通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽
章
数 |
fl |
fg |
trp |
cl |
timp |
cmb |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
53 |
47 |
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1772 |
G |
4 |
- |
1 |
- |
- |
- |
(1) |
D |
短調の大作の中の小品 |
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1 |
G |
Alleglo |
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2 |
D |
Un poco adagio |
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3 |
G |
Menuet & trio |
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4 |
G |
Finale、Presto assai |
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2011年1月4日
ディビス盤を聴取。第1楽章は、展開部と再現部の繰り返しがある。管楽器がsoloに近い動きでないものの、かなり独自で掛け合う箇所が多いのは魅力の一つである。(この頃の短調の調性では、殆どないのと対照的)リズムを重視した流れでモーツァルトのお手本にもなった曲と思う。ディビス盤を聴き始めて、第2楽章で初めて変奏曲を採用。ライブ録音のためか、低弦だけで変奏が登場するが、fg.が常にユニゾンであるものの、はっきりと聴こえるのが特徴のひとつ。Finaleは後半の繰り返しあり。
試行錯誤の箇所はあるが、意外な発見はあるものは捨てがたい。ランクはDでよいと思うが。3者の中ではディビス盤が一番お勧めでランクはCとしたい。意外な発見からすると、Hob−No.-46の方をとりたいが。
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2011年10月7日ドラティ盤を、スコアを見ながら聴取。第1楽章については、それほど再度の印象はなし。しかし第2楽章以降は、意外な発見である点は前期した通り。第1楽章が159小節に対して、第2楽章は、178小節もある。第1楽章よりも長いのは珍しい。演奏時間が第1楽章の5:45に対して7:48。テンポが遅いが、楽器の数が少ないものの主題が様々に変奏される。管楽器の受け持つ部分は少ないがその分、低弦に大きな役割を持つ。
逆行のMenuetは、手持ちのスコアでは2つの版で記載がある。最初の版では、 Menuet al Robers Trio al Robersoと記載がされ、それぞれ8小節と12小節。繰り返し記号があるが、トータルでは、20小節しかない。最初の8小節の繰り返しがあった後、Menuetの後半部分は、逆行のため、通常とは異なり、右側から辿って読むことになる。音楽を聞いただけでは、逆行のイメージが湧きにくい。しかしスコアを見ながらだと、この逆行の面白さが楽しめる。
2つの版の後半は通常通りの記載。Menuetのda capoまで記載がされているので、印刷されている面積からすると、3倍余りの広さとなっている。
Finaleは、流れる雰囲気が基調としながらも、調が変わったり、装飾音の箇所があったり、めまぐるしい。hob-No.‐49の様に、vc.が独自の旋律を受け持つ箇所もある。色々な仕掛けが楽しめるFinale。井上著でも、このFinaleは、「活気に溢れた、素晴らしい」と表現しているが、この表現にはうなずける。
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2011年10月14日フィッシャ‐盤を聴取。最初に聴取記録を書いたときは、それほどコメントの記載はなかった。第1楽章については、やはり同様に余り記載に追加はない。
しかし第2楽章に関しては、ドラティ盤でも、低弦の役割が大きいと記載をした。フィッシャー盤では、さらに聴きどころが多い。ドラティ盤以上に、va.vc.の細かい音符が聴き取れる。また、va.とvc.+cb.の細かい音の違いも存分に聴き取れる。この当たりは、楽器編成が少ないことも影響があるかもしれない。しかしそれ以上に、指揮者は変奏曲と言う主題の扱い方、目立たせる方法を重視しているのではないか。主題が低弦にある場合は、伴奏となるvn.の音量を適度に下げている。この点が大きい。中期から後期の曲では、緩徐楽章は変奏曲の様式が頻繁に採用される。この最初に近い曲であるが、早くも各楽器の主題の扱い方に関して、聴きどころを味わえる。
