通
No |
Hob.
No. |
通称名 |
作曲年 |
調性 |
楽
章
数 |
fl |
fg |
trp |
cl |
timp |
cmb |
ランク |
聴きどころ、ポイント |
17 |
3 |
|
1761−62頃 |
|
4 |
- |
1 |
- |
- |
- |
(1) |
B |
短いながらもカノン風の力強いFinale |
|
|
|
1 |
G |
Alleglo |
|
|
|
2 |
g |
Andante moderate |
|
|
|
3 |
G |
Menuet |
|
|
|
4 |
G |
Alla Breve |
|
2010年12月13日 ディビス盤を聴取。第3楽章のMenuetでは、ob.の音がある程度大きく、vn.と同じユニゾンで終始演奏している。ユニゾンの効果が今までの2者の演奏よりもはっきり聴こえる。trioではhr,とob.をvn.以上に目立たせている。このあたりはライブ録音のメリットが現れていると思う。
Finaleの主題は、第1楽章の主題と明らかに似ている点がある。しかしテンポは大差はないが、カノン風の形式が短いながらも堂々としていて、第1楽章の2番煎じの様な印象は微塵も感じさせない1桁の初期の交響曲としては、やはり聴き応えがある。 |
|
2011年12月31日 追加記載 FinaleのFugaについて。このFugaに偉大さには、過去にも記載をした。当初は、このハイドンがFugaの技法を広めた一人だと私なりに考えていた。
しかし最近、読んだ 石多著 「交響曲の生涯」によると事情が違うようだ。これによれば、そもそもフランス風の序曲では、Fugaが使われることが原則だった。これにともない、その影響を受けた交響曲も多くあった。音楽様式の主流がホモホニックなっていく18世紀中葉から後半に、その独特な効果を狙ってFugaが用いられた交響曲は多数ある。
ウイーン前古典派のヴァーゲンザイルは、1746年以前に採用していた記述がある。
これを参考にすると既にFuga形式は、ハイドンが最初ではないかもしれない。しかし聴き通して行く中、初めてのFuga形式には敬服するばかりである。 |
2011年12月31日 追加記載 FinaleのFugaについて。このFugaに偉大さには、過去にも記載をした。当初は、このハイドンがFugaの技法を広めた一人だと私なりに考えていた。
しかし最近、読んだ 石多著 「交響曲の生涯」によると事情が違うようだ。これによれば、そもそもフランス風の序曲では、Fugaが使われることが原則だった。これにともない、その影響を受けた交響曲も多くあった。音楽様式の主流がホモホニックなっていく18世紀中葉から後半に、その独特な効果を狙ってFugaが用いられた交響曲は多数ある。
ウイーン前古典派のヴァーゲンザイルは、1746年以前に採用していた記述がある。
これを参考にすると既にFuga形式は、ハイドンが最初ではないかもしれない。しかし聴き通して行く中、初めてのFuga形式には敬服するばかりである。 |
2013年2月11日 追記。ホグウッド盤を聴取。第1楽章の緩徐楽章では、この頃に見られる弦楽器のみ。ホグウッド盤では、最終楽章のFinaleでは、テンポが速め。 |
2015年2月18日 ゴバーマン盤を聴取。緩除楽章では、cmb.が大きめに入っている。呼応する第2vn.の旋律が目だって好みに合う。FinaleのfugaでT115で、第2vn.が主題の上がっていく音程が鮮明に聴こえてくるので、ランクがBであることを改めて認識。 |
このFinaleはフーガ形式で繰り返しがない。冒頭の第1主題の動機は第2vn.の対旋律を伴う。少し詳しく見てみると、第1楽章の冒頭主題と、第4楽章のFinaleの主題が似通っているようだ。Finaleは僅か132小節で繰り返しはない。ガロワのテンポは中庸で演奏時間は1:57.直ぐに終わってしまうが、弦を中心とした各パートは明瞭に聴き取れる。
ガロワのこの4曲を聴きとおしてみて、レガートがキーワードになる。レガートでも曲によっては、微妙にことなるようだ。編成はモダンだが奏者もかなり少ない。小編成ではなく、適度な距離感がある。Tuittiでは管楽器は、やや音が少なめな分、右側の第2vn.のパートがわかれていて、弦の各パートが素直に聴こえているのがありがたい。特に第5番 第1楽章のhr を低くしている解釈は独特で、初期の交響曲意外にも聞いてみたいと思った。 |
