音楽聴取記録(交響曲の聴取 各曲の聴取記録 通しNo.8 hob-No20

2023年8月26日 リンクラベルを付ける更新

No 
Hob.
No.
 
通称名   作曲年 調性   楽

 fl  fg trp  cl  timp   cmb ランク    聴きどころ、ポイント
8 20 1757頃 C 3 -  -  - - (1) B cantabileの第2violinの動き
       1 C Alleglo molto
       2 G Andante cantable
       3 C Menuet
4 C Presto

2010年11月28日:Cの調性と楽器編成が追加になることもあり、この当時の典型的な音色。一番印象に残るのは、第2楽章Andante cantabileの第2バイオリンの細かい動き。主旋律は第1vn.であるが、対旋律として、細かい動きの音色は、モーツァルトの初期から中期の作品を聴いている雰囲気になる。低弦は、同じ旋律が多いが、ピチカートを多用するなど音色にも工夫がある。第2楽章提示部の最後の方でvc.を含む短い旋律で引く箇所などは聴き所のひとつ。Cantabilevn.が中心に活躍する中、弦各声部が僅かに引いているのが対比的。ピチカートの残響もプラス。(ただし手元にスコアなし)
 一方、第1楽章のAlleglo3部形式だが、中間部では短調になり、主部と再現部とは対照的な音色である。短いながらもcodaがあり、3部形式でも最後は聴き応えがある。
 ドラティ盤は、Menuettrioを中心に弦のsoloの扱いは殆ど聞えない。
20191227日追記 タグとして20101128日とする)

2010122日 ディビス盤を聴取。timp.trp.が初めて楽器編成で登場。Alleglo にはmoltoの指示記号がある。このmoltoの指示に従うかの様に、堂々と快活な雰囲気。提示部でも時には短調に流れる箇所もあり。展開部もこの頃にしては、調性は元より、音の強弱にも気が払われている。その分、再現部では、音色の対比が印象的。
 Menuetでは主部とtrioではvn.soloがある。フィッシャー盤と比較して、soloの扱いは、余り目立たない。ライブ録音の影響かもしれないが。
 通しNo.2HobNo.-37)と比較して、同じC調ではあるが、楽器編成、楽章が増えるなど大きな差がある。それ以上に、どの箇所を取っても最初の頃と比較して、飛躍な点が多い。明るく親しみやすい作風を心がけている走りでもある。

201322日 追記。ホグウッド盤を聴取。
timp
は入っていない。ひとつ前のhob-No.-10と同じ様に、緩徐楽章の弦の各パートの細かい動きが特徴。低弦はピチカートを多用。
2013
213日 追記。
ホグウッド盤の演奏者については、下記の「毎日クラシック」のサイトで、演奏者の記載がある。これに関しての演奏者の比較は、通しNo.1hob-No.-1)を参照。
http://gospels.cocolog-nifty.com/classic/2012/12/10620-3902.html

2015220日  ゴバーマン盤を聴取。No.10に引き続いて聴取。一番の聴き所は、Andante cantableだが、第2vn.の細かい動きが目立ちすぎて、逆に第1vn.の謡う様な、旋律が目立たない。(この楽章では、第2vn.は、ほとんど8分音符でずっと演奏し続ける)

2019216日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 20を聴取。少し前のNo.27ob.の極端な目立ちすぎな点を記載した。打楽器が入り調性は異なるが、この点は今後も気になっていた。しかしこの曲に関しては、全く問題がなくTuittiでも弦楽器と管楽器、打楽器のバランスはとても良好。この曲は打楽器群が入る。それに対して第2楽章では、弦楽器のみで第2vn.の4分音符の独自の動きなど、様々な箇所での聴き応えがある。緩叙楽章ではこの曲に関しては、提示部はもとより、展開部と再現部の後半も忠実に守っている。ここまで聴いた限り繰り返しに関しては、臨機応変に対応している雰囲気