クラッシック音楽を長年聴いてきたが、緩徐楽章と言うと、ついつい、さらりと聞き流してしまうことが多かった。しかし、この楽章を聴き直してみて、考え方が変わった気持ちが多い。
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2011年10月16日デイビス盤を聴取。ト‐タル演奏時間が28:08であるのは、やや苦痛かもしれない。第1楽章は、弦と管楽器との呼応が聴きどころであるが。デイビス盤では、元々管楽器の音量が大きいこともあって、お互いの役目を十分に果たす印象を再度確認。
第2楽章では、作曲順番から聴き通して初めて、変奏曲が登場と記載をした。最終楽章では、変奏曲はそれまででも使用をしていたが、やはり最初の採用となる。cmbは全ての楽章を通じて採用しているが違和感はなし。フィッシャーと同じ様に旋律を重視し、低弦を中心に(特に82小節当たり)目立たせている。 緩徐楽章だけを取り上げたら、後期の交響曲に遜色なはいと、再度認識をした次第。
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2013年6月29日 追記。ホグウッド盤を聴取.。冒頭は、管楽器と弦楽器の呼応がポイント、スコアを見ると、最初は1本のhr.から始まり、の後、2本のhr.ob.に引き継がれる。ホグウッドは、楽器の音量が割合に大きいので、この違いが分かる。
聴き通してみて、初めての緩徐楽章の変奏曲では、低弦楽器が弱音器を伴わないので音色が繊細。T81からは、普段低弦楽器が細かい動きで支えるのは、今までに余り見られなかった手法。T156では、hr.が9小節にも渡って、低弦と一緒に吹くのは大変であっただろう。ランクはDと同じで良い。
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2013年12月31日 追記。 ヴァイル指揮のターフェルムジークの演奏を聴取。ホグウッド盤と同じ様な古楽器を使用しているのか、冒頭のhr.の音色から快活的。ホグウッド盤の様に、緩楽章では各パート、特に低弦の細かい音色が十分。ランクは当初はDとしていたがこの緩徐楽章は、やはりBランク以上に上げたい。
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2016年6月7日 ブリュッヘンOrchestra of The Age of Enlightenment No.47を聴取。ひとつ前のNo.46と同様に、試行的に色々と取り組んでいる個所が多いと思う曲のひとつ。第1楽章は弦を主体とした変奏曲であるが、ピチカート奏法などの音色の変化は取り入れず。50番代より少し前のスタイル。低弦でも通常は伴奏に徹することが多いva.が重要。ユニゾンが大半だが、vc.と同じ音程あるいは、異なる音程である。ブリュッヘンは、各弦の音の分離がそれほど目立たず。
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2017年4月3日T.ファイ No.47を聴取。ひとつ前のNo.44で、この頃に作曲された共通の動機が多いと記載をした。このNo.47も同様で、No.44 第1楽章のT55の動機がここでは採用。No.48の第1楽章の様に、様々な動機が至る所に登場。しかしこちらの方が細かく丁寧に書かれているようだ。
No.41 第1楽章の冒頭主題で、最初の4音符の音程。弦の各パートは重音で引いている。重音による音の厚みがファイでは十分。展開部の最初T57は、冒頭の動機は同じ音程だが、重音を伴なわないので柔らかい雰囲気。しかし、あなどれないことに、T58から2つのvn.パートは半音ずつ上がっていく。この緊張感が効果的。
第2楽章は、Cantabileの標記がしてあるように、主旋律を如何に引き立たせるかがポイント。ファイの演奏は主旋律は、思ったほど引き立てず各パートを均等に扱う。後期の交響曲と異なり、vc.とbassの分離はない。またva.も大半は、同じ音程でvc.とユニゾンで引いている。vc.はva.と同じ音程であるが、va.よりもやや目立たせている。しかも、旋律の個所によっては、fg.を伴うかどうかも細かく分けている。T157から低減のTenutoは、ピノック盤と同様に強調し効果的。テンコ盛りに近い感じの第1楽章と比較して、落ち着いた雰囲気に終始するが個人的に、この曲の中で一番好きな楽章。
