo di menuet |
G |
有 |
|
|
|
|
|
通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
4 |
2 |
|
1757-59 |
C |
3 |
|
(1) |
2 |
|
|
可 |
D |
リピートなしの楽章あり。 |
|
楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
第1楽章提示部のリピートがないのは珍しい。また展開部と再現部のリピートもなし。第2楽章は無窮動的な主題で展開も少ない。Prestoでは、va.以下の低弦楽器が独自の動きが目立つ。(これまでの3曲までは、独自の動きが目立たない方であった。) Cの調性は祝典的な方であり、初期の頃からもtrp.とtimp.を伴うケースが多いがこの曲はなし。このため、やや、こじんまりと聴こえる。
スコアを見ながらドラティ盤を再度の聴取。第1楽章の提示部のリピートはない以外に、どの楽章にも反復記号がない。(井上著にも記載)第1楽章の終わりに近いところでドラティ盤は、かなりの盛り上がりを見せるが、スコアでは特に強弱の指示はない。しかしエネルギッシュな終わり方。
(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月24日とする)
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2010年11月28日 ディビス盤を聴取。井上 太郎著「ハイドン106の交響曲を聴く」によると、各楽章の反復記号がない点などからバロック的と記載がされている。この表現は的を得ていると思う。Prestoは2つの調性の異なる主題が交互に現れている。後年になって2つの主題によるロンド形式などがあるが、その走りではないかと推測。前述の井上著の本にもこの点に言及。
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もう少しこの箇所を(No.2第1楽章のcoda)中心にスコアでチェックしてみた。再現部の後、第1ー2主題が再現する。その後の結尾部では、提示部と異なり第1主題が再度、短いながらも回帰がされる部分に相当する。(強弱の指定はなし。)しかし楽章終始の6小節前で一旦、「p」の指定箇所がある。僅か3小節の「p」の箇所との対比が絶妙で、その後の「f」で第1楽章を締めくくる。エネルギッシュで終わる印象の背後には、作曲者にはなかった一部なかった強弱記号の箇所がある。しかしその背後には、拡大された短いながらのcodaの影響だと思った。ドラティはこの部分を旨く演奏に反映しているのではないか。
第2楽章は第1−2vn.が常に同じ音符で進行する。
第3楽章はロンド形式の走りであることが再度、認識する。フィッシャー、ディビス盤と比較してテンポがPresto以上に速い。しかし繰り返しがないロンドの流れる様な切れの良さを味わうのならこれ位、速い方が良いと思った。ドラティ盤を勧める。
2013年1月21日 追記。ホグウッド盤を聴取。今まで、cmb.はこの演奏で入っていないと思っていた。しかし注意深く聴いてみると緩徐楽章が2声で構成されることから、cmb.は不可欠であったと記述。cmb.は低弦と同じ旋律で演奏しているようだ。中野著「ハイドン交響曲」では、Finale Prestoは、今まで聴いてきた中と同様に、かなり速い。
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|
1 |
Alleglo |
C |
無 |
|
2 |
Andante |
G |
無 |
|
3 |
Finale,Presto |
C |
無 |
|
|
|
|
|
|
通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
5 |
4 |
|
1757-60 |
D |
3 |
|
(!) |
2 |
|
|
必要 |
B |
早くも低弦独自の旋律 |
|
楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
Prestoの第1楽章は、2つの主題の対比が良く、提示部でも少しずつ展開がされているので充実感がある。特に第2主題の経過部にかけては、低弦独自の動きと細かい対旋律、音の強弱がすばらしい。同じDの調性でも、第1番と比較して楽器の使い方にも発展が見られると思う。スコアを見ながらもう一度フィッシャー盤をチェックしてみる。第1楽章の低弦の独自の動きは、vc.とcb.の分離はさすがにない。しかしva.とvc.が所々であるが独自の動きがあるのをさらに確認。
