音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNo.36 hob-No.-30


No 
Hob.
No.
 
通称名   作曲年 調性   楽

 fl  fg trp  cl  timp   cmb ランク    聴きどころ、ポイント
36 30 アレルヤ  1764 C 4 -  -  - - (1) Menuetの最終楽章でtrioの2部形式。
       1 C Alleglo
       2 G Andante
       3 C Finale:Tempo di Menuet piu tosto Alleglle
 名曲解説全集では補完に掲載。(→その後、もう一度、調べてみたら、掲載はなし。)第1楽章にアレルヤの旋律が用いるために、この俗称が付く。C調だがtrp.とtimp.はなし。(特に第1楽章は祝典的な雰囲気であるが)Andanteはfl.の活躍がやや目立つがsoloを引き立てるまでには、至っていない。Menuetのtrioでは、fl,と弦のユニゾンが心地良い。trioは長く2部形式になっている。(最終楽章で終了するためか?) 3楽章で終わることもあり 第3楽章はMenuetのcodaが付いているものの、聴き通してみても迫力に欠ける。
 ドラティ盤はチェンバロの音が目立ち過ぎてやや耳障り。その分Menuetを中心に、低弦とは違ったチェンバロの独自の装飾が良く聴き取れる。
 2010年12月27日 ディビス盤を聴取。Finaleのテンポはフィッシャーやドラティ盤と違って速め。
 2011年3月28日 スコアを見ながら3者の演奏を聴取。スコアを見ながら聴いて見ると、本来の第1主題は副題となった「アレルヤ」の旋律であろう。しかし最初からは、第1vn.からは登場しないので目立たない。提示部から展開部へ進むに連れて、この旋律が次第に目立ってくる。再現部からは最初の第1主題は、もはや影を潜め本来の「アレルヤ」の旋律で華々しく終わる。一度聴いただけでは、この細かい旋律までは理解がし難いと思う。
 なお井上著では、Allegloでは2本のhr.の変わりに4本のtrp.が用いられて、華やかさが増していると記載があった。私が聴く限りhrは2本のままでtrp.がさらに加わっていると思う。
 ドラティ盤はオリジナルの解釈を尊重したのかtrp.の使用はなし。フィッシャー盤と比較して高音域で、やや華やかさが欠ける。AndanteとMenuetではcmb.の華やかさを再度、確認。ドラティ盤は、trioの部分は続けて演奏している。Menuet主部の2回の繰り返しがない。旋律の違ったtrioが中間部にある。このため演奏時間が短くなっている。この楽章で終えることもあり、Menuetの主部は2回の繰り返しがあった方が聴き応えがあると思う。
 フィッシャー盤の楽器編成はドラティ盤と同じ。Andanteの後半でflの短いカデンツアがある。Menuetのテンポは速めであると前記した。Finaleを意識するためか。trioの使い方はドラティ盤と同じ。ランクはCで変わらず。
 2013年4月11日 追記。ホグウッド盤を聴取。trp.とtimp.の使用がないので、やわらかい雰囲気。アレルヤの旋律が、最初は目立たないのだが、少しずつ展開部から再現部にかけても、はっきりとしてくるのがこの曲のポイントであると思う。ホグウッドの演奏は各パートが細かく聴こえている。この旋律が、どのパートを受け持っているのかを、細かく聴いて行くのが醍醐味のひとつ。 
 hob-No.ー31のFinaleの最後の部分で、管楽器のトリルの点を記載した。注意深く聴いてみると、この第1楽章でも同様。展開部と再現部は作曲者の指示に従い、ホグウッドは忠実に守っている。繰り返しのときは各パートに装飾音を加えている箇所が多い。これと同じ判断でトリルに変えたと推定。最初の部分と比較して、華やかさが加わり効果的。
 2019年3月15日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 30番を聴取。3楽章全体を通してテンポは概して少し遅め。第2楽章でT8からfl.のsoloが入る。スコアではスラーの箇所が任意の点線になっている。ここでは下降するときは、スラーに、それ以外の箇所はスタッカートになっている(特にT18の部分)展開部では再びfl.が活躍する。ここでは殆どの箇所でスタッカートの様に、緊張感が増えて提示部と旨く対比させている。 録音も緩叙楽章を中心にヒス音が少し目立つ。