Finaleは、第2vn.のT55のシンコペーション動機は、目立たせている。この動機は重要で、展開部T155でも登場。しかし再現部では登場しないので、重苦しい再現部の雰囲気を回避するように効果を挙げている。No44と同様に、繰り返しの装飾が特になし。曲想や雰囲気からして、繰り返しの部分で、装飾を加えてもおかしくはないが。装飾を加えるかどうかの解釈について。自分なりには作曲者の解釈、特にNo.44に代表されるように、切りつめた旋律、音域、少ないパートで表現するのが根底と思っていたが。そればかりが原因ではないようだ。
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2018年6月11日 ヘルムート ミュラー=ブリュール ケルン室内管弦楽団No.47を聴取。No.43.46より引き続き聴取するが、こちらの方は、管楽器のsoloの箇所も多い。第2楽章は変奏曲。ファイの演奏でも記載をしたが、主旋律をいかに引き立てるかがポイント。(下記のブログを参照)
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-706.html
ミュラーの録音は、第2vn.は左側に位置。Tuittiでvn.全体の迫力は左側に集中するので、今ひとつ。しかし、交響曲No.第2楽章は低弦の独自の旋律が特徴。低弦とvn.との対比が聴き所のひとつなので、この楽章だけは違和感はない。
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2018年11月24日 47番 D バレンボイム イギリス室内管弦楽団を聴取。No.44から49にかけては、作曲年代が近接していてNo.45の冒頭に登場するシンコペーションの旋律などが他の曲にも登場する。No.47のFinaleなども類似箇所がある。第1楽章の短調による再現などNo.46同様に実験的と思う箇所もある。これらの特徴の追加として、緩叙楽章で変奏曲が採用されたことがある。
後年に見られる緩叙楽章の変奏曲では、とちらかといえば、楽器の音色の変化も重視をした雰囲気がある。一方この曲に関しては、まだ最初の頃ということもあり、楽器の音色の変化は余り重視をしないと思う。Va.と低弦は、殆ど同じ旋律で終始をする。しかしこの同じ旋律、特に、va.とvc.が同じ音域で演奏することが特徴にひとつで聴き所であると思う。
後年になると、vc.とbassの分離がいたる箇所にある。しかしこの曲では、まだ分離がない。その分、逆にva.とvc.は同じ音域でユニゾンで演奏することが特徴になる。概して第2vn.の右側の両翼配置についてのメリットを記載してきた。しかしこの第2楽章に関しては、va.とvc.の一体感が重要になり、両翼配置よりも通常配置がふさわしい。
弱音器を付けた2つのvn.が冒頭から登場する。また少し遅れて登場するva.以下の低弦の対旋律も対等に演奏。ハイドンの定番にもなっている緩叙楽章では、弦楽器のみからT11で管楽器が次第に加わり音に変化や厚みを加えているのは共通した手法。T11で2本のhr.続いてT15でob.が追加となる。定番であるが、ある意味では聴取する側としては、このパターンから指揮者により、どの様に展開していくかがポイントになる。また繰り返しが全くないので、聞き逃さないように注意深く聴く必要もある。
バレンボイムの演奏では、各パートを全く均等に演奏しないのはNo.46と同様。T40からの第2変奏でも、主旋律は残っているが、第1vn.の高い16分音符の旋律を強調。この16分音符の短い動機は重要で、様々なパートに受け継ぐ。T52では低弦になるが、ここではテンポは冒頭と同じで柔らかく演奏される。 いままで聴いて来た指揮者の大半は、T52以降も低弦を含めて柔らかく演奏することが多い。しかしバレンボイムの演奏は、T80で突如、音量とテンポを上げる。低弦の旋律がそれまでのスラーではなく、刻む様なリズムとなり、強調されて今までの雰囲気とは「がらり」と変わる。この対比がとても印象的。低弦の強調もあるが、高音域のvn.も弱音器を一瞬、外したかと思うほど音量が大きい。その後、再び柔らかい雰囲気で終わることも対比されている。
元々この交響曲はランクを低くしていたが、ヴァイルの古楽器で細かいニュアンスの印象があった。これを契機として、この楽章のランクを上げた経緯がある。指揮者による解釈の差が、とても興味深い。バレンボイムの演奏は今までとは全く異なる。実験的な曲かもしれないが聴き比べとしては、この楽章ではとても、ランクを高く上げたいと思った。
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2019年4月2日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 47番を聴取。井上著にもモーツァルトが愛好したようで主題を書きとめていると記述がある。行進曲風のリズムはハイドンでは余りないと思うがモーツァルトには、しばしば登場する。