2019年2月25日 エルンスト・メルツェンドルファー ウィーン室内管弦楽団 3番を聴取。作曲順番で聴いていく中では、有名なNo.6〜8の3曲のセットの直前に当たる。エステルハージ楽団の頃になると推定されsoloの箇所が、かなり入ってくる。Finaleのfuga形式は短いが、聴き応えがあるのは他の指揮者でも記載した。この演奏でも同様。奏者の数は中規模だと思うが。繰り返しのない中、終わりの方でT 115からのvc.とbass.の長い持続音もダイナミックレンジが余り広くない録音ではあるが迫力は十分。 |
自分なりにランクを上げている曲で、Finaleのfugaに向けて、書かれている特徴と記載した。T27から f で 音量を上げていき、T27でhr.と低弦を含めて新たな旋律が登場する。ここまでどちらかといえばhr.は余り活躍してこなかった。T27で低弦とともにhr.が入り、あたかも打楽器が入るように音の厚みが加わるのが印象的。
このシリーズは、ライナーノートの写真も興味深い。今回の写真家は、Abbas となっている。下記のmagnum photo のホームページにも記載がある。詳しくは見ていないが、白黒写真が得意で宗教関係の作品が多いようだ。ジャケットの作品にもキリスト関係に由来した作品が多く、関連付けもよいと思った。現在第4.5集はまだ入手していないが。第1から3集を見る限り、ジャケットの表紙はカラーが多い。しかしこの第6集に関しては、著者の近影以外は、すべて白黒写真もうなずける。
|
3番 2020年6月19日 3 ジョヴァンニ・アントニーニ イル・ジャルディーノ・アルモニコ を聴取。2019年12月にCDでのレビューはすでに記載すみ。この時に、youtube のライブ映像があることは知らなかった。No.1 と同様に最近知った。最近、検索をみるとNo.3もライブ映像があった。下記のアドレス。
https://www.youtube.com/watch?v=LrpfpcR0-OI
CDのレビューについては、約半年前にアップすみ(下記のアドレス)
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-1282.html
この時は、弦を中心としたキレを中心に記載をした。No.1と異なりNo.3はバーゼル室内管弦楽団。オケが異なる。CDにも記載をしたが、オケの違いは私には余り分からない。CDの第6集ライナーノートには、奏者のメンバーと数が記載されている。No.3は、最初の頃の作曲のためではあるが、他の曲(ホーボケン番号順ではNo.26、30,79)も同時に収録されている。No.79は後期に近い曲。このためかNo.3を含めた、1曲ごとの奏者の細かい数は記載していない。一方、Youtubeでは、弦の奏者は下記の通り。CDの奏者も少なくなっている。
5:4:3:2:1
また、fg.は1名となっている。映像での収録年月日の詳細は分からない。1晩に複数の交響曲が演奏されると思う。映像では、bass.の右側奥には、やや高い台があって空席になっている。No.3の演奏順番の詳細は不明だが、作曲年代の曲によっては、bass。の人数を増やしたのかもしれない。fg.は1名だが、soloとは言え、Tuittiでもvc.とbass.埋もれることもなく、映像でもはっきりと聞こえる。
奏者の服装も面白い。黒を基調とした服装は共通しているが、奏者によっては、柄やデザインが微妙に異なっているのも興味深い。
|
2023年1月11日 3番 R グッドマン ハノーヴァバンド Roy Goodman The Hanover band を聴取。J クランプと アントニーニの新盤が随時発売されている。ついつい、最近だとアントニーニの演奏を比較することが多い。No.3 に関しても、Finaleの弦の切れや、強奏でのダイナミックな音量さの対比などについて記載をしてきた。(下記のレビューに譜例あり)
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-1282.html
