音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNo.43 hob-No.-35


No 
Hob.
No.
 
通称名   作曲年 調性   楽

 fl  fg trp  cl  timp   cmb ランク    聴きどころ、ポイント
43 35  1767 F 4 -  -  - - (1) D Allegloの長い提示部。
       1 F Alleglo di molto
       2 B Andante
       3 F Menuet & trio un poco Alleglleto
4 F Finale Presto
 Allegloはhr.のやや独自の旋律があるが、全般的には同じ旋律で終始。提示部では第2主題の後、終結部が比較的長い。再現部では提示部と比較して、かなり展開がされている。
井上著によると、エステルハージ候がパリからの旅行に帰着した折に、帰国を祝って演奏されたとのこと。自筆楽譜が現存し1767年12月1日の日付が記載。
 提示部では、経過部にギャロップ風の旋律が登場し、展開部でも扱われている。展開部は第1主題を中心に転調があり緊迫感を高める。
 Andanteの旋律に大きな特徴はない方だが、ピチカートで突然終わる。フィッシャーのテンポは、Andanteよりもかなり速めで切れ味のある雰囲気。Menuetのトリオは弦のsolo。形式では工夫が見られ箇所はあるが、聴き通してみて印象が余りない。
 ドラティ盤は、Andanteがフィッシャー盤と比べてかなりゆっくり。終わりがピチカートでなく引いている。音色の変化や各楽器の細かい音は、フィッシャーの方が聴きやすい。
 2010年12月31日 ディビス盤を聴取。Allegloのhr.の動きは、活発で、曲の特徴をうまく捉えられている。ランクは当初Dとしたが、何回か聴き直すと、第2楽章以外は意外な発見がある。
 2011年5月29日スコアを見ながら3者の演奏を聴取。Alleglo は全般的には同じ旋律で終始と前記をした。改めてスコアを見直してみると、提示部の小節数が60と比較的長く第2主題がはっきりしないこと。第1主題が属調でかなり長く登場している点からが、原因かもしれない。AllegloとPrestoの展開部の一部でvc.とbassの分離箇所がある。この当たりも注意深く聴かないと見落としがち。hr.の目立つ旋律があると記載をした。しかし一方展開部の最初の部分では、9小節にも渡って持続の和音を受け持つob.と共に管楽器もそれなりに役割を持っている。
  フィッシャー盤では例によって、MenuetのTrioの部分がsolo。他の曲でも同様の奏法が多い。このTrioに限っては、もう少し後の時代で弦楽器のsoloが頻繁に扱われる。楽譜指定ではsoloの指定ではない。しかし、理に適っていると思う。
 やはり全体をを通して聴いて見ると、一番面白いのは、Finale。井上著もユーモアの傑作と記載がしてある。スコアでは、1小節内の中でも、細かい強弱の指定がかなりある。細かい強弱の変化が心地よいのがユーモアの雰囲気につながっていると思う。一つ前のNo.26と比べると3者の演奏は余り目立たない。ランク自体はDのまま。 
 2013年4月28日 追記。ホグウッド盤を聴取。CDプレーヤーとCDソフトの相性が悪いのか、いつもの条件では聴取できず。やむを得ず、パソコンにて聴取。音源の広がり等が悪くて、細かいところまでは、聞き取れない。
 第1楽章の再現部の冒頭(T109)で、hr.が速いパッセージで吹く箇所がある。どのパートも「f]の指定であったがフィッシャー盤と同様に、ここではhr.を際立たせる。
 第2楽章のAndanteのテンポは、ホグウッドは忠実に守っている。vc.の役割が増えて(第1楽章でも、一部bassとの分離はあったが)、ここではvaと同じ箇所が多いが、独自の動きがある。むしろ、va.よりも、高い旋律を受け持つ箇所がある。楽器編成は弦のみで、それほどの特徴があるとは思わないが意外な発見である。 一番、面白いFinaleはここでも快活に動いている。
 2010年12月31日 ディビス盤を聴取。Allegloのhr.の動きは、活発で、曲の特徴をうまく捉えられている。ランクは当初Dとしたが、何回か聴き直すと、第2楽章以外は意外な発見がある。
 2011年5月29日スコアを見ながら3者の演奏を聴取。Alleglo は全般的には同じ旋律で終始と前記をした。改めてスコアを見直してみると、提示部の小節数が60と比較的長く第2主題がはっきりしないこと。第1主題が属調でかなり長く登場している点からが、原因かもしれない。AllegloとPrestoの展開部の一部でvc.とbassの分離箇所がある。この当たりも注意深く聴かないと見落としがち。hr.の目立つ旋律があると記載をした。しかし一方展開部の最初の部分では、9小節にも渡って持続の和音を受け持つob.と共に管楽器もそれなりに役割を持っている。