管楽器が他の曲以上に活躍することもあり、弦楽器と管楽器のバランスが聴き所。第1楽章の冒頭から音量を上がって行き、主旋律受け持つ楽器が変わっていくのが、この演奏でも良く分かる。
作曲順に聴き始めて、緩叙楽章で変奏曲が入る曲のひとつ。冒頭の主題が必要に応じて、変わっていくが各パートの細かい掛け合いが興味のあるところ。T11からホームページが入り始めるが4分音符の第1vn.との掛け合いも良好。その後T15からの楽器、特にob.の音色も自然な雰囲気。昨年聴取した、 D バレンボイムの 強弱の対比がやはり印象が残る。このため、バレンボイムの演奏のランクをさらに高める結果となった雰囲気。
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2019年7月24日 アントニーニ 47番 を聴取。ハイドン音盤倉庫では、アクセントの連続で力みすぎで単調に聴こえる箇所があると記載がある。アクセントの刻む様な切れあいの良い分離感は、冒頭からの弦楽器の重音にも明確になっている。この楽団のvn.の奏者は、それぞれ4名。Va.vc.BASSは2名ずつ。スコアでvn.は4つ重音。Va.は3音の重音。Vc.+bassの重音はなし。1人の奏者がこの重音を、どの様に弾くのかは興味がある。冒頭からこの重音の切れが明白なのは早くも印象的。 T114の再現部?の箇所は、冒頭とも類似しているようだが、♭の音程が変わっている。その後のT2類似する行進曲風のリズムも提示部と異なる。擬似再現の様な雰囲気だったり、聞き手を惑わされる。
一度聞いただけでは、単に行進曲のファンファーレばかりが耳に入り、余り印象には残らない。重音ひとつの音程をとっても、よく聴くと転調や和音の異なるところが多く、疾風怒濤期の通好みの作品である。アントニーニの場合は、重音ひとつが明白にわかるのが特徴。ただし、この楽章に関しては音盤倉庫にも記載されたように、力みすぎて私としても余り良い印象とは思わない。
第1集から聞きとおすと、緩叙楽章で初めて変奏曲が入るのがこの曲になる。 この第2楽章に関しては、かつて、D バレンボイムの盛り上がる強弱にインパクトがあった。これに伴い、この曲全体のランクを上げた経緯がある。バレンボイムはモダン楽器で編成は大きかった。
一方、アントニーニの古楽器で奏者は少なく、後半の盛り上がりはない。後期の変奏曲と違って、管楽器を含む各パートの受け渡しが余りない。低弦のパートは殆どユニゾンの同じ旋律。低弦同士の掛け合いは余り期待できない。しかしその分、va. Vc. BASS. Fg.(1名のみ)のユニゾンでの音の溶け合いが楽しめる。
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アントニーニ 47番 Youtube
2021年11月6日 アントニーニ 47番 Youtube を聴取。過去にyotube の動画も視聴していたが数曲は残していたようだ。
(下記のアドレス)
https://www.youtube.com/watch?v=gum0PNqgM_s
CDと同じ指揮者とオケなので、奏者も余り変わりないと思われる。弦の奏者は下記の通り。
4:4:2:2:2
第2楽章はCDにも記載したが、変奏曲での繰り返しはない。このため、その他の楽章も繰り返しがない箇所もあるので、少し演奏時間が短くなっていると思う。弦の切れがCDの音源でもよくわかるが、映像での特に、弓の使い方などが必要に応じてアップであるのはありがたい。
データをみると、エステルハーザの2014年となっている。(本拠地のイタリアではない)映像では指揮者や奏者のアップが大半なので、観客を含めたホール全体の様子が分からないので、ハイドンザールとは分かりにくい。(他の映像は必要に応じて、調弦を含めた曲の前後や天井の装飾などが堪能できるのとは対照的)
観客の最前列の中央の眼鏡をかけた男性。 いつも見る男性だが、No.68の時に、舞台に出て朗読を担当した男性。常に背筋を伸ばして、聴取をしている雰囲気が伝わってくる。大半の聴衆は、年配の人が多い。Basel室内楽団のローカルの小さな会場とは異なる雰囲気が伝わってくる。
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2022年12月12日 47番 Derek Solomons, L'Estro Armonico デレック・ソロモンスレスト レストロ・アルモノコを聴取。No.46から引き続く。この曲の白眉は第2楽章と自分なりに評価をしている曲。武石みどり氏 著のライナーノートで、「穏やかな30小節の旋律を主題として4回にわたって変奏される。旋律のリズムの単位が、8分音符、16分音符、32分音符と次第に細かくなり、第4変奏で再び主題に近い形に戻り、フェルマータの後、コーダでしめくくられる。」と記載がある。今まである程度、この楽章の形式については、一応、記憶に入っていたが、音符の違いの記載があり、改めてこの変奏の面白さを認識する。