グッドマンの演奏は、古楽器でありながらもアントニーニとはかなり対照的な印象は、今まで記載をしてきた。上記の譜例の部分でも、hr.を含めた低音の強調は余りない。元々のピッチは430となっている。(アントニーニのピッチは、私は分からないが)ピッチ自体が、そもそも異なっているかもしれない。
奏者に関しては、グッドマンの方は vn.が7名ずつなので多い。しかしアントニーニの方が、やや音量自体が大きく、レンジも広く感じる。録音による差もあるかもしれない。しかしそれ以外に、指揮者のスタンスとして、Articulation, Phrasing, Dynamics, Rhythms などは必要に応じて行うと記述がある。
ごく初期の曲とは言え、1小節の中でも、各パートに思わぬ発見がある鈴木秀美も以前、ライナーノートで記載をしていたが、ハイドンの交響曲には4小節以上、同じような繰り返しがないパターンが多いコメントもあった。全ての箇所がこの様に当てはまるとは限らないかもしれないが。
No.3は、第1楽章の冒頭の第1主題とFinaleの第1主題が、テンポこそ違うが、類似している。下記のガロワのレビューに譜例あり。
|
J クランプ ハイデルブルク交響楽団 Johanees klumpp Heidelberger sinfoniker 3番 2023年3月15日 聴取。2023年3月15日の時点では最新録音の発売。例によって、収録順に聴取。既に T ファイが、かなりの全集を目指しての録音を終えているので、残りの部分の収録となる。ひとつ前の第26集も初期のシリーズになるが、今回も初期のシリーズを4曲収録。収録の順番も興味深いが、最後のNo.14で記載予定。
弦の切れやhr.の時折、爆発するようなアクセントなどは T ファイと同様な雰囲気。No.3は、過去のレビューにP ガロワ、 アントニーニ、 グッドマンなどを印象的で、それぞれの特徴がある。 クランプの場合は、過去の録音と同様で低弦を含めた弦の切れが印象的なのは同様。Pガロワなどは、まったく対照的で柔らかさが第1印象。
第1楽章の冒頭から、主題と4分音符対旋律が印象的。提示部の最後の部分で、低弦が
刻む様に、最初の部分に戻るT47の部分。冒頭に戻るような、雰囲気はNo.40の第1楽章にも類似している箇所。T ファイの場合も、この箇所は、なぜか低弦の切れが印象に残っていた。J クランプも、この切れが印象的。
|
2024年4月7日 ドラティ盤 No.3を聴取。ホーボーケン順に聴取していくと、No.2とNo.3との対比が大きい差が出るターニングポイントの最初の部分。No.1〜2にかけては、低弦は、概してユニゾンの箇所が多い。しかし随所に低弦が分かれる箇所あり。 J クランプの譜例の箇所での第1楽章の提示部の最後の部分。レビューでは提示部の最後の部分で、低弦が力強く、切れるように最初の戻る雰囲気が印象的と記載した。
http://mistee01.blog118.fc2.com/blog-entry-1556.html
ドラティも同様。奏者数が多いのはもちろんだが、録音のせいか、低弦の厚みが十分。第3楽章のTrioの部分。管楽器の中のhr.が余り目立たない。Finaleのfugaの動機の掛け合いは、どの奏者も印象的。
|
2024年10月28日 シェッパード Andrian shepherd Cantilena 003番を聴取。ホーボーケン番号順に収録されているが、作曲順番はエステルハーザの副楽長時代の曲のひとつとされ、少し時代が下がる。No.1、No.2と比較して、4楽章で管楽器のsoloが少し入っている箇所がある。作風からして前の2曲よりも全体的に、丁寧に書かれている雰囲気の曲のひとつ。第3楽章
Menuetto のTrioの部分。ここでは管楽器のsoloの箇所がある。2名のob.は、2つのパートで分かれているが、この録音では、第2 b.奏者は右側にいるのがよくわかる。hr.は左側だが間接音が多く奏者のとしての定位感が分かり難い。ライナーノートの写真を見ると、hr.はバルブがついているモダン楽器の様だ。この写真を撮影した時が録音された時期とは異なる可能性もあるが(写真にはこの演奏では入らないtrp.の奏者も写っている)
提示部の繰り返しはあるが、それ以外の箇所は繰り返しがない。アントニーニのように、繰り返しを採用し、要所ではレンジの広いダイナミックな起伏や音量を聞かせてくれる演奏ではない。このため余り印象はない。
|
|