  フィッシャー盤では例によって、MenuetのTrioの部分がsolo。他の曲でも同様の奏法が多い。このTrioに限っては、もう少し後の時代で弦楽器のsoloが頻繁に扱われる。楽譜指定ではsoloの指定ではない。しかし、理に適っていると思う。
 やはり全体をを通して聴いて見ると、一番面白いのは、Finale。井上著もユーモアの傑作と記載がしてある。スコアでは、1小節内の中でも、細かい強弱の指定がかなりある。細かい強弱の変化が心地よいのがユーモアの雰囲気につながっていると思う。一つ前のNo.26と比べると3者の演奏は余り目立たない。ランク自体はDのまま。 
 2013年4月28日 追記。ホグウッド盤を聴取。CDプレーヤーとCDソフトの相性が悪いのか、いつもの条件では聴取できず。やむを得ず、パソコンにて聴取。音源の広がり等が悪くて、細かいところまでは、聞き取れない。
 第1楽章の再現部の冒頭(T109)で、hr.が速いパッセージで吹く箇所がある。どのパートも「f]の指定であったがフィッシャー盤と同様に、ここではhr.を際立たせる。
 第2楽章のAndanteのテンポは、ホグウッドは忠実に守っている。vc.の役割が増えて(第1楽章でも、一部bassとの分離はあったが)、ここではvaと同じ箇所が多いが、独自の動きがある。むしろ、va.よりも、高い旋律を受け持つ箇所がある。楽器編成は弦のみで、それほどの特徴があるとは思わないが意外な発見である。 一番、面白いFinaleはここでも快活に動いている。
 2015年4月2日 ゴバーマン盤を聴取。冒頭の第1主題から、2度低い第2vn.の旋律が鮮明に聞き取れる。この特徴は、ゴバーマンの一番初めの第1番の冒頭第1主題でも聞き取れる。このほかの曲にもいたるところに注意深く聴いてみると、この様な箇所が多くある。T17の経過旋律も、第2vn.が、16分音符で刻む旋律に支えられるために、第1vn.が引き立つ。T79からの展開部の真ん中当たりで、2つのvn.が呼応するかの様に、音程と旋律の対比を重ねながら、めまぐるしく転調する。ゴバーマンの演奏は、弦楽器の細かい動きが鮮明に聞き取れるのが特徴。
 第2楽章は、一転して管楽器が全く登場せずその分、弦楽器のみがお互いのパートを旨く演奏することがポイントとなる。T5から、第2vn.が単独で演奏する。一度、聞いただけでも、それほど特徴のある楽章とは思えない。しかし注意深く聞いてみると、1小節内にも細かい指定があり、提示部と再現部では微妙に異なる
 第3楽章 trioの部分でも主旋律第2vn.にあり、添えるように、第1vn.が引いているのが良く分かる。
 Finaleは、主に、第1vn.が主旋律を受け持つ。しかし他の弦パートが、引き立てるからこそ、第1vn.が表に立つもの。ゴバーマンの演奏は、各パートの」鮮明があるために、この引き立ちも見事。
 ゴバーマンの演奏前までは、元々、この曲自体をランクをDとしていた。しかし、聴きこんで行くに従い、ランクを上げる価値が高い曲と思っていた。フィッシャー盤は、小編成でありながら、やや速めのテンポで、soloを時には取り入れたり、ボウイングも柔軟に採用した演奏。一方、ドラティは、テンポはやや遅めで、楷書あるいは男性をイメージ。デイビス盤は、遅めのテンポで、ライブ録音を活かして、管楽器を多く取り入れて、ユニゾンの効果を活かした演奏。ホグウッドは、繰り返しと小編成で、当時のエステルハージ楽団のスタイルをあくまで重視。(しかし作曲年代が下がるに従い、編成も少し大きくなるようだが)
 ゴバーマンの演奏は、全くこれまでとは異なる。録音数もこの曲は少ない方であろう。Daisy氏の録音リストでも僅か10曲。しかし通好みでもあるためか聴く価値は高いと改めて認識。
 2016年6月15日 ブリュッヘンOrchestra of The Age of Enlightenment  No35を聴取。ホグウッドの全集では既に聴いているが、ブリュッヘンは、また聴いていないため今回書く。ホグウッドの速めのきびきびとしたテンポとは対照的に全体的にゆっくり目。T4からの2本のhr。旋律はT110でも展開して活躍するがそれほど目立たず。ホグウッドでは速いテンポでT110では、速いペッセージで苦労をしていると思うが、ブリュッヘンでは遅いテンポのため余裕あり。長い展開部のT86から各弦のパートが掛け合うように展開していくエネルギッシュな部分も余り聴かれず。
 跳躍感のあるFunaleで、T17-20の1小節の間に、細かい強弱の指定がある。スコアでみると興味深いが、ブリュッヘンの演奏では余り対比がない。展開部と再現部の繰り返しは採用。一番最後の部分は、fの指定で終わらない。Menuetの再現でもテンポを遅くする解釈と同様、ブリュッヘンは独自の考えがあるかもしれない。
 

