音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNo.30 hob-No.-72


No 
Hob.
No.
 
通称名   作曲年 調性   楽

 fl  fg trp  cl  timp   cmb ランク    聴きどころ、ポイント
30 72  1765 D 4 -  -  - - (1) A 4本のhr.は様々な活躍。
       1 D Alleglo
       2 G Andante
       3 D Menuet
4 D Finale:Andante c VariazionーPresto
 4本のhr.による初めての曲。当初は72番に分類されていた様に、かなり後に分類されていた模様。約2年先の31番(ホルン信号)と比べると、楽器の編成、扱い方、音色、楽章構成などと比較すると、こちらの方がもう少し新しい作品に聴こえる。実際、当初の70番台の交響曲と比較しても全く遜色はない。70番台の遜色がないため、当初からNo.72とされて来たのか? もう中後期のシリーズと大差がない。
 No.31と同様に4本のhr.を生かしているが、solo(バスも含む)が随所に聴かれ、楽器や音色が終始楽しめる。フィッシャー盤は、hr.の配置が幅は広がっていて、各パートの掛け合いがおもしろい。特にMenuetのtrioでは、エコーの様な効果がある。楽器編成のもうひとつの特徴として、D調で初めてtimpを入れている。timpも随所で、独自の動きが目立つ。hr.は木管のsoloとしても活躍するが、強奏ではtrp.の代わりとしても活躍。hr,の活躍は様々である。
 圧巻はFinaleの6曲の変奏曲。聴き始めてのFinaleの変奏曲が登場。各楽器のsoloが楽しめる。(bass.のsoloもあり)変奏は、やや形式的ではあるがその分、楽器の音色で十分にカバーしている。個人的には、通しNo. 29(hob No.34)よりも評価を高くしたい。
 ドラティ盤は、cmb.が入る。楽器編成はフィッシャー盤よりも大きいが、hr.の配置が狭く聴こえる。Finaleも各パートを聴かせるためか全般的にゆったりとしたテンポ。様々なhr.の活躍堪能するならフィッシャー盤を取りたい。No.34と同様に俗称がないのが残念。もしあったら、この頃の名曲として推薦したい。
 2010年12月25日 ディビス盤を聴取。D調でもtimp.が入っている例はあるが、4本のhr.がメインのためか控えめ。ディビス盤では、hrの位置はドラティ盤と同じ左側。2本と4本の違いは、フィッシャー盤ほどの差がない。 
 第2楽章はfl.の独断場に近いが、展開部を中心に、vn.のsoloがある。(このあたりは、しっかり聴かないと見落としやすい。) hr.が休みその分fl.以外は管楽器は休みのため、あたかもfl.協奏曲にも匹敵。
 Finaleは変奏曲のためAndanteのテンポで終始。ライブ録音のためか、cb.のsoloでは、かなりvn.の音量とテンポを落として引き立たせている。ライブ録音では、やや苦しい所かもしれない。
 2011年3月22日 スコアを見ながら3者の演奏を聴取。 スコアを見て楽器編成で一番の興味を持った。第1楽章では、全くfl.は登場しない。このため、ob.の持ち替えで可能かと通常は思う。第2楽章はfl.の独断場であり、弦とfl.以外はない。このため、ついついob.が持ち替えで演奏しているかと思ってしまう。第3楽章も第1楽章と同様にfl.の登場はなし。しかし、Finaleで全ての楽器が登場し、持ち替えは不可能。
 もう少しスコアをチェックしてみたら、第1楽章の最初の箇所で、fl.のパートが「休み」の記載があった。持ち替えの指定ではなく、fl.は第1楽章は休みの記述である。楽器の使い方でもFinaleでは、後半には全ての楽器 (ob.とfl.が一緒に演奏)の登場もある。
 元々、この交響曲は、初めて4人のhr.奏者を必要としていた。これ一つをとっても、大がかりな編成であったのであろう。それに加えて、fl.も単独で必要とした点は見逃せない。(聴き通してみて、持ち替えでないのが、初めてのケースであったと思う)
 No.6-8(朝、昼、晩)のシリーズは、協奏交響曲のスタイルであった。この交響曲も同様であろう。作曲順番に聴き通してみて協奏交響曲のスタイルにFinaleで変奏曲の形式を採用したのは、初めての手法である。 No.6-8では、各奏者の見せ所はそれなりに、取り入れている。しかしそれ以上に、奏者の腕の見せ所をアピールするには、この変奏曲がぴったりであったろう。これを初めて取り入れた曲と解釈したい。
 フィッシャー盤はAllegloのテンポを忠実に守っているが、hr.奏者が速いテンポの中でも卒なくこなしている。奏者の技量には感服する。
 ドラティ盤は元々フィッシャー盤と比較してテンポが遅い。全体的にゆったりとしたテンポは前記した。4人のhr奏者の力量には影響しないと思うが、このテンポの差は著しい。Finaleも同様。