圧巻はAndanteの第2楽章。弱音器を付けたvn.が常時旋律を引いている。しかし対位法は十分で低弦の独自の動きも加わって聴き応えがある。第2vn.以下の低弦は、全く同じ音符で終始をする。また第1vn.以上の高い音域までは行かない。このため逆に第1vn.には、低音から高音域までカンタービレ風の謡うように常に旋律が伴う。テンポは殆ど変わらないが、装飾音を含めた音符の細かい動きがある。第1vn.の演奏者は3-4人程度だったと思うが。それでも、この旋律を遅いテンポで謡うように引くには当時は、かなりの力量が必要であったと思う。それに対してドラティ盤は第3楽章のmenuettoの展開部では弦のsoloはなし。ドラティ盤はhr.の音がやや大きいが、持続音が効果的でアクセントがある演奏。
なお中間部のhr.の箇所を詳細にチェックしてみると、なんと9小節も、連続して息継ぎなしに吹く指定になっていた。hr.自体は、他のパートと同じppの指定であった。この箇所では、va.とvc.は同じ補強的な4分音符で終始し、それに対して第1.2vn.は3連附で細かい動きになる。hr.は和音として単に支えているのだが、ppで一定の音量で補強するは、かなり大変だったのではないか? 演奏の中でsoloやsoliの指定がないものの演奏家にとっては、かなり技量を要すると思った。
ドラティ盤は、hr.の聴かせ所と解釈して目立つように演奏したのかもしれない。
第3楽章はMenuetの形式でなくテンポがMenuetの意味合い。楽章数は少ないが、各楽章の楽器の扱い方や音色の対比が従来よりも明らかに差がある。このためBランクとしたい。
(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月25日とする)
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2010年11月29日 ディビス盤を聴取。第2楽章は、フィッシャー盤やドラティ盤よりもかなり、遅いテンポで演奏している。楽器編成では管楽器が休み、弦のみでの演奏。音量はほぼ一定であるが、d の調性に終始することが多いものの微妙な音程、音色の変化などは何度聴いても意外な面がある。両端の楽章が明るいD調と対照的。Andanteの楽章のみはディビスの方が、テンポがゆったりで細かい音まで良く分かる。全体としてはフィッシャーを推薦するが、Andanteのみはディビスを推薦したい。
2013年1月27日 追記。ホグウッド盤を聴取。ホグウッド盤を継続して聴取を重ねてきたためかもしれないが、どの楽章にもcmb.が入っている様だ。 2013年11月3日 追加。その後、他の曲を含めて聴き直した結果、cmb.は入らず。元々、少人数の編成なので細かい弦のパートの動きは明白。従来の3者の演奏でも明白であったが。ホグウッド盤では特に、弦の音の跳躍が聴き所。かなり速いテンポで、2オクターブにも渡って2つのvn.が同じ旋律を引く箇所がある。このあたりは、当時の楽団の演奏技術の高さを示すものだと思う。
第2楽章では、デイビス盤だったかもしれないが、cmb.は弱音ペダル?をここでも使用。弦楽器のみで繰り返しがない簡素な形式である。しかしながら、見事に凝縮した雰囲気をかもし出すような感じ。最初に聴き始めた、hob-No.-1とこの曲とは、同じ頃であるが、作曲された詳しい時期は特定でできていない。しかしわずか3曲前のhob-No.-1と比較してみて、(同じD調、楽器編成と楽章数も同じ)これほど最初期の時代でも、大きな違いがあると思う1曲。ホグウッド盤では、さらにこの点を意識させた。ランクがBであると改めて認識。
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2017年5月27日 T ファイ No.4 を聴取。第1楽章でシンコペーションの動機について記載をした。ここでも余り目立たないが一部、共通した動機がT14からT16に渡って登場。この動機自体は、さほど目立たない。しかし短い展開部のT44からのd-dur?からの緊張したシンコペーションの旋律につながる。
No.1では第2主題の存在感が余りなく、単なる経過的主題であったと思う。一方、No.4は、第1主題とは明らかに対比をさせ、リズムと調性も異なる。ファイの演奏では、T23の部分では、冒頭からのテンポを急速に落として、あたかもAdagioのように独自の雰囲気を出す。この対比は今までにない解釈。
またシンコペーションのリズムは、第2楽章の低弦にも登場する。この曲でも重要な部分ではないかと思う。下記のサイト the web kanzakiにも言及されている。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-4