2016年12月30日 T ピノック No.35 を聴取。この曲は元々、当初は自分なりにランクを低くしていたが、ゴバーマンの弦の細かい分離感に開花されて、ランクを上げた経緯がある。第2vn.のパートが細かく動きながら、Tuittiで弦を中心としたパートの迫力などが聴き所の一つに変わった。
 ピノックの弦の配置は、何度も書いてきているように第2vn.は右側。第2vn.のパートが鮮明。第1楽章のHrの活躍が聴き所のひとつ。ブリュッヘンと異なり、Hr.が今まで聴いてきた中でも強調されている。冒頭のT3から(下図)から目立つ。この旋律は再現部のT109-111で活躍。No.6から作曲順に聴いてきた中でhr.のパートはそれほど強調はされていなかったと思う。しかし曲によっては、ツボを得たように各パートの旋律が聴き所になっている。
 
2017年3月21日スピルナー No.35を聴取。No.6〜8シリーズと違って、時代が少し下がり通常の楽器編成に戻る。ハイドン音盤倉庫(http://haydnrecarchive.blog130.fc2.com/blog-entry-1535.html)とMicha クラシックとリュートの楽しみ(http://micha072.blog.fc2.com/page-1.html)にもレビューが記載されている。
スピルナー盤で聞き始めて一番最初。こちらは、soloの部分は殆どない。要所で低弦や管楽器を生かしパンチのある個所が特徴。この曲も同様。
同じ自分のブログの下記のアドレスに、第1楽章のピノックのhr.のインパクトのある印象を記載した。スピルナー盤でも同様に引き立つ。
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-656.html
 緩除楽章は弦楽器のみ。No.6のファイ盤でも記載したが繰り返しの後半でピチカートを採用してる個所がある。再現部T117の個所も同様だが、繰り返しを採用して飽きさせない。Finaleも1小節単位の強弱を忠実に守りつつも流れを重視。No.6〜8と異なり、ファイの解釈を後継している印象。
 2019年3月22日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 22番を聴取。No.26から引き続いて聴取。No.26でob.が前面に出ていたが、この曲では通常通りに戻り違和感は殆どない。

 第2楽章で スピルナー盤では、再現部T117の箇所でob.ピチカートの伴奏で引いている点を記載した。(下記のブログ)

http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-695.html

メルツェンドルファーでは通常通りで弓で弾いている。Menuet のTrioでは珍しく低音域の第2vn.の旋律を引