 ディビス盤は、ドラティ盤とフィッシャー盤の中間のテンポ。Finaleのcb.のsolo.は前記した様に、かなりこの部分だけテンポを落としているが、(スコアにはテンポの変化の指定はなし)じっくりと聴かせてくれる。その後に第5変奏では、2人のob.の登場となる。ライブ録音も手伝ってか、ob.の独壇場が満喫できる。
 もし作曲順番でなく通常の通しNo.の順番で聴いてみたら、約15年前の作曲と言うこともあり、古いスタイルで、異様に感じてしまうと思う。No.70番台の曲では4人のhr.奏者は必要とする曲はない。しかし作曲順番で聴いてみると、様々な発見があり、この後にも大きな影響を持っている。(fl.の単独使用、Finaleの変奏曲など) 70番台の曲ではなく、1760年代前半に作曲されたと解釈して欲しい。この点からもAランクは変わらず。
 2018年6月12日 72番 ホグウッド The Academy of Ancient Music を聴取。4人の奏者のhr.は左右に2名ずつ離れて配置しステレオ的な広がりが十分。No.34で弦の奏者の数について記載をした。恐らくこの曲でもva.以下の奏者は一人ずつではないかと思った。
 Finaleでhr.を含むva.以外のsoloの箇所がある。第2変奏でvc.が主旋律を変奏するが、この部分ではbassは音量を落として伴奏に回る。伴奏でのbassはsoloの様に聴こえる。一方、続く第3変奏は、bassがsoloになる。この部分では、vc.がbassよりも低い音域で伴奏に徹する。ここでは伴奏のvc.がsoloの様に聴こえるようだ。 この曲はNo.6〜8シリーズの様に、協奏曲風で随所にsoloがある。特にFinaleは、va.以外のsoloのsoloの箇所がある。最後は速いPrestoのテンポで終わるものの、最初のAndanteのテーマからは、この演奏ではゆっくり目のテンポは理にかなっていると思った。
 2018年6月14日 72番 ロイ・グッドマン ハノーヴァー・バンド を聴取。この指揮者は初めて聴取。モダン楽器で第2vn.は右側に位置。この曲以外にNo.10と71が収録されている。作曲順番によりNo.72から聴取。緩叙楽章も含めてcmb.が入るが、低弦と同じ旋律も一部はあるが、Menuetなどは装飾で独自の動きがあるようだ。
 4人のhr.の奏者は2名ずつ左右に位置。先日、聴取したホッグウッドも左右に分かれていたが、こちらの方がさらに4名の細かい配置まで分かる。録音のダイナミックレンジが広い。第1楽章の最後で、4人のhr.奏者の中で、第2hr.の低音域まで明白に聴き取れる。第1楽章の繰り返しで、展開部と再現部の繰り返しはホッグウッドと異なり採用せず。緩叙楽章での提示部は繰り返しの後半で旋律の一部に装飾あり。  
Finaleのテンポはホッグウッドと同様に、ややゆっくり目。Bassを含む各
 2019年3月9日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 72番を聴取。4人のhr.初めて入る曲。第2楽章以降は、fl.の独奏が入るが第1楽章は休み。(第3楽章以降はob.と一緒に演奏する箇所があり、fl.はob.との持ち替えはできない)
4人のhr.の入りは全て右側。殆ど離れていない。Timp.は最初から入っているが余り目立たず。第1楽章の最後の部分(T134)で4人のhrが分かれて演奏するが、手持ちのスコアとは異なる。timp.の旋律に近い雰囲気。No.31に類似するが、Fianleの最後は盛り上がってし終わる。No.31は第1楽章の冒頭でhr.の主題が回帰するように締めくくった。元々スコアにはfinaleの最後ではこの冒頭の主題は回帰しない。しかし第1楽章の終わりと同じように回帰をさせるためにあえて、この部分を変えた可能性もある。(調性は同じ)
 第2楽章は、soloのbass.とfl.の独壇場。fl.の奏者が、CDのケースに懐かしい 氏名が掲載されている。「Wolfgang Schulz」 No.6〜8もfl.がsoloが楽器として登場するが、flの奏者の記載はない。この楽章のテンポはかなり遅い方になる。録音のNo.6〜8にも共通するが、solo楽器のfl.は、極端に強調され(息継ぎ音が、かなり聴こえる)、vn.のsoloよりも近い位置に聞こえる。音源が不自然な感じ。
 Fianleは聴き始めて変奏曲の形式が始めて登場。テンポは他の指揮者と同様に遅め。各変奏曲で登場する楽器は、簡単にまとめてみた。

第1変奏:fl.
第2変奏:vc.
第3変奏:vn.
第4変奏:bass.
第5変奏:ob.+2hr.
第6変奏:Tuitti
以下 coda


第1変奏のfl.は、第2楽章と同様に極端の音源が近い。第2変奏のvc.は、bass.の位置とは異なり、かなり右側に位置。一方、第4変奏のbass.は中央やや右側に位置。SoloとTuittiでの対比が悪い。この曲はNo.6〜8と同様に、各楽器のsoloとTuittiとの対比。協奏交響曲風に、溶け合いがポイントの一つになる。良い録音が必要とされると思う。しかしメルツェンドルファーの場合は録音が、かなり悪いので印象が低くなる。