通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽
章
数 |
fl |
fg |
trp |
cl |
timp |
cmb |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
79 |
77 |
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1781 |
B |
4 |
- |
1 |
- |
- |
- |
(1) |
B |
親しみやすい旋律と明るい雰囲気で、第3期のシリーズで第1候補。 |
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1 |
B |
vivace |
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2 |
F |
Andante sostenuto |
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3 |
B |
Menue&trio 、Alleglo |
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4 |
B |
Finale,Alleglo spiritoso |
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2014年1月2日 デイビス盤を聴取。この第1楽章の充実した展開部については、前記をしたが、「交響曲の生涯」でも、「徹底した2小節単位の展開部で秀作」と記載されている。ここまでは、比較的流れるように、調性の変化がなかったのが、この箇所へきて、一気に緊張感を増すのは、見事と思う。フィッシャー、ドラティ盤と同等。 |
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2023年11月3日 77番 R グッドマン ハノーヴァバンド Roy Goodman The Hanover band を聴取。No.76から引き続く。No.76からの3曲はセットで作曲、イギリス向けに主PPなされている。ハイドン自身が「コンパクトで演奏しやすく、分かりやすい交響曲」のコメントを残している。確かにその後のパリセットの6曲と比較すると、今ひとつの印象の箇所があるかもしれない。
グッドマンの演奏は常時、指揮をしながら中央でcmb.を演奏している。何度も触れているが、hr.を含めた管楽器の音がやや大きめの分、弦と菅とのバランスが取れている。合わせて、音量の強弱の差が大きく、微妙な音量の違いが聴き所となっている。
第1楽章は73小節の提示部があるが、序奏はなく、p で第1vn.が第1主題を弾いている。T74から展開部が開始するが、調性が変わるのはもちろん、音量との対比が印象的。同じ調性のNo.102の第1楽章の展開部の一部のように、旋律の掛け合いが始まる。作曲者は「コンパクト」のコメントを残している。しかしスコアの詳細を見てみると、各パートの掛け合いなど疾風怒涛期の作曲の手法に類似している箇所もある。しかしながら、注意深く聴いてみないとこの当たりのニュアンスは分かり難い。
No.76に管楽器の楽器以外のキーの音についてレビューした。このNo.77も一部ではあるが、やや目立つ箇所がある。特にFinaleの最後の部分は曲が ff で締めくくるような意気込みのためか、やや目立つ。違和感ではなくライヴのような雰囲気。録音データは3曲合わせて、わずか3日間で済ませている。殆どライブのような雰囲気の録音が逆に印象に残る。
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2024年7月14日 77番 オリフィス室内管弦団を聴取。No.44から引き続く。No.76〜78は33曲セットで出版されている。これら3曲は、井上著「ハイドン106の交響曲を聴く」にも記述があるように、「イギリスの聴衆向けに分かりやすく、コンパクトに」をテーマに書かれている。No.77の第1楽章はその典型で、石多著「交響曲の生涯」にも記述があるように、冒頭の主題は、わずか2小節単位で構成されている。数多くの動機は登場しないので確かに分かりやすい。調性こそ違うが、No.48、No.82などとは対照的。第2楽章も変奏曲の形式。トータルの演奏時間も短く3曲セットで聴き通しても余り長く感じない雰囲気。
最近アントニーニのYoutubeで、No.76〜78の映像がライブで今、視聴できる。J C バッハのシンフォニアを含む4曲で、ハイドンの交響曲はホーボーケン番号順となっている。No.44にも記載したが、アントニーニはライブなので、各楽章の間は間合いがある。全て、繰り返しを採用。オルフェウスは古楽器でも、ライブの雰囲気は余り感じられない。たとえば菅楽器のfg.のキー音。一般にfg.はどうしても、楽器の音以外に、奏者が演奏する際の、キーの音が入ってしまう。このキーの音は楽器の音よりも高いので、どうしても目立ってしまう。それに対してオリフィスの場合は余り目立たない。
No.44と異なり菅楽器はfl.が入る。fg.を含むsoloの箇所が随所にある。第2楽章のT77からの部分もその典型的な箇所のひとつ。弦楽器と菅楽器のバランスは良好で、弱奏の箇所など、聴きやすい。躍動感のある演奏をNo.44にも記載した。確かに速いテンポは、躍動感はあるが、緩徐楽章はそれに対して遅めのテンポをうまく対比。ただ、No.44にも記載したように、私としてはvn.は対向配置が好ましい。
発売年月日はかなり前で、今回は中古で入手。カバーをみると販価は3500円だった。約45分の演奏時間でCDでは、定価で買うと割高感は歪めない。
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2024年10月11日 77番 J クランプ Johanees klumpp Heidelberger Sinfoniker を聴。No.76から引き続く。ハイドン106の交響曲の中で第1楽章は、序奏がなく僅か2小節の動機のみしかない。この動機は最初に登場した後、提示部でもほとんど登場しない。ひとつ前のNo.76も序奏がなくわずか1小節余りの短い動機からなる。こちらも冒頭からの後は、提示部ではほとんど登場しない。2曲は共通している特徴かも。
T73からの展開部の最初の部分。グッドマンの場合は、強奏での音量の対比が印象的と記載した。(下記のレビューに譜例あり)
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-2585.html
これに対してクランプの場合は、意外にも音量の対比が少ない。
第2楽章はvn.は弱音器を使用。T77からの第2vn.他の各パートの動機。下記のオルフェウスのレビューに譜例あり。ここでも各パートの動きがよくわかる。
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-2585.html
No.76〜78の3曲のセットは全てフラット系の調性。シャープ系と異なり、音色はやや明るさにかける。クランプはモダン楽器でも、この音色の違いはよく分かる。この曲を通して、概して音量は控え目。アントニーニはYoutubeのみだが、レンジは狭いものの、要所では強奏の箇所はアクセントをつけている。これに対してクランプの場合は、第1楽章の例のように強奏の部分でも、音量を抑えている。調性による影響もあるが。3曲セットは短く、分かりやすい趣旨から、音量の差をこの曲については抑え気味にしたかも。
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