Johanees klumpp Heidelberger sinfoniker 18番
2021年10月24日 Johanees klumpp Heidelberger sinfoniker 18番を聴取。T ファイからスピルナーを経て、新たな指揮者に交代し第1弾。今までと違って今回は国内仕様のCDを購入。国内盤のブックレットについては、最後に記載予定。このCDはNo.18以外に2,20、17、19が収録されている。最近のスタイルとしてCDの収録順番から聴取する。T ファイの録音で、中期から後期の録音は比較的そろっていると思うが、初期の交響曲はまだ完成されていない。第25集になるこのCD。収録順番について。5曲はほぼ同じ作曲年代なので、どの曲を1番目に持ってくるのかも興味深い。アントニーニのような他の作曲家の作品は今まで収録されていないので、ハイドンの交響曲のみの順番となる。全集を目指す指揮者などは、hob番号だったり、D R ディビスのように作曲順番だったりするなど選曲の様々な選択方法がある。5曲の中でこのNo.18は3楽章形式で緩徐楽章から始まる。5曲の最初にゆったりしたテンポから開始したい趣旨があるような考えだと私は思う。
No.18は3楽章で、どちらかといえば実験的な試みもある作品の一つ。この奏者の共通している録音でvn.は対向配置。第2vn.が右側から単独で開始するので、対向配置を意識しないと、戸惑う可能性もある。緩徐楽章でしかも弱音で始まる場合、再生装置のボリュームに位置をどの場所に定めるのは苦労をする。過去にアントニーニのNo.6〜8シリーズでのこと。冒頭のNo.6の序奏の部分で弱奏ではあるが、ダイナミックレンジの広い録音で最初にボリュームを上げすぎると、後で収集のつかないほどに大きい音量になる可能性もある。
この作品では、冒頭からそれほど弱奏ではないが、それでもレンジが広い録音。弦の奏者の数は下記の通り。ほかのシリーズと同様に、奏者の個人名が丁寧に記載されている。
4:4:2:2:1
このレーベルの特徴である指揮者のそばで聞いて録音は、相変わらず素晴らしいと思う。住宅環境の兼ね合いもあり、殆どヘッドホンでの聴取だが、vn.を含む弦の奏者の一人一人の音までが聞こえているような鮮明な録音。この指揮者は初めて聴取するが、基本的にはファイのスタイルを踏襲していると思う。最初の第1楽章は、ややゆったり目のテンポ。それに対して第2楽章Allegro molto は、かなり速め。テンポの対比が効果的。細かいテンポを微妙に変えたり、繰り返しでは装飾を加えるのはファイと同じ解釈。
第3楽章のTrio(中間部)の部分。この曲で殆ど唯一といっての短調。付点の旋律が消えて弱奏で変わる箇所。繰り返しがあるのは通常通り。繰り返しでは第1vn.はわずかだが、ポルタティメントあるいはグリッサンドのように引いている。8分音符の刻むような第2vn.の音色とも対比されて曲想の雰囲気が「がらり」と変わるのも効果的。
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