No.1から引き続いて聴き通すと楽器編成、楽章数、調が共通で同じ頃の時期に作曲されていたにも関わらず、極端な違いがある。初期の交響曲の順番は、No.1に引き続いて、このNo.4からNo.5.No.10へと続く。No.1,4,10はすべてD調。3番目のNo.5はA調で、それぞれ調性は類似関係に近いと思う。No.1に続いてNo.5を持って来た理由のひとつには、最初のNo.1と同じ調性で、曲の違いを対比させるためではないかと思った ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2017年12月23日 G Herbig staatstskapelle berlin NO.4を聴取。録音は1974年 VEB Deutsche Schallplatten Berlin となっている。ザロモンセットの一部の曲の録音は1977年で聴取記録にも記載をしているが、こちらは初期の交響曲で録音も少し前になるようだ。近接音がやや多く、弦楽器を多く取り入れた録音はロンドンセットと同じ雰囲気。第2vn.は左側に位置。テンポが中庸なのも共通点。ファイの演奏では、第1楽章でT44当たりでのシンコペーションを含むテンポの変化について記載をした。こちらの方は特に目立たない。Cmb.が緩叙楽章を除いて、最初から入っている。
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2018年2月19日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.4を聴取。テンポは、No.2ほど、ゆっくりめではなく、 キーワードの レガートの特徴は少ない方だと思う。しかし冒頭の第1主題の出だしが独特。過去に聞いた演奏は冒頭から切れ目のない、流れるような旋律を特徴としている。ガロワの演奏では、一瞬ではあるが、4分音符の後に切れ目がある。他の類似箇所でも同じ解釈。
第2楽章は弦楽器のみだが、cmb.のアルページョ風の伴奏が効果的。テンポが思ったより速めなのは意外。クレジットでは指揮者に追加してcmb.の奏者名が記載されている。
Finaleで通常は、hr.はTuittiの箇所では目立たない。中間部当たりで、8小節の持続音がある箇所。ここではhr.が目立っているのも意外。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2019年2月13日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 4番を聴取。ハイドンの交響曲でもっとも多いD-dur でNo.1から2曲目。No.1と比較して同じ3楽章でありながらも、低弦を含めた独自の動きや様々な旋律が登場する。 第2楽章は聴き始めて初めてvn.で弱音器の使用がある。メルツェンドルファーでは、どちらかといえば第1vn.の音量は弱音器がありながらも大きめな音量。興味深いのは、低弦の音色。Va.以下の低弦は弱音器は使用しない。冒頭からスタッカートの指示がある。vc.あるいは、bassのパートは、ピチカートで引いているように独特な切れ味のある音色。T33からは低弦はスラーを伴い通常に引いている。
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2019年7月29日4番 ジョヴァンニ・アントニーニ イル・ジャルディーノ・アルモニコ を聴取。No.64から引き続いて聴取。作曲順番ではないので、疾風怒濤期の交響曲から年代が、かなり遡ることになる。第2楽章は全て、弦楽器のみで短調で通している。2つのvn.は弱音器を使用し、殆ど同じ音量で終始する。第2楽章の冒頭で第2vn.が16分音符ずれる装飾も、対向配置を生かしてよくわかる。
第3楽章のFinaleもスコアでは、ソナタ形式でTenpo di Menuet の指定がある。この指定を守ると一般の通常のやや、速いテンポのFinaleよりもやや遅めになることが多い。しかしアントニーニの場合は、速めのテンポが特徴的。最初期の交響曲のひとつで、特徴がつかみ難いことが多い中、各楽章同士で、Tenpoと音色の変化は旨く表現していると思った。 |
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1 |
Presto |
D |
有 |
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2 |
Andante |
d |
無 |
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3 |
Tempo di menuetto |
D |
無 |
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|
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通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽章数 |
楽器編成 |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
fl |
fg |
hr |
trp |
timp |
cemb |
6 |
27 |
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1757-60 |
