音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNo.15 hob-No.-32


No 
Hob.
No.
 
通称名   作曲年 調性   楽

 fl  fg trp  cl  timp   cmb ランク    聴きどころ、ポイント
 15 32    1760-61 C 3 -  -  - - (1)  D 曲順に応じた入れ替え
       1 C Alleglo molto
       2 C Menuet
       3 F Adagio ma non troppo
4 C
 C調でtrp.とtimp.もセットで入ることもあり、祝典的な雰囲気な交響曲。全般的には、大味な印象を受ける。ハイドンだけには限らないが、曲の調によるイメージや影響は大きい。それに伴い、楽器編成もさらに曲全体に影響が加わる。第3楽章にAdagioのゆったりとしたテンポを持ってきているが、第1と第3,4楽章のテンポが速いので、うまく組み合わさっている。
 ドラティ盤は、両端の第1、4楽章は編成が大きい分、スケールの大きい。Adagioのcmb.が良く聴こえることで、逆に花を添えている。通して聴くとこちらの方に軍配が上がると思った。
2011年3月6日スコアを見ながら再度、3者の演奏を聴取。初期の頃のC調の曲は、trp.とtimp.がセットで入っているケースが多い。最初の頃のHob-No-No.37(通しNo.2)は3楽章であったが、今回は4楽章の構成。曲順に応じてMenuetは入れ替わっているのは聴き所、ポイントに記載した通り。
 第1楽章では、trp.がリズムの補強に近い扱いではあるが、単独で旋律を持っている。これは、Hob-No-37には、見られなかった手法だと思った。Andanteのテンポは、ドラティ盤が一番遅いが、trp.とtimp.は元より、管楽器も休んでいる編成。すなわち弦のみで演奏される。va.とvc.が一緒ではあるが、vn.と少し違った旋律を一部受け持つ箇所もある。他の楽章はフル編成なので、楽器の縮小に伴い、音色の対比が美しい。音色の対比と言う点では、第2楽章のMenuetにも当てはまる。Menuetでは、フル編成の楽器であるが、trioは弦のみ。
 もし、Hob-Noの通りに聴いてみたら、続きで次の33番もC調で似た様な雰囲気。2曲を通して聴いてみると、さらに辛いかもしれない。全体を聴き通してみては、評価はDのままで良いと思った。
 フィッシャー盤では、例によって、弦のみが受け持つtrioでは、各弦のsoloとなっている。弦の編成が少ない分、trp.とtimpがその分目立つ。cmb.の使用はなし。特に、第2楽章のMenuetは、c調のtrioが全てsoloになっているので、音色の対比が効果的。全4楽章を通して評価の点では余り高くはないと思う。
 しかし第3楽章Adagioはvn.は弱音器を使用しないものの、各弦がしっとりと聴かせてくれる。後年の弱音器の音色に関しては、好みが分かれるところではある。比較的小さいホール(エステルハージ宮殿よりもさらに小さい規模)の面積と編成を考慮すると、わざわざ、弱音器を使用しなくても、かなりの音色の対比があると思う。特に、フィッシャー盤は、編成が少ない分、この対比が目だって良いと思った。
 作曲年代はエステルハージ候に就任する前と思うので、ディビス盤では、まだ4枚目のCD。この後の5枚目からが、エステルハージ副楽長就任シリーズになっている。第2楽章のtrioでは、cmb.がストップ効果を使用しているかもしれない。
2010年12月8日 ディビス盤を聴取。C調でtrp.とtimpが入っているのは、通しNo.2(Hob−No.-37)とも共通。ただし、こちらは、楽章数は4と増えている。
 第3楽章でcmb.の音量は、フィッシャー盤とドラティ盤との中間。管楽器が全て休むので、低弦を含む各弦のパートの細かい動きとcmb.の対比が美しい。ただし、cmb.はユニゾンに徹している。しかしながら、全体を通して聴いてみても、印象は平凡に終始する。.
2011年3月6日スコアを見ながら再度、3者の演奏を聴取。初期の頃のC調の曲は、trp.とtimp.がセットで入っているケースが多い。最初の頃のHob-No-.37(通しNo.2)は3楽章であったが、今回は4楽章の構成。曲順に応じて、Menuetは入れ替わっているのは、聴き所、ポイントに記載した通り。
 第1楽章ではtrp.がリズムの補強に近い扱いではあるが、単独で旋律を持っている。これは、Hob-No-37には、見られなかった手法だと思った。Andanteのテンポは、ドラティ盤が一番遅いがtrp.とtimp.は元より、管楽器も休んでいる編成。すなわち弦のみで演奏される。va.とvc.が一緒ではあるが、vn.と少し違った旋律を一部受け持つ箇所もある。他の楽章はフル編成なので、楽器の縮小に伴い音色の対比が美しい。音色の対比と言う点では、第2楽章のMenuetにも当てはまる。Menuetでは、フル編成の楽器であるが、trioは弦のみ。
2013年2月11日 追記。ホグウッド盤を聴取。作曲の通し順番から聴き始めると、timp.とtrp.が初めて登場。trp.は中央よりやや右側に位置するか?第1と第2楽章までは、楽器数が多かったが、第3楽章は、一転、弦楽器のみ。スコアでは、各パートに強弱の細かい記述が書かれている。後半ではtenutoの記載もあり。元々、評価を下げていることもあり、全体的にホグウッド盤でも印象が余りなく、コメントも少ない。しかしながら、第3楽章の雰囲気は、それ以外の3楽章と対比的なのは、記述に価すると思った。
 2015年2月22日 追記。ゴバーマンを聴取。No.37と似た雰囲気でtrp.とtimp,が入る。No.48の交響曲を先取りした雰囲気。Alleglo moltoの第1楽章は、No.37と違って、2つのvn.パートが、同じ音程あるいは、時には分かれて自由自在に動き回る雰囲気が特徴。ゴバーマン盤では、この特徴をよく活かしている。第3楽章のT34の冒頭で、第2vn.から第1vn.に受け継がれていく部分などは、配置を旨く活かしている。T65のフェルマータでは、余り目立たないが、cmb.の装飾が入る。概して、遅めのテンポで、前半、後半の繰り返しはないが、違和感はなし。曲の評価はDとしているが。ゴバーマンを聴くと、ランクを上げたくなる。
 
2019年2月23日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 32番を聴取。ハイドンの交響曲は最初の出だしの動機で決まると思う。No.25で長い序奏を経た後、主題の切れ(vn.の16分音符の短い動機)がob.に消されて不明瞭なことを記載した。この曲は序奏はないが、冒頭から旋律が一斉に登場する。今後の展開していくのは、主に8分音符を中心とした細かい箇所が多い。このため冒頭の2つのvn.の8分音符の切れがポイントになると思っている。No.25では、こういった箇所がob.に埋もれてしまって聴こえ難いと予測していた。しかしこの曲では、vn.の4分音符の動機が強調されているので分かりやすい。trp.が時折、補強的に入るが余り目立たないものの違和感はなし。

 弦のみで演奏する緩叙楽章の第3楽章。提示部の繰り返しを採用。繰り返しの後半は、S ラトルのような装飾はないが、後半は冒頭から音量を少し落とすなど微妙な違いがある。初期の交響曲で緩叙楽章は弦のみが大半だが、今まで聴いて来た中で弦の各パートが、少しずつ対位法的に独自の動きが少しずつ多くなってくる。メルツェンドルファーでも各パートの動きは良く分かる。録音も良好の方