この録音では、低弦は1名ずつ。低弦にあわせて、fg.1名が常時、入っている。Fg.を含めた低弦の音色が印象的。音量の低い箇所が多いためか、低弦を含めた楽器から発生する音が少し目立つ。vn.なども類似するような音もあるが、特にこの楽章では低弦を強調させているのか目立つ。スタジオ録音なので、ミキシングの際に、調整しているが、やや不自然な印象。鈴木秀美 OLC のライヴ録音などとは対照的。
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2023年9月3日 鈴木秀美 OLC No.47第2楽章を聴取。No.5が第1曲目になり、モーツァルトのNo.41。アンコールでNo.47の第2楽章となっている。ライナーノーtoには。vn.と低弦が全く同じ旋律。同じバス・ラインを交互に演奏しつつ変奏が進んでいく風変わりなものであると記載がある。その他にもこの楽章の特徴についての記載がある。しかしモーツァルトとの関連性の記述はない。
このNo.47の第1楽章は、第1主題は行進曲風のリズムで始まる。このリズムはモーツァルトもしばしば用いるフレーズ。井上著にもこの曲の主題をモーツァルトが書き留めた記載があった。モーツァルトがお気に入りの交響曲からの取り上げた経緯であったと思う。
モーツァルトNo.41の調性はC-dur。アンコールはD-durでhr.の持ち替えが入る。またvn.は弱音器を付ける。このため多少の時間の空きが生じる。しかし、曲の合間の時間が殆どない。No.47 第2楽章の最後の拍手がカットされている。 モーツァルト No.41の拍手の時間も短かった。曲の合間の拍手がもう少し入ってもよい。
バス・ラインでva.と低弦は多少であるが、異なる旋律の箇所がある。緩徐楽章であるがfg.は常にバス・ラインに沿っている。弱奏の箇所ではfg.の音が目立たない。ユニゾンで行き来するfg.と低弦との細かい音色の違いもよく分かる。疾風怒涛期の緩徐楽章は、弱音器を付けた弦楽器から開始。途中から管楽器が入ってくる。
変奏の後半でT120でob.が入ってくる。これまで管楽器が高い音程を受け持っていなかったが、この箇所だけvn.も1オクターブ高い音で入る箇所は何度聞いても飽きない部分。No.47は全曲を通して聴くと、私には、少し大味な印象を持っている。しかし第2楽章だけは別格だ。私の好きなこの楽章がアンコールに持ってきて、当日のライヴを満喫したい気持ちになった。
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2023年10月30日 47番 R グッドマン ハノーヴァバンド Roy Goodman The Hanover band を聴取。 かつての評価では、第1楽章の冒頭は、同じ動機が繰り返しであるものの、変化が余りないと思っていた。確かに当初は余り他の指揮者の演奏を比較することもなく、旋律としての特徴が余りないと思っていた。しかしグッドマンのこの演奏を聴いてみて、特に管楽器のhr.のパートの強調もあり、面白みが増して来たと思う。
冒頭では単純な旋律が繰り返しのように続くために、確かに分かり難い。しかしhr.のパートに注目してみると、作曲者の細かい指示があると感じた。冒頭では1名の奏者のみ。その後、奏者が増えていき、obが次第に追加。クレシェンドのような効果をあげている。
下記のブログに、第1楽章の再現部で短調の再現について記述がある。この中では短調の再現はハイドンでは初めてのような記述がある。しかし少し前のNo.24の第1楽章で既に事例がある。T21で一旦、音量を落として雰囲気を変える。打楽器群の入らない、限られた楽器の中で上手く書いていると思った。
https://www.classic-suganne.com/entry/2022/06/26/213706
改めてこの再現部あたりついて、調べてみた。確かに短調の再現ではあるが、hr.は同じ音程になっている。(No.24に関しては、短調の再現箇所でもhr.は入っていない。
なお、上記の分ブログの中で、エステルハーザ宮殿の空中写真がある。普段はこの写真を平面で見る機会は多い。しかし上からの写真は余り見る機会はない。このレビューでは
イタリヤ様式で建てられ、屋根は外からは見えず、美しく仕上げられた回廊がまるくめぐっているとある。確かに空中写真だがこの構造がよくわかる。
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-1599.html
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