G |
3 |
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(1) |
2 |
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C |
sicilianoのピチカート |
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楽章の構成 |
調性 |
リ*1 |
上行和音のでCの比較的聴きやすい旋律は、後に作曲された交響曲の動きにも類似。(直ぐには思い出せないが、中期の序奏付の交響曲。第1主題だと思う。*1
第2楽章は、低弦のピチカートの扱い方が効果的。今までにはない使用方法。これは、後にも頻繁に利用される手段であるが、この頃よりも見られるのは、興味深い。sicilianoの表示通りの雰囲気。
ドラティ盤では、sicilianoの低弦ピチカートがcmb.に装飾されて、しっとりとした雰囲気。今回の聴取記録はメインにフィッシャー盤を持ってきている。しかしここまで聴いてきた限り、緩徐楽章に関してはcmb.の装飾効果で、ドラティ盤に軍配が上がると思う。
*1(追記)その後、通して聴いた来ている中で、この主題は、No.25の第1楽章と判明する。
(2019年12月27日追記 タグとして2010年11月26日とする)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2010年11月29日 ディビス盤を聴取。
AllegloとPrestoの展開部と再現部は繰り返しあり。cmb.がAllegloではドラティ並に、かなり大きめ。再現部では第1主題がかなり拡大されて規模が、提示部よりやや大きくなっている。
cmb.の扱いは、Andanteになる逆に控えめ。Cmb.の装飾効果は印象的な分、やはりドラティ盤を薦めたい。(オブリガート風の即興的な旋律が効果的)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2011年2月6日 Hob-No-27をスコアを見ながら再度、ドラティ盤を聴取。第1楽章の第2主題(第1vnの影に隠れて、やや、はっきりとはしないが)の部分では、第1−2vn.の掛け合い箇所がある。ここではva.が常に寄り添う。(va.が単独に近い旋律を受け持つのは、聴き初めての用法か?)
第2楽章のsicilianoで、cmb.はbass.のピチカートに合わせてか、音色を変えている。(ストップ奏法?)この部分のva.vc.は常にピチカートで終始。その分、高音域で常に第1vn.が謡うように旋律を引いている。中期の頃より緩徐楽章は、vn.は弱音器を付けて引くことが多いが、早くも採用。
圧巻は第3楽章。ドラティ盤はテンポが速いので、ついついさらりと聴き流してしまいそうだ。曲自体も短いし主題も一つで3部形式。良く聴いて見ると、小結尾部で第1−2vn.が1オクターブの上行音を引く、この部分は32分音符になっている。Prestoの速度指定で、3/8拍子。32分音符で引くのは、当時としてはかなりの技量を必要としたと思う。提示部は2回だが、再現部はこの部分は3回。上行音の箇所がもう一つ増えて、終わり方も力強い。
フィッシャー盤は、第2楽章はドラティ盤よりもテンポがややゆっくり。cmb.の効果は大きいが、低弦の支えるピチカート奏法がメインを思うが、この当たりは好みのよるところだろう。Finaleはフィッシャー盤よりテンポは遅い。
一方、ディビス盤は、第2楽章では、cmb.は目立たないのでなく休んでいると思った。Finaleのテンポはフィッシャー盤と同じゆっくりめ。Andanteのcmb.の採用やFinaleのテンポの小気味良さからもドラティ盤を薦めたい。再度、聴き直してみて、ランクはBであると思った。
2013年1月28日 追記。ホグウッド盤を聴取。 Allegloの冒頭は、クレッシェンド風に強弱ををつけている。第2楽章のsicilianoはcmb.が入らず。低弦のピチカートを生かすためか?
第3楽章は、音の跳躍が聴きどころ。しかしひとつ前のhob-No.-4と比較すると、音の跳躍は、やや不足。調性は同じシャープ系で類似をしているが、全体を聴き通してみても、No.4に引け目はとらない。ランクはBとしてもよい感想は同様。
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1 |
Alleglo molto |
G |
無 |
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2 |
Andante:siciliano |
C |
無 |
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3 |
Presto |
G |
無 |
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1 |