2019111日 20  Kevin Mallon K マロン Toronto Chamber Ochestraを聴取。初期の交響曲でNo.20を含むレビューに「毎日クラッシック」がある。下記のNo.20に関しては、hr.の音域を含む詳しいことが記載されている。それらの中でマロン盤に関して、複数の演奏の中で、繰り返しを全て採用しながらも、第1楽章に関しては、一番テンポが速いと記載されていた。(以下のアドレス)

http://gospels.cocolog-nifty.com/classic/2012/12/10620-c178.html

 私も複数の演奏をNo.20に関して聞いてきたが、テンポに関して、確か速いがそれほど違和感はない。マロン盤は、このCDに関してはNo.18からNo.21までは、1枚のCDで収録されている。もともと、初期のこの頃の曲に関しては、作曲順番通りに聴取しようとしても、自筆楽譜が存在しなことも多いことも相まって、確定しないことが多い。No.18から21に関しても同様で、作曲順番で聞くのも難しい。作風スタイルがある程度、類似していることから、hob番号順に聞いても余り支障がないと思っている。
 しかしNo.19から引き続いて聴取すると、明らかに冒頭から作曲の雰囲気が大きく変わったことが、私なりによくわかる。上記のブログにも「そしてこの第20を聴くと、森の小道を歩いてきて急に広場に出てきたときのような「広がり」を感じないではいられない」と記述がある。このブログでは弦楽器の奏者の数が、ホッグウッドでは 4:4:1:1:1と記載されている。ホッグウッドは元々、古楽器でマロン盤と同様。しかしマロン盤はNo.106のところでも記載したが、低弦でva.vc.は2名になっている。奏者はその分多くなるが、ホッグウッドばんと同様に、弦の各パートは透明感がある。No.19からと異なり、この曲で打楽器群が打楽器群は入るが、あくまで旋律の補強的な役割。打楽器群は中央寄り。
 No.19にも記載したが、微妙な強弱をつけているのは、このNo.20でも同様。第1楽章T44の部分。得てして第1vn.の動きに注目しがちだが、伴奏する第2vn.の動きも対等。このあたりから微妙に転調していく部分もうまく表現していると思った。

 

Johanees klumpp  Heidelberger sinfoniker 20

20211026日 Johanees klumpp  Heidelberger sinfoniker 18番を聴取。No 2 から引き続く。No.2と同じC調が続く。こちらの方は、4楽章でNo.2より少し長い。収録順番としても、こちらが後に来る方が、後半の残りの2曲No.1719も合わせるとバランスが取れていると思う。曲によっては、打楽器群がはいる演奏もあるが、こちらは入らない。打楽器群が入らないが、厚い響きの低弦も加わって、打楽器が入っているような雰囲気。冒頭から8分音符の低弦が刻むように支えている。

 それに対して第2楽章 Andannte は弦楽器のみ。No.2と違って緩徐楽章では音色に変化が富み、低弦はピチカートで開始。しかし一部の箇所は、弓で弾く部分もある。珍しくva.の分奏もある。この楽章全体を通して、柔らかい音量と音色が中心になっている中、音色の微妙なニュアンスもうまく表現。

 

 曲想に合わせたのか、あるいはたまたまなのは不明だが。第3楽章では指揮者の息づかいまで聞こえているような迫力ある音が入っていると思った。

 2023年8月25日 20番 R グッドマン ハノーヴァバンド Roy Goodman The Hanover band を聴取。 J klumpp は、No.20は打楽器を除いて演奏していた。一方、グッドマンの方は、打楽器群が最初から入っている。 No.17から19を聴き通して聴取すると、急に打楽器が入る、戸惑う面もある。

 冒頭からの打楽器群で、trp.の扱いが興味深い。T11の部分で弦楽器のトリルに合わせて、trp.が トリルで吹いている。hr.は通常通りの演奏でトリルではない。(この演奏はtrp.が右側にいるのでhr.とは分かれていて聴きやすい)この考えは、第3楽章  Menuetto のT12の部分も同様にトリルで吹いている。